金沢21世紀美術館を会場にした、もやい展が初めての週末を迎えました。大勢の来場者があり、アーティストやスタッフの方々は終日、対応に追われ、充実の一日となったようです。
今回の展示の中で目を引くのは、来場者も参加できる趣向です。絵画の展示会場では、絵本の読み聞かせがあり、作家さんと観覧者が一体となる光景が広がりました。
(堀川さんご夫妻による絵本の読み聞かせが行われました)

福島県双葉郡の原発事故被災地の各所を描いた絵画の展示会場では今日、その作家さんが数回読み聞かせをされました。
夕方の部では、絵本「手紙 お母さんへ」を制作した堀川文夫、貴子さんご夫妻(浪江町出身)=前回のブログをご参照下さい=が、自著を手に取って読み聞かせを行いました。
ご夫妻は、絵本を通じて被災後のリアルな体験談を明快な語り口で読み上げました。ご来場者は、お二人のお話に熱心に耳を傾け、読み聞かせが終わると大きな拍手が起こりました。
(ヒノキ素材のひもで編まれたネットの中で遊ぶ子どもたち)

植物造形の女性作家さんのコーナーでは、ヒノキを素材にしたひもをネット状に編んだ作品を展示しました。もやい結びで、そのネットを広げていける仕組みです。来場された方は、その作家さんから手ほどきを受けながら、ひもを結び、その作品の輪に加わりました。
(会場の壁面いっぱいに広がった絵画の大作)

また、会場を圧倒するような作品も展示されました。木炭で描かれた絵画で、縦2.7㍍、横20㍍もあります。
震災後の気仙沼、陸前高田、福島の海をイメージしたものです。
作品の重厚さもさることながら、これを制作された作家さんの底知れぬパワーを感じざるを得ませんでした。
会食で作家さんら交流
作家さんたちは、あかつき屋では、リラックスして過ごされました。
朝、夜のお食事は、格好の交流の場となり、それぞれの創作活動を踏まえながら、思いのたけを忌憚なく語っておられました。
(パンをメーンにした朝食風景)

(漁師さんから差し入れされたバイガイと甘えび)

会期中、うれしいサプライズもありました。スタッフの知り合いの能登の漁師さんから、取れたてのバイガイ、甘えびの差し入れがあり、早速お刺身にして食卓に並びました。
夜の宴は、大いに盛り上がりました。
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