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あかつき太郎の町家日記

金沢町家ゲストハウス あかつき屋をめぐる出来事や思い、人とのふれあいなどをつづるブログ。街角の話題や四季折々の風情も紹介していきます。

あかつき屋のホームページはこちらです。

乙女文楽さん 渾身の舞台で魅了

ようやく秋の気配を感じるようになったこの週末、あかつき屋のお客様たちが、金沢21世紀美術館で大阪に伝わる伝統芸能の人形浄瑠璃を披露されました。大阪を拠点に活動される乙女文楽座の皆さんです。

乙女文楽さんの金沢公演は、ほぼ10年ぶり。その時もメンバーの方たちは、あかつき屋にお泊まりになっており、私どもにとっては久しぶりの再会にもなりました。互いの健勝を喜びながら、しばし歓談の時をもちました。

(乙女文楽さんの公演=写真は主催者ご提供)
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乙女文楽は、人形を女性が一人で操る浄瑠璃で、大正14年に大阪で誕生しました。しかし、一時戦争などで途絶えましたが、有志の呼びかけで平成に入って復活しました。

21世紀美術館での公演では、3人のメンバーが出演しました。「二人三番叟」や伽羅千代萩「政岡忠義の段」など四演目を披露。その熱のこもった舞台は、着物姿が目立つ客席を魅了しました。

座員の方々は公演が終わって、あかつき屋にお越しになった時は、いずれも安どと達成感の表情を浮かべておられました。
お泊まり後の翌朝は以前と同様に、材木町のパン屋・森長さんのパンで朝食を取られました。

(公演が成功し、ここを後にされた乙女文楽の皆様)
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乙女文楽の皆さんのあかつき屋での二泊三日。この間は、長かった夏が終わりを告げ、秋の訪れを日ごとに感じる時間でもありました。
互いに、健康に過ごしていることの喜びをかみしめつつ、今日、明日も頑張ろうと気持ちを新たにすることにもなりました。

皆様、ご宿泊ありがとうございました。公演、お疲れさまでした。

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ポーランド人女性、出発の朝にウクレレ

9月に入っても、真夏のような暑さが続く日々。そんな中で、涼風をそよがせ、あかつき屋を出発されたお客様がいらっしゃいました。ポーランドご出身の女性Luizaさんで、ここで一泊されました。

この方は現在、京都に住んでいらっしゃいますが、金沢にご友人がいらっしゃり、久しぶりに会いに来られたのです。
一泊後の朝、女性は、趣味のウクレレを談話室(コミュニティルーム)で鳴らされました。南国ムード漂う、軽やかなメロディー。一服の清涼剤となりました。

(ウクレレを奏でて下さったお客様)
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金沢市内で小イベントがあり、女性はその会でウクレレを演奏されたそうです。きっと会を和やかなものにしたことでしょう。

(ポーランドの工芸品のコースター)
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(女性がお礼にと下さいました)
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宿泊のお礼にと、素敵なものを下さいました。ポーランド中部の小都市・Łowicz(ウォヴィチ)の工芸品のコースターです。表面には、カラフルな花が配されており、いかにも東欧というような雰囲気が漂います。

ポーランドの人、そして文化との出会い。この僥倖に感謝しながら、一日一日を刻んでいきます。
Luizaさん、ありがとうございました。また来て下さいね。

絶景 南砺・福光の里の秋

猛暑が続く毎日であるけれど、とにかく9月入り。夏休みの繁忙期をしのぎ、私たちには安ど感も。所用に加え、気分転換もしたいと、昼頃、車で隣県富山の南砺市に入りました。

城端地区での用事を済ませ夕暮れ近く、福光地内の山里の道を走っていたところ、思いがけない風景と出会いました。
整然とした稲田が、黄金色に輝き、まぶしく視界に入ってきたのでした。明日か、あさってにも刈り取られるのではないかと思われるほどに、成熟した実り具合です。

(刈り取り前の稲田が広がる見事な風景=南砺・福光地内)
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その一方で、まだそこまでには至らない、緑がやや強めの田も広がっていました。生育の進度の多少の違いが、こうした風景をつくっているようです。
それがかえって、この穏やかな里山の景観にメリハリを与えています。

そして、家々が点在する集落と、さらにその背後に連なる医王山系の山並み。それは図らずも、見事な一幅の絵画のよう。

蒸し暑かろうが、時に強い雨に打たれようが、弛まず続けられる耕作の営み。始まった里の秋の恵みを感じながら、帰路の金沢へと車を走らせたのでした。