あかつき屋からは、浅野川は徒歩圏内にあり、気分転換を兼ねて、その河辺を散策することがあります。
今日は好天に恵まれ、足は自然と浅野川河畔へ。夕暮れ近く、そこは空の色、川の水の色、そして川岸の木々の紅葉が絶妙のコントラストを描き、移りゆく季節を身体で感じることになりました。
(夕暮れ時が近づいた頃の浅野川・梅ノ橋から下流の眺め)

浅野川に架かる橋。あかつき屋からは近い順に挙げると常盤橋、天神橋、梅ノ橋、浅野川大橋となります。それぞれに個性がありますが、梅ノ橋は木橋で、対岸のひがしの茶屋街と接していることもあり、最も和の風情を備えていると言えましょうか。
今日梅ノ橋を訪れた午後4時ぎごろは、暗くなるにはまだ早く、河原をウオーキングする人や犬を散歩させる人などの姿が見られました。この時は観光客の姿は希有で、車などの雑踏も聞こえません。真空地帯のような、独特の静寂がありました。
(数日前の常盤橋からの夕景)

実は数日前、常盤橋付近を散策しました。その時は今日より遅い時間で、河畔は夕闇の中に入りつつありました。浅野川の流れは、深い神秘の色合いを見せ、空は、明るさを残しているものの、刻々と微妙な色の変化を見せています。
河岸の家々は黒っぽくなり、あたかも山の尾根のように、屋根の輪郭が空との境界を示していました。
観光ガイドブックには紹介されていない、ここだけの時間と空間。城下町金沢の名状しがたい情趣と深淵。そんなシーンとの遭遇を楽しみとしながら、お宿業に日々勤しんでいきたい。
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