(今年の米原曳山まつりのポスター)

この曳山祭りは、地元の湯谷神社の祭礼で、江戸時代の後半に始まったとされています。今年は10月の3連休9、10、11日に開催されます。
私がこの祭りと出会ったのは今から6年前。たまたま米原に宿泊した日が、米原曳山まつりに当たったことから、この子供歌舞伎を間近に見ることができたのでした。
(子供歌舞伎の上演=2004年撮影)

その日は祭り千秋楽に当たり、それも1日に数回上演される子供歌舞伎の最後の舞台であったため、「打ち上げ」の意味もあって、少し緊張感を緩めた演技となっていました。小学校低学年児童がふんする子供役者は、時にジョークを飛ばすシーンがあり、その度に客席から笑いと拍手が起こるのでした。
「町内会の同窓会みたいだな」。その和やかな光景から、そんな印象をもちました。
(子供歌舞伎の熱演を見守る住民ら=2004年撮影)

この祭りの実施に当たっては、半年ほど前から準備に入り、宣伝もポスターやパンフレットを作り、かなり労力もお金もかけているのですが、祭り当日は意外と観光客が少なく、目立つのは盛んにシャッターを切るアマチュアカメラマンの姿でした。
それでも地元の人たちは、そんなことに意に介するふうはなく、準備から上演に至るまで祭りに打ち込み、心から祭りを楽しんでおられるのでした。
米原は、JR北陸線や北陸自動車道の出発点であり、新幹線への乗り換え駅でもあり、知名度は抜群。でも駅を降りて町なかを歩く人は、少ないようです。
でも私は、この米原訪問を通じて、歴史ある祭りが、一年の暮らしの軸になり、地域で生きる誇りや住民融和の絆になっていることを図らずも知ったのでした。
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