いよいよ北陸特有の初冬の気候に。目まぐるしく変わる空模様に加え、朝晩の肌寒さが次第に増してきました。本格的な冬の到来を控え、身構える日々を過ごしています。
そんな中で、心身ともにホットになる時間を過ごすことができました。リピーターとして6年ぶりに女性お二人のお客様があかつき屋にお泊まりになりました。6年前は名古屋市内の大学生、今は社会人と身分が変わりましたが、快活さは変わらず。ご宿泊中、お二人と話が弾みました。
(ご出発の朝、風が強くのれんを押さえてパチリ)

お二人は2015年9月に初めてここあかつき屋にお泊まりになりました。その日は、京都からお越しになった大学生3人さんと同宿となりました。二組はすぐに意気投合し、その夜はトランプをして楽しく一夜を過ごされました。
今回お越しになった女性お二人は既に東京都内の会社のOL4年生となっており、ご活躍です。髪型が変わった人もいて、以前のご様子を思い出すのに少し時間がかかりました。
(6年前 Before=ご提供写真、以下同じ)

(今回 After)

驚いたのは、6年前に一夜を共にした当時京都の大学生とその後も交流を続けているとのこと。お二人は京都へ遊びに行ったり、東京で再会したりと、すっかりお友達になっておられました。
ご宿泊中、そんなお話をお二人からうかがうことができました。
(糀パークで購入したおにぎりとみそ汁のセット)

今回の金沢旅では、大野町のヤマト醤油味噌糀パークでテイクアウト向けのおにぎりとみそ汁のセットに舌鼓。夜は、柿木畠のあまつぼさんでご夕食。初めて食べた白子の天ぷらは「クリーミー」と感嘆し、金沢おでんの車麩とバイ貝は「期待を裏切らないおいしさ」と大満足でした。
夜は、近郊の温泉銭湯で「身体の芯から温まりました」とのことでした。
(今回の旅をお宿ノートにまとめられました)

お宿業は一期一会にとどまらない。そんなことを実感した数日でした。
お二人さん、この度のご宿泊ありがとうございました。東京でも身体に気をつけて、引き続きご活躍下さいね。“京都”の方にもよろしくお伝え下さいませ。
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11月も後半。晩秋。この時季、北陸は曇天で肌寒い日が多くなりがちですが、今年は暖かく、外に出るのもそんなに億劫になりません。街路樹や、個人宅のお庭の木々は紅葉がピークを迎え、目を楽しませてくれます。
今日は午後、市役所に用務があり、あかつき屋から歩いて、中心部にあるそこへ向かいました。扇町、東兼六町、そして八坂を登り切れば兼六園。その名園の外周をなぞるように歩いて行けば、21世紀美術館に行き着く広坂。その坂道は美しい紅葉に彩られ、思わず足を止めて見入ってしまいました。
(紅葉に彩られた広坂)

そこは、歴史文化ゾーン。兼六園や県立美術館、国立工芸館、県立歴史博物館などが林立し、歴史的な景観と相まって、片時、日常を忘れさせてくれるような、洗練された雰囲気にあふれています。
通った時は午後4時頃。ちょうど学校の下校時に重なっていたので、近くの高校の生徒らが、足早に坂を降りて行きました。こちらは、またとない機会とばかりに、色づいた木々を写真に納めることにしました。
(赤、黄と様々な木々が美しい犀川緑地)

(木の下には、落ち葉の吹きだまり)

本日昼頃。犀川河畔。ここも紅葉が見頃を迎えていました。桜の木は、ほとんど葉を落としていましたが、そのほかの木々は、黄色く色づくもの、赤く染まるものと様々で、晩秋を謳歌していました。犬を散歩させる人、幼児を連れてそぞろ歩く若いママさんなどの姿。口には出さないけれど、晴れ渡った空の下に広がる、秋の風景に心身が満たされているかのようでした。
(ドウダンツツジの紅葉が美しい寺島蔵人邸)
寺島蔵人邸のお庭も美しくもちろん、金沢は名園を備えた歴史的建造物も紅葉を楽しむ絶好のタイミングとなっています。
大手町にある武家屋敷・寺島蔵人邸。そのお庭の代名詞ともなっているドウダンツツジが紅葉の時季となりました。
ある催しで10日ほど前に訪れました。一口に紅葉と言っても、色づきの進度に差があり、それがかえって色のグラデュエーションをつくり、お庭を多彩なものにしていました。
紅葉に包まれる古都・金沢。名園を訪ねるも良し、街を歩くも良し、というところでしょうか。
これ以上ないというような秋晴れに恵まれたこの週末、金沢は紅葉が鮮やかさを増し、ズワイガニ漁が解禁となりました。秋の観光も佳境に。街には、観光のお客様がどっと繰り出し、コロナ禍が過去のものになったかのような活気ある光景が広がりました。
そんな中で、このあかつき屋を笑顔で包んで下さるお客様グループがいらっしゃいました。女性3人様。学生時代、山口県内の大学に通われた方々です。紅葉を楽しみ、初水揚げのズワイガニ(石川県内では加能ガニ)に目を輝かせ、そして、お仲間の誕生日祝いもされました。
(あかつき屋でご友人の誕生祝い)

(お庭で記念撮影)

3人さんは大学卒業後、社会人となった今は東京、大阪、四国・愛媛とそれぞれの土地でご活躍です。金沢で久しぶりの再会です。
(紅葉美しい兼六園で=お客様ご提供写真)

(ズワイガニが並ぶ近江町市場=同)

天候に恵まれ、心軽く街歩き。兼六園で紅葉を愛で、季節感を満喫。近江町市場では、初水揚げで店頭に並んだばかりの加能ガニにとらえられました。
「香箱ガニを市場で食べ、ズワイガニを実家に送りました」。グッドタイミングの金沢訪問となりました。
(21世紀美術館でも楽しく=同)

金沢21世紀美術館では、現代アートを鑑賞するとともに、フリースペースで思い思いにポーズ。心躍る時間でした。
あかつき屋では、森長さん(材木町)のパンでの朝食後、お庭で緑に親しみました。縁側で佇み、下駄ばきで記念撮影。
そして、この日は、ご友人のバースデイとあって、サプライズの贈り物。ささやかにお部屋を飾り付けして、節目の時をお祝いしました。
心身共に充実した金沢ステイ。私どもにとっても、心に残るお客様でした。
この度のご宿泊ありがとうございました。皆様のご健康とご多幸を心からお祈りいたします。
穏やかに秋が深まる中で過日、心に残る風景と出会いました。珠洲市内で今月5日まで開催された「奥能登国際芸術祭2020+」の会場とその周辺です。晴れわたる空の下、美しい海岸線の一角に、ざん新で、意欲的な作品が展示されていました。それは、長方形の鏡のパネルをいくつか設置したものです。
鰐崎海岸という名前の海辺において、海と向かい合う形で立てられています。前面の海を映し、大空を鏡面にとらえます。眼前の大海原に開放的な気分が胸の内に広がる中で、その鏡群は、見る人に鮮烈なインパクトを与えました。
(海と向かい合う形で展示された鏡の作品)

(目の前には、美しい海岸線が広がる)

コロナ禍により一年延期されて開かれたこの芸術祭。一回目も観覧しているので、4年ぶりの珠洲訪問となりました。
事前PRで、先の鏡の作品を知っていたので、珠洲・飯田から車で丘陵地を越えて、その作品がある鰐崎海岸に着きました。
海に向かって寄りそうように点在する集落。打ち寄せる波は清冽で、広がる青空と相まって、心がひとりでに、おおらかになっていくのを感じました。その海に臨む形で、シンプルな鏡面の作品があったのでした。
ガイドブックによると、韓国人アーティストキムスージャさんの作品だそうで、「息づかい」というタイトルが付いていました。
(鯨や魚の霊を慰める石碑)

(その石碑の由緒書き)

そのそばで、石碑が立っていました。そばに近づいて見てみると、地元の住民たちが設置したもので、これまで何度かにわたって打ち上げられてきた鯨や捕獲した魚たちの霊を慰めるものです。命の糧となったことに対して、感謝の気持ちを表しています。
ここの人々にとっては、太古の昔から魚類を取ってきたであろうに、昭和の時代になっても、その命に感謝の念をもつなんて。この土地の人の心情を垣間見た気がしました。
それにしても、何と美しい風景。高台からの眺望はなお素晴らしく、沖合に七ツ島と思える小島が見えた景色も目に焼き付きました。
(飯田港にある卓球台の作品)

飯田では、港にある「さいはてのキャバレー」でしばし時間を過ごしました。
その屋外には、卓球台がありました。日本人クリエイターの浅葉克己さんの作品だそうです。
卓球台は一枚の石から作ったものだそうで、その競技スタイルから、交流の活性化の願いを込めたそうです。
社会通念にとらわれない、ざん新な作品群。鑑賞する人の心を限りなく自由に、のびやかにしてくれました。
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