野中教授は、学会では知識経営(ナレッジマネジメント)の第一人者。実は私もその先生とはこの石川の地でご縁があったからでした。
レックさんは「私とあなたは同じ先生に学んだことになるんですね」。二人は顔を見合わせ、笑みを浮かべました。
(知識経営について学んだテキストを手にするレックさん
=写真掲載了解済)

レックさんは、タイで地域開発を担うNGOに勤務しておられます。今回JICA(独立行政法人国際協力機構)が政策研究大学院大学と連携して行ったワークショップに参加するため来日されたのでした。
このワークショップは、行政機関などにおける組織経営とリーダーシップの向上を目指したもので、レックさんはタイ、ミャンマー、インドネシアなどのASEAN5カ国の研修生とともに、このセミナーに参加された後、二泊三日の予定で金沢に旅行されたのでした。
(SECIモデルのイメージ図)

レックさんは、東京都内の研修会場で直々にこのセオリーの提唱者である野中教授から手ほどきを受けており、特に「暗黙知を共同化する場(Ba)の概念が興味深かった」と感想を述べておられました。
兼六園をリラックスして散策していた時に、突然知識経営のSECIモデルの話題が浮上、旅行者と接するというよりは、これから祖国の発展を担う若きリーダーを目の前で見ている気持ちになりました。
(レックさん、21世紀美術館で=ご提供写真)

もちろんレックさんは、金沢については観光目的でお越しになりました。二泊三日の間、兼六園のほか、21世紀美術館やひがし茶屋街、近江町市場などをマイペースで歩いて回られました。夕食では、あかつき屋の近所のお寿司とおでんのお店「まるよし」さんと串焼き店「かず家」さんで楽しく地元の人とも交流されました。
レックさんとの数日間は、改めてお宿業の魅力や妙味、そして計り知れない可能性を実感した時間でした。
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