先週末にあかつき屋に宿泊された女性グループもこの雛飾りを見せてもらいましたが、女性らは歓声を上げ、「金沢の良い思い出になりました」と喜んでおられました。
(大正時代に作られた神殿造りのある雛飾り)

神殿造りの雛飾りは、今年86歳になる広済寺さんのおばあさんが大正14年5月に誕生した時、そのお母さんの津幡のご実家がこのお寺に贈ったものだそうです。
神殿造りの雛飾りは現在ではまれですが、お寺の奥様は「おばあさんが生まれた頃は、結構あったんじゃないかしら」とおっしゃいます。
お内裏さまとお雛さまの前には、気品のある三人官女も控えています。
(神殿造りの雛飾り)

(雛壇に飾られたタンスや御膳、花咲じいさんの人形など)

(人形の帽子も大正時代のもの)

この神殿造りの雛飾りと同時におばあさんの母親のご実家からは、雛壇に飾るタンスや御膳、花咲じいさんのお人形、女の子人形の帽子も贈られたそうです。いずれもそんなに古く感じないのは、お寺が大切に保管されてきたからでしょう。
お寺ではその後、女の子が誕生したのに合わせて雛壇を高くし、お人形を順に足していったそうです。大正時代のお雛さまと現代のそれとが一緒にたたずんでいる訳ですが、全く違和感はなく、見事な新旧の調和です。
(お寺の奥様の説明を聞きながらお雛さまを見学するタイの女性ら)

あかつき屋の女性宿泊客も見学し感心
せっかくなので、あかつき屋にお泊りになった女性客3人が、この雛飾りを見学する機会を頂きました。
女性客のうち2人はタイ人の女性。雛人形の存在すら知らなかったので、この優美、壮麗な雛飾りにただただ感心し、じっと見入っておられました。
お寺の奥様が一通り説明されると、タイ人の女性は、「お内裏さまとお雛さまは何でこんなにえらいんですか」と奥様に質問。意外な問いかけに、奥様は返答に困られました。
奥様は最後に「お雛さまは片づけが遅れると、女の子はお嫁に行き遅れるという言い伝えがあるんですよ」と話されると、タイ人女性らは、どう反応していいのか戸惑っているように見えました。
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