犀川の下菊橋を通りかかった時、夕暮れ時を迎えた川原とその周辺は、茜色、雲の色、家並みの色、そして川の水と、様々な色が交錯し、何とも言えない風景を描いていました。
秋から冬へ。季節がドラマチックに動く、暮れなずむ城下町金沢の景色との邂逅とも言えるひと時でした。
(暮れなずむ犀川。思いがけず美しい風景と出会いました)

昨年の晩秋、浅野川でも感じたことですが、川はこの時季、この時間、思いがけない美しい風景を見せてくれます。広々とした川の上方には、日の傾きとともに、刻々と変わる雲や空の色があり、川の両岸には、家並みがはっきりとその輪郭を現すからです。
川の水も、夜寒を感じさせる大気とともに、どこかしら冷気を帯びているようにも見えます。
今日の犀川は、明け方まで降り続いた雨の影響もあってか、流れは、ふだんより勢いがあるように感じました。
犀川のほとりに立つと、その雄大とも言える視界の広がりから、気持ちも晴れます。まして、一言では言い表せないような、スケールが大きく、かつ絶妙な風景を見せてくれるのですから。
そんな景色は、他の道行く人の心も打ったようです。下校途中の女子高生二人が、橋のたもとから下流に向かってケータイのカメラで写真を撮っていました。
私はこの先用事があったので、片時ここに留まった後、その場を離れました。
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