この支部の2015年度研修集会の活動で、今回のテーマは、「歴史資産を軸に進むまちづくり -新幹線開通 金沢は今-」。金沢市の歴史資産の保全と利活用に関わる担当者やNPO金澤町家研究会の代表者の講演などに臨まれたほか、古い街並みをご散策、全身で北陸新幹線開通で注目度がアップする歴史都市金沢の動向について研究されました。
(あかつき屋にお越しになった日本計画行政学会中部支部の皆様)

ご一行様は、東海や北陸三県の大学や公的機関などで活躍する人たちで構成されています。
初日の19日は、市安江金箔工芸館で市歴史建造物整備課の石浦裕治町家保全活用室長様が「金沢市の歴史文化資産とまちづくり」と題して話されました。
(金沢市の石浦町家保全活用室長様のご講演を聴くご一行)

百万石の城下町としての重厚な歴史を有する金沢の歴史資産の保全と利活用について、景観、町家、こまちなみ、用水等々と幅広い角度から、その特性と保全策等について説明されました。また、金沢の伝統工芸を維持、発展させるための人づくりとして、金沢職人大学校についても言及され、注目されました。
20日は、NPO法人金澤町家研究会事務所が入居するギャラリー椋(東山2丁目)を訪問。ここで金澤町家研究会の川上光彦理事長様からお話をうかがいました。
(金澤町家研究会の川上理事長様のご講演)

テーマは「金澤町家の継承と利活用への取組み -金澤町家研究会の活動を中心として-」。今年設立10周年を迎えたこの研究会が、まだ市民の間で町家の保全に対して理解が十分でない発足当初の頃から今日に至るまで、川上理事長様は、調査研究や市民への啓発、町家巡遊などのイベントなど幅広い活動を行ってきたことを報告されました。
なお、私の方からは19日の夜、あかつき屋において「新幹線開通の金沢 -町家のお宿あかつき屋の取り組み-」と題してお話しさせて頂きました。
北陸新幹線開通後、入込客数など、金沢がどの経済的指標も開通前と比較して格段にアップしていることや、あかつき屋が町家のお宿として、お客様には、その建築的価値や付近の下町風情を知ってもらう取り組みを行っていることを映像資料を交えて、紹介いたしました。
(暗くなっても観光客でにぎわう、ひがし茶屋街)

新幹線の開通によって一気に観光客が増えた金沢。一日目に市安江金箔工芸館での視察を終えて、ひがし茶屋街に足を運んだ訳ですが、暗くなったにもかかわらず、目抜き通りには大勢の観光客が集っており、金沢が新たな時代を迎えたことを身をもって感じました。
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