そんな方々のニーズをくみ取って、こちらでは、お泊まりになった翌朝、お客様を周辺の街歩きにご案内し、点在する町家について説明させてもらっています。お客様は大変関心を示され、有名な景勝地を前にしているかのように、カメラを被写体に向けられています。
(散歩中、古民家に視線を注がれるお客様=材木町内)

あかつき屋では、2011年の創業当初から、ここが古い通りに家々が軒を並べている立地を踏まえて、都合がつけば朝にお客様を付近の散歩にお連れしています。題して「あかつき太郎がご案内 城下町金沢・下町散歩♫」。それ用に、周辺のポイント的景観を写真に収めたフリップ集も準備しています。
(お客様向け説明ツールであるフリップ集の表紙)

(フリップの一部)



この度のGWでは、数回このフリップを携え、お客様を扇町、横山町、材木町周辺の街歩きにご案内しました。
「この町家は、毎週火曜の午後に地元NPOが野菜市をしているところで、付近のお年寄りらの交流の場になっています」
「ここは、あかつき屋と同様に間口が狭く、奥行きがありますね。奥にはお庭があります」
「この家のお庭は、雪が降る冬は、雪吊りが施されます」
「ここは以前素敵な町家がありましたが、今は取り壊され、老人ホームと駐車場に変わりました」等々。
あかつき屋界隈は古い町だけに高齢化と少子化が進み、近年空き家が目立ち始めました。それに伴って、その跡地は新築住宅や駐車場へと変貌を遂げつつあります。
そんな街の変遷についての説明をお客様は、神妙な表情で聞き入っておられます。いわゆる物見遊山の観光とは一味違う体験になっているようです。
それぞれの時代の波に洗われ、長年の人の営みの結果として、今日の家並みがあり、固有の景観がある。それらにふれて頂くのも、金沢ステイの価値の一つではないのでしょうか。
そんな思いを抱きながら、お客様をおもてなしさせて頂いています。
スポンサーサイト