その彼女たち、実は長い航海の途中に金沢に立ち寄られたのでした。「久しぶりに陸(おか)に上がって、泊まった先が、金沢町家のあかつき屋」(学生さんたち)だったのです。
他のお客様たちは、彼女たちとの稀有な出会いに俄然昂奮、その夜は大いに語り、盛り上がりました。
(東京海洋大学の学生さん=手前右側3人と、楽しい夜を過ごされたお客様たち=写真掲載了解済)

三人の女子大生さんは、この大学で航海士や機関士になるための学習に励んでおられます。
今回は航海実習として、練習船「銀河丸」に乗り込み、今月3日に東京湾を出港したのでした。最終目的地の神戸港には今月31日に到着する予定で、ひと月にわたる船上生活です。
太平洋を北上、そして津軽海峡を横断し日本海に入り、8日に七尾港に到着。ここで数日間停泊することになり、学生さんたちは自由行動が許されました。で、先の三人の学生さんたちは、またとない貴重な機会であると考え、百万石の城下町金沢に足を踏み入れることにし、七尾からJR電車で金沢入りされました。
ふるっているのは、北海道に近づいた台風23号の影響で急きょ予定を変更し、七尾に寄港することになったため、先の学生さんたちは、金沢観光を思い立ち、「(ネット環境に入ることが可能な)陸に近いところからメールであかつき屋に予約」したことでした。
彼女たちがお泊まりになった日は、このほかに東京の大学出身で、海外留学経験のある若者たちの集まりと、東北のラジオ局でアナウンサーをされている女性が同宿という、何とも言えない絶妙な組み合わせでした。
(練習船「銀河丸」からの感動的な風景=お客様ご提供)



団らんの時間、他のお客様たちは海洋大の彼女たちに、興味津々と言った表情で質問を繰り出しました。
海洋大進学の動機から、この大学ならではの訓練、さらには恋愛事情まで、何とも愉快な受け答えが繰り広げられました。
他の皆をうらやましがらせたのは、船でいろんな場所に行け、そこで美しい景色を眺め、文化を体験し、おいしいものが食べられること。出色なのは、「航海中は人工的な光がほとんどないので、夜は星がすごくきれいに見えます」とのことでした。
金沢は、兼六園や茶屋街などを訪れ、その落ち着いた風情を満喫されたのでしたが、「金沢の人はいい人ばかりで、どのバスに乗ればいいか迷っている時、皆さん親切に教えて下さいました」。
船旅から一転、あかつき屋は、陸にある古くからの日本の家。そこでの一泊ということで、「とてもリラックスできました」とのこと。
私にとっても格別の時間となりました。
皆様、ご宿泊ありがとうございました。海洋大生さん、引き続き、安全、快適な航海を続けて下さい。Good Luck!
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