この度、そうしためぐり合わせを経験することになったのは、広島県出身の若者たち三人を通じてでした。若者たちは、本多町にある鈴木大拙館を訪れ、「それは それとして」という言葉を心に留めて、あかつき屋に入って来られたのでした。
コロナ禍が続く中にあって、「それは それとして」金沢の旅を楽しまれたとのこと。こちらも、その言葉が心に深く残りました。
(お客様が、「それは それとして」を記載したお宿ノート)

若者たちは広島県出身で、高校の同級生だそう。今は、社会人として、あるいは大学院生として、それぞれにご活躍です。
三人が訪れた鈴木大拙館。建築家谷口吉生氏の設計による、洗練された建築美で有名ですが、三人が目に留めて来られたのは、大拙直筆の「それは それとして」というフレーズ。
大拙が、人の相談などにのっていた際、ひと呼吸おいて発した言葉だそうです。
現下のコロナ禍ですが、「それは それとして」、時代環境に合ったライフスタイル、旅の在り方について、若者たちは考えることになったようです。その心境をあかつき屋のお宿ノートに、大拙の肖像画とともに認(したた)められました。
(朝、お庭を楽しまれるお客様)

(玄関では、南部鉄器の風鈴が心地よい金属音を響かせていました)

8月末でも止まない猛暑。そうした中にあって、あかつき屋では、玄関前の夏のれんや、お庭などで、お客様には清涼感を味わって頂いています。また、この期間、ソーシャルディスタンスに配慮し、お客様は一日一組限定を実施、コロナ感染対策にも尽力しています。
一泊二日の旅の中から、若者たちが宝物を見つけたかのように、携えてこられた金言。今般の世情の中にあって、ことのほか、心に響く言葉でした。皆様ご宿泊ありがとうございました。
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