金沢では藩政時代に加賀藩が徳川幕府に氷を献上した日(旧暦6月1日)とされています。氷室とは冬に雪を納めておく室(むろ)で、夏の暑い時季にここから取り出した氷を筵などで厳重に包み金沢から江戸の藩邸まで運んだと言われています。
その氷が無事先方に届けられるようにと、神社にまんじゅうを供えて祈願したそうで、そんなことから、金沢では人々がこの日にまんじゅうを食べる風習が生まれました。
(山本観音堂さんで販売された氷室まんじゅう)

(山本観音堂さんのお店)

梅雨の蒸し暑い時季の中で迎える氷室の日。どこか、ほっとする日でもあります。
あかつき屋の近所のまんじゅう店・山本観音堂さんでは、氷室まんじゅう作りと、その出荷、販売に忙しくしておられました。
夕方近くにそのお店に立ち寄ったら、女将さんが今年もこの日を無事乗り越えられたという充実感と安ど感が表情から感じられました。
今回も配達と店頭販売用にと、例年並みの2000個の氷室まんじゅうを作り、ほぼ売り切ったとのこと。氷室まんじゅうを食べる習慣が、金沢には今もしっかり根づいているのだなと感じました。
私も、ここでそのおまんじゅうを買い求め、小腹が空いた時に頂きました。
(7月に入り模様替えしたあかつき屋の上がりの間)

7月がスタート。梅雨は続いていますが、あかつき屋では、上がりの間の飾りつけを変えました。
6月は、布アーティストの安達七佳さん(東京都)のシルク作品を展示していたのですが、それを終え、衝立に書家の室谷文音さん(能登在住)の作品「心」と水墨画をたしなむ父が描いた朝顔の絵などを飾りました。
安達さんの作品に続いて、涼しげな作品。お客様の目を楽しませくれるのではと思っています。
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