あかつき屋から近いことから、フランスからお越しになったお客様と一緒に、浅野川で夕刻行われた加賀友禅燈ろう流しに歩いて出かけました。
浅野川に架かる天神橋と浅野川大橋間を会場にした灯りと水の祭事。川面をゆっくりと流れていく数々の燈ろうは、幻想と幽玄の趣があり、見る者の心を静粛なものにしました。
(浅野川での燈ろう流しを見物されたフランスからのお客様=写真掲載了解済)

百万石まつりは、メーンイベントの百万石行列もいいけれど、その前夜に浅野川で行われる燈ろう流しは、藩政時代の歴史と粋や艶の風情を残す、ひがし茶屋街に隣接していることから、独特の味わいがあります。
今宵は、そのまつりに合わせて金沢入りされたフランス人カップルとともに会場に出かけました。
(浅野川の夕景=お客様ご提供写真、以下同じ)

心配された天候は、多少雨に降られたものの、ほどなく止み、スケジュール通りに催しは進みました。フランス人カップルとは、梅の橋近くの土手に並んで座って、燈ろう流しを見物しました。
川の流れは緩やかでその上、川下に当たる西からの風もあってか、燈ろうはしばし滞りながら、ゆるりゆるりと進んでいきました。その分、ゆっくりと灯りの行列を楽しむことができました。
(幻想的な光の帯をつくった燈ろう流し)


フランス人のお客様は「素敵、ファンタスティック」と感動を表しながら、幾度もカメラのシャッターを切っておられました。金沢は昨日梅雨入りしましたが、川辺は涼しく、いつまでもそこにいたい心持ちになりました。
お客様と来ると、新たな発見もありました。燈ろう流しばかりに気持ちが向かっていましたが、それが始まる前の浅野川の夕景は名状しがたい美しさ。
こんな風景を見るだけでも、ここに来た価値があると感じたことでした。
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