あかつき屋にはこれまで、町家の視察を兼ねた観光や出張などでのご宿泊は再三ありましたが、今回は、ストレートに町家を知ろうということなので、こちらとしては、説明資料を作成するとともに、町家リニューアルに当たって設計監理を担当して頂いた一級建築士のやまだのりこさんにも来て頂き、築80年になるこの町家について紹介させて頂きました。
(芝浦工大工学部の大内研究室のゼミ風景。中央左側が大内教授。右側が建築家のやまださん)

地域計画、国土政策を専門とされる大内浩教授が、このほど金沢市内で開かれた第6回金沢創造都市会議にパネリストとして参加されたのに合わせて、研究室の学生さんたちも金沢入りされたのでした。
金沢の町家は、すぐれた景観的要素をもっているだけでなく、そこには庶民の質実で、創意工夫のスピリットが今も息づいていると、強く感じています。今回は建築を学ぶ学生さんたちが、わざわざ東京からこの町家について学びたいと来られたので、町家あかつき屋の特徴を整理したレジュメを作るなどして、準備しました。
(熱心に話を聞かれる学生さん)

(私どもが準備したゼミの説明資料)

私は、専門家からお聞きしたこの町家の基本構造やデザインのほか、お宿をオープンするに当たっての苦労、そして、開業後の取り組みなどをお話させて頂きました。
あかつき屋の設計監理に当たられた、やまだのりこさんも、この町家の立面・平面図を学生さんらに配布して、建築物としての特長を説明され、同時に日ごろ取り組んでおられる、おくりいえプロジェクトについても話されました。
学生さんたちは、日中の創造都市会議への出席、引き続いての金沢の街歩きの疲れも見せず、熱心に話を聞き、質問されました。外は、小雪がちらつき、いよいよ冬の到来を感じさせる天候でしたが、あかつき屋のコミュニティ・ルームは、熱気が漂いました。
この勉強会では、表情がゆるむシーンもありました。
あかつき屋のリニューアル工事に当たって頂いた嶋田工建の社長さんが、ある用務でたまたまお越しになったのでした。私は、せっかくの機会だからと、社長さんをご紹介し、ひと言お話して頂きました。
社長さんは、あかつき屋の特色をお話なさった後、学生さんたちが、日中ひがし茶屋街を訪れたことを踏まえて、そこでお店を利用する時のだんなさんの心構えを教えてくださいました。
そちらの方は、敷居が高いように見えて、学生さんのみならず、私も何か別世界の話を聞いている感覚で、聞き入っていました。
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