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あかつき太郎の町家日記

金沢町家ゲストハウス あかつき屋をめぐる出来事や思い、人とのふれあいなどをつづるブログ。街角の話題や四季折々の風情も紹介していきます。

あかつき屋のホームページはこちらです。

金沢マラソン 再訪、グループ楽しくご宿泊

この時期が来ると、金沢の街だけでなく、この町家宿・あかつき屋が活気づきます。今年も金沢マラソンを迎えました。コロナ禍明け後の同大会。あかつき屋には、全国各地からランナーが参集しました。

東海や関西からのご宿泊者。初めてお泊まりの人、3度目を数えるデーィプなリピーター、そして今回は7人のグループで参加された関西の愛好者の方々もいらっしゃいました。マラソン一色になった数日間。私もテンションが高まりました。

(金沢マラソンで宿泊された皆様。そろってご出発)
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(愛知県から参加された女性も)
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あかつき屋は、金沢マラソン開催日前日と当日は、大会参加者のみの特別の宿泊体制をとっています。このため、お宿内は、アスリートが発散する、なんとも明るく、熱気を帯びた雰囲気に包まれます。

ご宿泊者同士で、最近の大会での戦績や練習方法について、語り合う姿は、そばで聞いていて、実に楽しいものです。かつて金沢マラソンに参加したことがある私にとっては、大いに刺激を受ける時間でもあります。

大会の朝は、レースの出発時間の違いがあったので、お宿を出る時間は多少ずれがありましたが、ほぼそろってスタート会場の広坂に歩いて向かわれました。

(大勢が参加された大会。沿道で声援を送りました)
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マラソンコースは、あかつき屋のそばなので、私は競技時間、ご宿泊のランナーの皆さんと出会うと、ハイタッチなどで応援しました。全員、はつらつとした表情で快走されていたので、うれしかったです。

ご宿泊者のうち、グループ7人であかつき屋に2泊されたのは、兵庫県川西市のランナーの皆さん。2泊目は、あかつき屋を貸切で過ごされ、当日の健闘を互いにたたえ合われました。
なお、川西のKさんが、金沢マラソンのことをYouTubeで紹介されているので、アップさせて頂きます。下記です。

マッチ— チャンネル

今年の金沢マラソンは天候にも恵まれ、参加者にとっては、いい思い出を刻まれたよう。選手の皆様お疲れ様でした。また、ご宿泊の皆様ありがとうございます。再びお越しいただける日を楽しみにしています。

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金沢の味と情とアート満喫の4泊5日

「金沢で4泊して、退屈することはないのですか」。近所の方からそんなことを聞かれました。あかつき屋にお泊まりになったアメリカからのお客様のことについてです。

アメリカ人男性は「まだ、足りないくらいだ」と笑って答えられます。それだけ、この金沢の街には、魅力が詰まっているのだそうです。街並み景観、歴史的建造物、食、アート、そして、温かい人情。そうした一つひとつに接していると、心地よく、ずっといたくなるのだそうです。

(あかつき屋での朝食の風景)
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この度、ここにお泊まりになったのは、アメリカからお越しになった8人のグループ。そのうちのCoreyさんご夫妻は、あかつき屋に4回目のお泊まりになりました。コロナ禍で来日できない期間があったので、約4年半ぶりとなりました。

(居酒屋末広さんで)
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(ひがし茶屋街で)
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Coreyさんご夫妻は金沢にお越しになった際は、ここに毎回4、5泊されるので、お互い親戚か友人のような関係になっています。今回は、Coreyさんのご友人家族らも加わり、総勢8人、あかつき屋に貸切で4泊5日されました。

兼六園、ひがし茶屋街などの定番観光地はもとより、今回は、金沢城で開催中のチームラボ「金沢城 光の祭」などにも足を運ばれました。

お食事では、近隣の玉泉邸さんでランチをとられたほか、あかつき屋から歩いて数分のところにある居酒屋「末広」さんで豚カツやアジフライなどを召し上がるなど、幅広く食に親しまれました。ここでは、お店のご主人と女将さんと、言葉は十分通じなかったものの、互いの情熱でホットな交歓をされました。

近所のどじょうのかば焼きの名店「浅田」さんにも足を運ばれ、生きたドジョウに目をくぎ付けに。その美味に感嘆されました。

4泊と長めのステイになりますので、朝は、あかつき屋で、食パンを焼いて食べるなど、アメリカでのふだんの生活を再現するような食卓も繰り広げられました。

(西方寺さんで)
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(広済寺さんで)
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Coreyさんご夫妻は旅の達人。あかつき屋の近所の方々とも、気軽にコミュニケーションをされます。西方寺さんの奥様らとも、久しぶりの再会を喜び合われました。
また、あかつき屋の前の広済寺さんでは、御朱印を頂き、お寺の由緒や建物の造りなどについても、奥様からお話をうかがいました。

ご一行が滞在された5日間は、ほとんど晴天で、金沢の秋を満喫されたよう。長かったコロナ禍も互いに無事乗り切り、こうして元気で再会できたことに感無量。

皆様、ご宿泊ありがとうございました。また、お会いできる日を楽しみにしています。

しびれた~。フグの子の粕漬け体験

極めて稀有な体験をしました。フグの卵巣(子)の粕漬け作りを行ったのです。場所は、白山市美川町の漁港にある、あら与さんの工場。初めて間近に見る数多くのフグの卵巣。そのある種異様さに心を鷲づかみされながら、ひたすら粕漬け作業に従事しました。

これは、私どもが参画する異業種交流グループの体験活動の一環として行ったものです。食文化が豊かな石川の地に生きる者にとっては、発酵食への理解を深める良い機会になりました。

(フグの子の粕漬け作業を体験)
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(容器にうず高く積まれたフグの子)
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(傍らでは女性従業員がサバの糠漬け作り)
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(出来上がったサバの糠漬け)
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会場のあら与さんの工場は、美川漁港のすぐそば。藩政時代の北前船の海運に起源をもつというフグの子の粕漬けは、海を間近に見ていると、さもありなんと思ってしまいます。

工場では最初に荒木敏明社長さんから、その歴史やフグの子の粕漬けの成り立ちについて説明を受け、体験に臨みました。私は、撮影係に。

(荒木社長さんが一行に説明)
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係りの男性の指導で体験はスタート。丸いポリ容器に酒粕を左官職人が使うような鏝(こて)で平らに塗り広げ、その上に手でフグの子を載せていきます。フグの子は隙間を作らないように、きっちりとはめ込んでいきます。パズルのピースをはめ込むような要領です。
それを交互に行い、その粕漬けの層は、だんだんとうず高くなっていきます。

単純作業のようですが、どうすれば上手にフグの子をはめ込むか、均等に酒粕を鏝でならすかに注意を払っていると、時間はあっという間にたちます。そして、粕漬けの層がポリ容器のすれすれまできたら、出来上がりです。ざっと一時間近くかかりました。

(賞味したフグの子のお茶漬け)
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この後、あら与さんの本店カフェで、フグの子のお茶漬けを味わいました。実際に粕漬け体験をした後だけに、そのお味は、格別でした。
お土産としてフグの子の粕漬けが付いてきます。

フグというと、猛毒のイメージがあり、素人は容易に手を出せないところ。しかし、粕漬けなどとして1年以上寝かせると不思議と毒が抜けるのだとか。そのため、この発酵食は「禁断のグルメ」と呼ばれています。

地元の風土に根づく発酵食品を丸ごと体験したひと時でした。

チームラボ「金沢城 光の祭」に感動

時空を超えて、この場に存在していることの不思議さと心地良さ、そして、ときめきを心身に感じる体験でした。金沢城で開幕したチームラボの「金沢城 光の祭」。金沢城という歴史的な遺構に、光と色と音が、絶妙なハーモニーをつくり、来場者を魅了しました。

いしかわ百万石文化祭の行事の一環として始まったこのイベント。歴史都市・金沢に新たなページを刻む催しとなりました。11月26日まで開かれています。

(様々なアートが展開した「金沢城 光の祭」)
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デジタル技術を駆使して、新たなアート世界を創造するチームラボの作品展示は以前に金沢21世紀美術館で開かれ、それを見て非常に感銘を受けました。今回は金沢城を舞台にそのプロジェクトを展開するということで、迷わす来場を決めました。

石垣や建造物などに映し出される様々な映像。それは、カラフルで、動きや点滅を伴うものです。
「千と千尋の神隠し」を思わせるような、寓話的な世界や象や鳥たちが行きかい、交歓する心和む動画、そして、数多くの卵型のオブジェがカラフルに明滅する空間もあり、全く飽きさせない場となっています。

10月に入り、暑さもやんで、お城の一帯には、虫の声が響き渡り、それらは、会場に流れる軽やかなBGMとちょうどよい感じで音のハーモニーをつくっていました。

城下町金沢のど真ん中に現出した、幻想的で斬新なアート空間。
このまちの魅力と可能性を改めて認識したひと時でした。