近年暖冬と言われていますが、今冬は昨年より雪が多く、雪かきする回数は多くなっています。雪国に暮らす人の宿命ですね。
それでも、毎日雪が降るわけではなく、晴れる日もあります。そんな日、大気は澄み、城下町金沢は、また格別の風景を見せてくれます。黒い屋根瓦を覆う白い雪。そのコントラストは鮮烈で、寒い日に味わった憂鬱さを吹き飛ばしてくれます。
(冬の晴れ間。兼六園そば八坂からの風景)

あかつき屋が近接する小立野寺院群。その一帯はこの時季、冬の金沢を象徴するたたずまいを現します。金沢の人にも意外と知られていなく、隠れた名所と言えましょうか。
過日、お客様を兼六園にお送りした帰り道、八坂を下りて、小立野台の山裾に沿ってあかつき屋に帰りました。
松山寺、鶴林寺、安楽寺、そして永福寺と続く道。ふだんから人通りは少なく、この日は雪かきする男性の姿だけがありました。
(鶴林寺から松山寺へと続く道。雪かきする人の姿も)

(安楽寺前。前方には小立野台地)

空の青。広がる雪。その隙間を縫うように、木立ちや寺院の屋根瓦、石垣、源太郎川の流れがありました。日差しが強かったせいもあり、いずれも輝きを放っています。
日常親しんでいる散歩コースですが、新鮮な印象を受けます。
この金沢の地で暮らし、遠来の人をお迎えする生業(なりわい)。
照る日、曇る日、雨の日、雪の日。お客様とは、そんな季節感、生活感を共に味わいながら、毎日を過ごしていきたい。
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