今年も選手たちの力走、激走、仮装に元気と笑顔をいただきました。快晴の下、金沢マラソン2022が行われ、1万人を超えるランナーが金沢の大地を駆け抜けました。
あかつき屋から歩いて数分のところに、マラソンコースがあり、今年も選手たちを応援しました。スピードを競う人、まず完走を目指す人、それから奇抜な衣装で自己表現する人と、選手の大会に賭ける思いは様々で、改めて晩秋の城下町の一大スポーツの祭典との思いを強くしました。
(颯爽とした走りを見せる先頭集団)

(民族移動のようなランナーの大集団)

応援に陣取ったのは、兼六園から歩いて5分ほどのところにある扇町地内。そこは、古い城下町らしく道は狭く、近くには藩政時代の名残であるクランクが2か所あります。
(あかつき屋のお客様も出場しました
=出発前、写真掲載了解済)

参加選手の中盤あたりになると、この沿道は選手たちでひしめきあい、選手の熱気を肌で感じることができます。今年もあかつき屋に宿泊された遠来のお客様も参加し、そのお客様の姿を見つけると直接声援を送りました。
芸能人や著名スポーツ選手らが参加するのも、この大会の特長。走りながらテンション高く大きな声を発していたのは、「そんなの関係ない」の小島よしおさん。地元兼六小学校(旧味噌町小学校)を卒業した柔道金メダリストの松本薫さんも笑顔で前を通り過ぎました。
それにしても、こんなに晴れ渡る空の下で金沢マラソンが行われるのは、珍しいほど。
私が初参加した5年前は、競技前半から雨に打たれ、ゴールにたどり着いた時は、体を壊すのではないかと思ったほど、ずぶ濡れになりました。
そんなこんなを思いながら、沿道に陣取った数時間。自分も11月の県外でのマラソン大会への出場に向けて意欲を新たにしたことでした。
選手の皆様、大会関係者の皆様、お疲れさまでした。
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「京浜工業地帯の父」のスピリットに満ちた学び舎を巣立った若者たちがこの度、あかつき屋にお泊まりになりました。その学び舎というのは、横浜市内にある学校法人浅野学園で、中学・高校の一貫校です。
浅野学園は1920(大正9)年、実業家・浅野總一郎翁によって創立されました。總一郎翁は東京から横浜にかけての海岸部を工業地帯にするという壮大な事業を企図し、セメントや造船、鉄道など様々な産業を興しました。今日の京浜工業地帯の基礎をつくったことから、「京浜工業地帯の父」と畏敬の念をもって呼ばれています。
(宿泊された浅野学園のOBの皆さん=写真掲載了解済)

浅野学園は教育事業の中核をなすもので、今回あかつき屋にお泊まりになった3人の学生さんは、そのキャンパスで中高の6年間、共に机を並べたのでした。
その学生さんたちは東京都内の大学で学生生活を送っているのですが、来春、大学を卒業することから、同じ浅野学園の同級生で、現在金沢大学で学ぶ級友との再会のために金沢を訪問されました。
あかつき屋では、お泊まりのお客様に加え、その金大生も交えて夜を過ごしてもらいました。
日中の観光の後、夜は香林坊の居酒屋でカニみそグラタンやノドグロの酒蒸し、ホタルイカなど地元の美味をご堪能。その後は、あかつき屋の近所の温泉銭湯で旅の汗を流されました。
浅野總一郎翁は「九転十起」という不屈の精神で様々な事業を立ち上げ、軌道に乗せた立志伝中の人物。その翁のスピリットを受け継ぐように、今回宿泊された浅野学園OBさんたちは、のびのびとたくましく大学生活を送っておられるようです。
(氷見市の海岸に建つ浅野總一郎翁の像)
氷見の海岸に建つ浅野總一郎翁の銅像実は、私どもが浅野總一郎翁を知ったのは、お隣の富山県氷見市を訪れた際に、その翁の銅像が海に向かって建っていたからです。翁は1848年、氷見の寒村(越中国射水郡藪田村)に生を受けましたが、志を高く持って上京。日本の産業史に足跡を残す大仕事を成し遂げたのでした。
そんな翁についての知識があったものですから、お泊まりされた青年たちに妙な親近感を抱きました。彼らも大学を卒業し、いずれは産業界や政界をリードする人財へと成長していくことでしょう。
皆様、ご宿泊ありがとうございました。また、元気なお顔を見せて下さいね。
9、10月の2回にわたって計画した水スポット撮影体験ツアーが終了しました。いずれの回も秋晴れの好天に恵まれ、参加された皆様は、のびのびと水を切り口にした被写体にカメラを向けられました。
その作品はいずれも個性的で、見る人の心をとらえます。参加者の秀作群は現在、あかつき屋館内の展示スペースで紹介させてもらっていますが、私どもにとってはツアー当日の熱気をリアルに伝えるもので、これまで準備作業に当たった時の多少の苦労も吹き飛ばしてくれました。
(目を引いた松風閣庭園の湧き水スポット)

今回のツアーでは、新たに発見した場所がいくつかあり、参加者にとっては驚きつつ、新たな被写体を得たという手ごたえも感じるものになったようです。
その一つが鈴木大拙館隣の松風閣庭園です。そこには、井戸の上部を切ったような湧き水スポットがあり、訪れた人は「こんな所があったとは」と驚きつつ、様々な角度から写真を撮っておられました。
(高源院ではご住職から貴重な話をうかがいました)

(高源院の裏手から見える絶景は参加者をとらえました)

参加者にとっては、曹洞宗の古刹・高源院も新発見の場所でした。一ツ灸で知られるこのお寺。ご住職によるお寺の由緒や、お寺が管理する湧き水スポット・馬坂不動尊についてのお話は興味深いものでした。
さらに、出色だったのは、新たな眺望スポットとの出会いでした。お寺の背後から西側には、金沢の市街地が広がり、胸のすく思い。左側前方には、金沢城も見えます。
折から涼やかな風がそよいでおり、参加者にとってはツアー気分を一気に高めるものでした。
(参加者に手ほどきする中西先生・真ん中=兼六園)

様々な人との出会いも、このツアーの醍醐味でした。写真を愛好する人が多かったのですが、初心者の方も臆せず、撮影に参加。それぞれ写真とのかかわりをフリートークなどの場で語って下さいました。
また、講師を務めて下さったフォトグラファーの中西優さんも、撮影方法などについて、優しく、分かりやすく手ほどきして下さり、ツアーを和やかなものにして下さいました。
(参加者は合評会で感想を語り合いました)

フォトジェニックな景観と素敵な人たちとの出会いに満ちた今回の水スポット撮影ツアー。改めて参加された方々をはじめ、支えて下さった方々に心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。
この三連休に広島県内から二家族があかつき屋にお越しになりました。この二組は別の日に泊まられたのですが、同じ広島ですからお互いご縁があったのかと思ったのですが、そうではありませんでした。ただ、そのうちのKさん家族は、ユニークな金沢の旅となりました。
Kさん、JR西日本が実施している「サイコロきっぷ」を利用されたのです。これは、アプリ上の画面でサイコロを振り、出た目で行き先が決まるという仕組みです。
Kさんは見事、金沢を当てられました。広島県内のご家族に加え、県外に遊学する大学生の子どもさん二人も金沢に集まり、楽しい家族旅行を繰り広げられたのでした。
(サイコロきっぷで金沢にお越しになった広島のご一家
=写真掲載了解済み)

このサイコロきっぷの1回のトライは5千円で、広島市内発着で金沢のほか、姫路、松江、博多の計4つの目的地を往復できます。Kさんは約83%と最も割引率の高い金沢を当てられたのでした。
なんと運のいい方でしょう。Kさんは幸運を引き寄せた喜びを身体に漂わせながら、お宿入りされました。
ご一家は金沢の公共レンタサイクルまちのりを駆って、市内を軽快にご観光。天候にも恵まれ、自転車での街なか探訪は、とても快適だったようです。
こんな仲の良いご一家とお会いできて、こちらも幸せな気分になりました。
それにしてもJR西日本さん、なかなか味なことをなさいますね。今後ともよろしくお願いいたします。
あかつき屋では9月に実施した「金沢の水スポット撮影ツアー」の作品7点を上がりの間のギャラリースペースに展示しています。ツアー参加者の皆さんが鈴木大拙館や松風閣庭園などの水辺に目を凝らし、レンズを向けた作品群。いずれも卓抜したカメラアイに裏打ちされた秀作ばかりです。
あかつき屋のご宿泊客の方々もその作品に視線を向けており、この純和風の町家にクリエイティブな空間が生まれました。展示は今月16日に予定する次回2回目の水スポット撮影ツアーまで行う予定で、お泊まり客に限らず、作品を観賞したい方も、あかつき屋への来館ができます。
(水スポット撮影ツアーでの参加者の作品を展示)

私たち主催者側は、この水スポット撮影ツアーでは、よく似た作品が集まるのではないかと正直危惧していました。しかし実際、それはうれしい誤算でした。
参加された方々が撮った写真は、例えば鈴木大拙館の「水鏡の庭」では単に水面だけに視線を向けるのではなく、空模様や光の加減とのバランスにも気を配ってシャッターチャンスを狙ったものがありました。
また、松風閣庭園の池では、水面に映る木の葉を、実際のそれと対照させる形で撮ったものでした。
いずれの作品も、撮影者の被写体に対する鋭い観察眼と集中力を否応なく感じさせます。
今月の次回撮影ツアーでは、どんな作品が集まるのか、早くも期待がもてます。
館内に栗やアケビを配す(いが付きの栗の実。背後に花ナス)

(アケビの実も)

10月に入り、秋がさらに歩を進めたことを感じます。朝夕は、ひんやりした空気が漂います。
それに合わせて、館内に秋のしつらえを施しました。
いが付きの栗の実をコミュニティルームの小机に置き、アケビを上がりの間に備えました。
あかつき屋に秋の彩りが加わりました。月夜の時などは、静けさを一層感じます。
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