作業をして頂いたのは、この金沢町家の建造物が、ゲストハウスとしてオープンするに当たって、リニューアル工事をして頂いた㈲嶋田工建の社長さん。
据えつけ作業を見守りつつ、多少の補助作業もし、無事に銘板は家の正面に取り付けられました。
国有形文化財の称号を示す銘板を掲げたことにより、重厚さを増したこの町家。改めてお宿としてこの町家をあずかる意義の大きさに、心がふるえるほどでした。
(銘板の据え付け作業に当たられる嶋田工建の社長さん=上・下)


銘板と登録証は9月末に、その伝達式が金沢市役所であり、頂いてきたのですが、高岡銅器でできたその銘板は、かなり重いため、あかつき屋の建物のどこに付けるかで、かなりの時間を要しました。
正面は格子戸があるため、それに負担をかけないように、これまでお客様としてお泊りの建築士さんらからは家の横側に付けたらどうかとのアドバイスも頂き、一時その方向でいこうかとも考えました。
ところがその後、嶋田工建の社長さんが、格子戸をうまい具合にかわして、銘板を柱に取り付ける方法を考えて下さったので、それでいくことにしました。
(銘板が設置されたあかつき屋の正面)

この日、嶋田さんは、加工した杉板の台に銘板を載せて、板の背後からネジで留めて設置を完了させられました。
真新しい杉板にはめ込まれた銘板は、驚くほどの迫力とインパクトがありました。
いやがうえにも通りがかりの人の目に留まるので、宣伝効果があり、あかつき屋のお客様にも記念になると喜ばれるのかもしれません。
しかし、それ以上に私たちにとっては、その見た目の存在感は、また別の意味をもつものでした。
二年前、オープンを前にして初めてあかつき屋に看板や、のれんを掲げた日のことが思い出されました。
名実ともに重厚なその銘板は、心にずしりと響き、初心に立ち返らせてくれるのでした。
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