一度は訪ねてみたかった町、そこは高岡・金屋町です。高岡鋳物発祥の地とされ、通りには歴史的建造物群が連なり、重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
今回の高岡視察ツアーでは、金沢の三茶屋街とも比較しながら、街を歩きました。いまだに職人の息遣いを感じることができ、高岡の伝統産業である鋳物製品を一層身近に感じることができました。
(歴史的な佇まいの金屋町の通り)

この町は、藩政時代に前田利長公が、産業振興のために外部から鋳物師を呼び寄せ、住まわせたのが始まりです。ざっと400年の歴史があり、通りには千本格子と石畳が整えられ、その景観は美しく、重厚です。
ガイドさんの説明を聞きながら街歩き。通りには、今も鋳物の生産に従事する工房兼住宅が何軒もあり、さながら生きたミュージアムと言った趣。今も鋳物を生業とする家では、製造に従事する様子を見せて下さり、現在では希少となった職住一体の町を実感。
(鋳物職人さんの工房を見学)

(鋳物資料館も訪ねました)

通りには、高岡市鋳物資料館がありました。そこは、高岡鋳物の歴史を伝える古文書や鋳造技術を知ることができる鋳物製品や鋳造道具などが数多く展示されています。
鍋釜や鍬などは、子どもの頃から馴染んできましたが、この資料館を通じて、それらを生産する現場は長年、まさに暮らしを支える基盤となってきたのであると思いました。
同じ歴史的な通りでも金沢の茶屋街は芸妓さんが主役の伝統芸能を継承してきた町。一方、金屋町は、ものづくりや暮らしを支えてきた町。性格は異なりますが、ともに北陸の魅力を構成する重要な要素になっていると感じました。
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