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あかつき太郎の町家日記

金沢町家ゲストハウス あかつき屋をめぐる出来事や思い、人とのふれあいなどをつづるブログ。街角の話題や四季折々の風情も紹介していきます。

あかつき屋のホームページはこちらです。

フランスから親戚迎えたような数日間

6月末、あかつき屋にフランス・パリからお客様として5人のご家族をお迎えしました。
2泊3日のご滞在、金沢の魅力を存分に味わわれるとともに、町家の良さも感じて頂いたようでした。
とてもさわやかなご一家で、お世話させて頂いた数日間、フランスの親戚をお迎えしたような気持ちになりました。

(浅野川大橋で記念写真に収まるフランスからのお客様。写真掲載了承済み。以下同様)
at asanogawaohhashi 

このご家族は、日本人女性と国際結婚されたフランス人男性のご夫妻、そしてその娘さんらで構成されています。
金沢は初めてということで、観光地やお食事どころ、スケジュールなどについて、ご相談に応じました。
時間が許せば、道案内を兼ねて、お目当ての観光スポットまでお連れすることもありました。

賢坂辻付近から材木町界隈の旧街道を通って浅野川大橋そばまで歩いて行きました。
その通りは、古い町家あり、畳屋さんあり、加賀友禅の染め物屋さんあり、お豆腐屋さんありと、下町の風情を残しているという点では、金沢屈指と言ってもいいところです。

2階の屋根の下両側に白く突き出た壁があります。金沢町家独特の「袖(そで)うだつ」です。
たまたま家の前に、そこの年配の御主人が出ておられました。
「これは何かしら」。お尋ねすると、その御主人は「火除けや。(万が一火事になった場合)火が隣のうちに燃え移らんようにするためのもんやは」。
そんなことを知ると、この通りに袖うだつのある町家が数多くあることが分かります。

友禅の染物屋さんもいくつもあります。
「ここら辺に染め物屋さんが数多くあるのは、浅野川が近いことも理由にあるんです。昔友禅流しと言って、この川で着物の余分な染料を落とすために、川の水に着物を浸したこともあるんですよ」。

そんなことを話すと、奥様はその染め物屋さんの2階外側に垂れ幕のような染め物が下げられているのを発見されました。図らずも、友禅工房のお仕事の一端にふれることができました。

(パン屋「森長」さんでのお買い物)
morinopanyasan01.jpg

途中、やはり町家造りのパン屋「森長」さんに立ち寄りました。翌朝の食料の買い出しも兼ねてです。
あかつき屋のお客様は、ちょくちょく利用されており、お店の人とはすっかり顔なじみです。お客様は、お店の雰囲気をも楽しみながら、おいしそうなパンをいくつも買われました。

チェックアウトの朝、ご家族は、あかつき屋のお庭を楽しまれました。
雨上がりの後だけに、庭の緑は、しっとりした美しさを見せております。お客様は、写真に収める一方、しばらくただ黙ってお庭を眺めるご様子もありました。

(あかつき屋の朝のお庭を眺めるご家族)
oniwakansyou01.jpg

ご滞在最終日の夜は、大きな掘りごたつのある部屋(コミュニティ・ルーム)で、デジカメで撮影してきた写真をパソコンの画面に映し出し、金沢での旅を振り返られました。
「家の前や、まちのあちこちに飾り付けなどがあり、金沢は、細やかな心遣いが感じられるところですね」
「また来たいね」などと、感想を語られました。

私は、梅雨時のお客様で、天候が心配でしたが、雨に降られることもなく、快適な旅になったようです。
「今度はフランスにも来てください」。
そんな言葉を掛けて頂き、私は親戚の方々を送るような心持ちで、お客様をお見送りしました。













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