その中で、桜花との出会いは、格別です。日本人が古来から、この花を愛好してきたからでしょうか。今回初めて目にした、かほく市上山田の「喜多家のしだれ桜」は、今春の桜物語に印象深い1ページを刻むものでした。
そのしだれ桜は、金沢のあかつき屋から車で20分ほどのところにあります。里山と呼んでいいところで、周囲は田んぼや丘陵地が広がっています。
(圧巻。喜多家のしだれ桜)

そのしだれ桜はかほく市指定文化財となっており、高さ13㍍、幹回り1.6㍍、枝張り11㍍と立派なものです。
明治26年(1895年)に喜多家十五代善兵衛さんが兼六園から桜の種子を持ち帰り、現在地に植えたのが始まりだそう。辺りを覆うようにして垂れさがる桜の花々は、息をのむ迫力と美しさです。
県内では名の知れたしだれ桜なので、私たちが訪れた時には、すでに何人も見物客がいて写真を撮るなどしていました。夜はライトアップされるそうで、家の軒下には、照明器具が設置されていました。
(喜多家周辺の家でもしだれ桜が見頃でした)

その桜の木とともに、面白いなと思ったのは、喜多家の近隣の家でも、しだれ桜が植えられていることで、時を同じくして、満開になっていました。近くに特設の花見団子の出店もあり、集落挙げて、花見のシーズンを楽しんでいる、といった趣でした。
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