私たちが加わる異業種交流グループが主催して勉強会を開催。講師に金沢城調査研究所所長の木越隆三先生を招いて、県立美術館広坂別館和室を会場に行いました。木越先生は「城下町金沢の寺院群 -曹洞宗と一向宗-」のテーマで話されました。身近な寺院群が題材とあって、興味の尽きない時間となりました。
(城下町金沢の寺院群について話される木越金沢城調査研究所所長)

木越先生は特に小立野寺院群について力点をおいて説明されました。小立野台は、加賀藩主の居城近くとあって、武家の仏教と言われる曹洞宗の寺院が多いこと。特に兼六園のすぐ下にある八坂付近は、寺町、卯辰山の各寺院群に先行し、金沢で最初にできた寺院群であると紹介されました。
この八坂周辺の寺院群は、あかつき屋の徒歩圏内にあり、今も観光地化されておらず、森閑とした雰囲気を残しています。ふだん前を通るだけで立ち入ることがなかっただけに、先生のお話で一層興味がわきました。
一方、農民や庶民階級に門徒が多かった浄土真宗の寺院については、領主側の統治政策という面だけでなく、門徒獲得という教団側の事情からも説明できると先生は、話されました。
(木越所長は昨年、味噌蔵町公民館でもご講演)

今回のご講演とは別に、木越先生は昨年7月に地元味噌蔵町公民館の月金講座に招かれ、「城下町を歩いて考える -惣構と寺院群-」と題して話されています。
金沢に住んでいながら、その歴史についてきちんと学ぶ機会は、意外と少ないものです。月金講座と今回の勉強会と合わせ、地元史の知識について、多少なりとも厚みが加わったのではないかと思っています。木越先生、ありがとうございました。
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