突如出現した新型ウイルスにより、巷には不安と警戒感が広がり、金沢でも観光などに影を落とし始めています。あかつき屋では、それへの対策を強め、一段と気を引き締めて毎日を送っています。
そうした中、このお宿では、フランスのご家族が、ここならではの情趣に親しみ、風習にふれる時間を過ごされました。上がりの間では、恒例のひな人形飾りを整え、お客様はそれとともに写真を撮るなどして、ニッポン体験を楽しまれました。
(上がりの間に設置したひな人形飾り)

お越しになったご家族は、フランス東部のスイスとの国境近くにある都市ブザンソンにお住まいがあります。標高は平均で300㍍近くあることから冷涼で、避暑地にもなっています。
時計製造でも知られているのは、お隣のスイスと同様です。
ご家族の日本への傾倒を知る機会がありました。お部屋をご案内した時、息子さんが「畳」「ジュードー」とおっしゃったのです。息子さんは地元で柔道の練習に励み、以前には日本へ柔道修業に訪れたことがあるというのです。純和風のお部屋は、とりわけ印象深かったようです。
(ひな人形の前で写真撮影されたご一家=写真掲載了解済)

玄関に入ってすぐの上がりの間のひな人形飾りにも興味をもたれました。「日本では三月三日は女の子の日で、両親は、我が子の健やかな成長と幸福を祈るものなんです」と説明。
ご家族は、その華麗な人形飾りに引きつけられたようで、記念の写真を撮られました。
全く予期しないウイルスの発生で、経験したことがない警戒感が世を支配していますが、地に足をつけて、ここではそうした憂いを感じることのないように、おもてなしの環境づくりに努めてまいりたいと考えています。
フランスのご一家の皆様、ご宿泊ありがとうございました。
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暖かく推移した今冬。金沢では全くと言っていいほどに雪が降らず、この冬は除雪しないで済むかと思ったら、18日未明からの雪で朝方、街は真っ白になりました。あかつき屋では、スコップを手に雪かきに励みました。
それでも、翌日には晴れ間が広がる穏やかな天候に。雪は気温の上昇とともにスピーディーに解け、雪は道路際で見る程度になりました。所用で兼六園そばに行く機会があったので、その園をのぞいてみました。雪は苔の絨毯の上にうっすらと残るぐらいで、観光客の方々は、そぞろ歩きしながら、早春の名園の風情を楽しんでいました。
(兼六園。苔地にうっすらと残った雪)


兼六園では、松の木に巧みに施された雪吊りも、この冬の暖冬で出番がなかったようでした。雪の兼六園を楽しみにしていた遠来者にとっては、ちょっぴり残念だったようです。
それでも今日の兼六園は、苔の上を中心にうっすらと雪が広がり、さわやかな風景を描きました。早春ならではの趣でしょう。
(あかつき屋のお庭に残った雪)

あかつき屋でも、お庭の松の木の下に雪がたまりました。ようやく冬らしい景観が生まれました。
(浅野川河畔から雪で白くなった山並みを遠望)

寒いのは嫌いですが、北陸人として全然雪を見ないというのも、なんかしっくりこないようなところがあります。
過日、浅野川べりを散歩していた時には、東側の山並みが雪で白くなっているのを見て、どこかほっとした気分になったものです。
春はそこまで。少しずつ変わる季節の風情をかみしめながら、一日一日を刻んでいきます。
金沢は、まだ冬の寒さが続いていますが、時に春を思わせるような陽光が差す日があります。二月に入れば、そんな日は春はすぐそこまでと期待が一気に高まります。
そうした陽気に誘われたかのように、あかつき屋の女性のお客さま二人が、お着物姿になって街歩きをされました。特に、訪れた、ひがし茶屋街では、古い歴史的な街並みに和装は映え、通りすがりの人の視線を集められました。
(ひがし茶屋街、着物姿でご散策=ご提供写真)


あかつき屋にお泊まりになったお二人は、東京からお越しになりました。巣立った都立高校の同級生で、お一人は今春、大学をご卒業、もうお一人は大学院の修士課程の最終年に進まれます。それぞれ節目の時と感じられ、金沢旅行を企画されたのでした。
お着物姿で歩かれたひがし茶屋街。随分と通りすがりの人の目を引きつけたようで、観光客から「お写真を撮ってさしあげますよ」と声をかけられ、いろんなポーズで撮影に応じられました。明るい日差しの下、楽しい街歩きになったようです。
(夜、ライトアップされた兼六園=同)

夜は、ライトアップされた兼六園へ。そこは雪はなかったものの、黄金色に輝く名園は、お二人の心に深く刻まれました。
(金沢を楽しまれたお二人=写真掲載了解済)

お食事では、海鮮丼やおでんなどのほか、金沢の郷土食の大根ずしやどじょうのかば焼にも舌鼓。春を間近にして、大いにリフレッシュされたようです。
ご宿泊ありがとうございました。春からの新生活でも、お元気でお過ごし下さい。またのお越しをお待ちしております。
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