金沢の食の豊かさを実感する数日間でした。この度、あかつき屋にお泊まりになったお客様は、私どもも大いに刺激を受けるカップルさんでした。男性はドイツ人の料理人で、女性は日本人でバリスタと呼ばれる、コーヒーを淹れるプロです。
お二人はここで二泊される間、金沢の食を探訪、いくつかの飲食店でここならではのお料理を味わい、あかつき屋では、自らオリジナルなどんぶりを作られました。観光も含めて、痛快な旅になったようでした。
【まるよしさんのお料理】
(生きたバイ貝のお寿司など=ご提供写真)

(ロールキャベツとお魚の団子=同)

(金沢の郷土食べろべろ=同)

ドイツ人男性Janさんは、世界各地で調理人として活躍されており、日本に来る前は、オーストラリアやニュージーランドのレストランで腕を振るって来られました。
日本は、独特の食文化をもっています。お魚をお刺身やお寿司などにし、生で食べる習慣は欧州にはないもので、その上、調理は繊細で美しいと、Janさんはおっしゃいます。
お二人はあかつき屋の近所のお寿司とおでんの店まるよしさんで夕食を取られました。
そこでは、生きたバイ貝のお寿司を食べたそうです。Janさんは「まだ(貝が)動いていましたよ」と、生きのいいバイ貝に驚きながら舌鼓を打たれました。
おでんでは、ロールキャベツやお魚のつみれ風団子が出されました。ロールキャベツは、お国のドイツでもこれに似たお料理があるそうで懐かしく味わい、お魚の団子は、ふわふわとした絶品の食感だったそう。
また、金沢の郷土食も。べろべろとか、えびすとか言われているお料理で、まるよしさん自家製です。これも興味深く、おいしく頂いたのでした。
(台所で調理するJanさん)

(目玉焼きやうなぎのかば焼きなどがのったどんぶり)

近江町市場は、食の殿堂。お二人は、いろいろな食材をここで買ってきて、あかつき屋で調理されました。
圧巻だったのは、朝に作られたオリジナルどんぶり。これは、ご飯の上に目玉焼きや、うなぎのかば焼き、大根の葉っぱ、油揚げをのせた物。見るからに豪快で、食欲をそそるものでした。
お二人は、これを召し上がられ、一日のエネルギーにされたようでした。
Janさんはこのほか、金沢カレーの店にも出かけられ、濃厚な味を堪能されました。
(金沢の食を満喫されたお二人)

お二人を通じて、地元の素材や調理法を見直す機会になりました。特に、あのオリジナルどんぶりは魅力的で、今度自分も作ってみようと思いました。
ご宿泊、ありがとうございました。
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濃い緑があふれる5月の城下町金沢。街を歩けば、初夏の季節感とともに、装いの変化に気がつきます。6月2日に開幕する
第66回金沢百万石まつりの飾りつけです。
市役所前広場のモニュメント、商店街軒下に吊るされた赤い提灯の列。見ているだけで心が昂ぶります。
本格的な夏への序章。金沢の街は、一年で最大の祭典を前に、静かな鼓動をしています。
(百万石まつりをPRする市役所前のモニュメント)

(香林坊大和に掲げられた百万石まつりの提灯)

市役所前の百万石まつりをPRする大モニュメント。数多くの提灯で、大きな三角形が形作られています。
夜、前を通ると、その鮮やかさに目を奪われます。
目抜き通りの商店街。軒下には、赤い提灯が吊るされ、華やかなムードが生まれています。
(西の空に広がった美しい夕映え。兼六大通り=5月25日午後7時過ぎ)

空もドラマチック。夕暮れ時、あかつき屋界隈で素晴らしい風景と出会いました。
西の空に見事な夕映えが広がっているのでした。兼六大通り横山町バス停そばから賢坂辻交差点方向です。
空と雲をキャンバスにして、描かれた色のグラデュエーション。穏やかな日常にもたらされた至高のひとときでした。
思いがけず、フランスの菓子の名店のチョコレートと出会いました。先日あかつき屋にお泊まりになったお客様が、ご実家にお戻りになった後、贈って下さったものです。
(Tさんが送って下さったフランスのチョコレート)


素敵なプレゼントをして下さったのは、埼玉県ご出身の女性Tさん。この方は、フランス・モンペリエにある菓子の名店Schollerでパティシエ(菓子職人)として働いておられ、ご自身のお店の自慢の品を贈って下さったのです。
そのチョコレートは、口の中で心地よさが広がる、上品なお味。
Tさんはこの度修業先のフランスから久しぶりに帰国し、ご家族とともに金沢を旅行され、あかつき屋にお泊まりになりました。
お客様がもたらして下さった「口福」を喜び、感謝の気持ちでいっぱいになりました。Tさん、ありがとうございました。
大型連休が終わり、日ごとに感じる初夏の気配。金沢町家あかつき屋も季節の装いが進んでいます。
お宿前には、流木を置き、そこにヤマツツジを添えました。玄関の円窓前の花瓶には、シャクヤクを生けました。いずれも色鮮やか。お客様の目を楽しませています。
流木、ヤマツツジ、そしてシャクヤク。いずれの品も友人や近所の方から頂いたものです。あかつき屋は、そんな方々の支えも、このお宿業の活力源の一つになっています。
(ヤマツツジを添えた流木。Yさんが届けて下さいました)

流木とヤマツツジはYさんが届けて下さいました。早朝に白山ろくの山あいに出かけ、持ってきて下さいました。早速家の前に置かせてもらいました。
町家の建物に絶妙に調和し、野趣と華やかさを醸し出しています。
(玄関に華やかなシャクヤク)

シャクヤクは、近所の方が届けて下さいました。早速、円窓の前に飾りました。障子と白壁を背後にして、赤い花は際立ち、目をとらえます。
これらの花々は、近隣の緑と相和し、町家にしっくりと溶け込んでいます。
Yさん、そして、ご近所の方、ありがとうございました。
この度、うれしくも、懐かしいお客様をあかつき屋にお迎えしました。あかつき屋がオープンして間もない2011年の2月にお越しになった埼玉県内のOさんご夫妻。今回、6年3カ月ぶりにこちらにお泊まりになりました。
今回の金沢の旅は、奥様のお父様の喜寿のお祝いで企画されたとのこと。奥様のご両親、そしてフランスから帰省された妹さんの合わせて5人でここを貸し切って宿泊されました。
ご家族水入らずの金沢町家ステイ。落ち着いた時間の中で、共に健康であることの喜びをかみしめておられるように見えました。
(お父様の喜寿のお祝いでお泊まりになったご家族
=写真掲載了解済)

こちらのご夫妻は、本当に思い出深いお客様です。
6年前にお泊まりになった時、今年88歳になる私の母の花嫁道具だった花嫁のれんを初めてこのお宿に飾った時にいらっしゃったからです。
お宿を開業してまだひと月ほどしかたっていない時で、緊張感が抜けない中で、お二人をお迎えした時のことを鮮明に覚えています。お客様をお世話させて頂く喜びと、様々な教訓を得ながら、お陰様でここまで大過なく、お宿業を続けさせて頂いています。
一方、お客様の方も、この6年の歳月は、一言で語り切れないものがあったのでした。ご夫妻がお泊まりになった翌3月11日に東日本大震災が発生、主にご主人はお仕事の面で対応が迫られ、激動の日々を送ることになったそうです。
短いようでこの6年余は、ともに幾つかの節目を刻んだ歳月になったのでした。
今、ご夫妻は一息ついた段階にあるそうで、お父様が喜寿を迎えられたのをお祝いして、金沢、そして能登へのご旅行を計画されたのでした。
ご一行様は、あかつき屋ではお庭を見ながら、ごゆっくりと過ごされ、ご夕食では、これも6年ぶりに小立野にあるおでんの「若葉」さんへ出かけられました。
あかつき屋においては、やるべきことは、まだまだありますが、ご夫妻にはちょっぴり進歩した姿をお見せできることになったかな、と思っています。
皆様、ご宿泊ありがとうございました。お父様、喜寿おめでとうございました。いつまでもお元気でお過ごし下さい。
ゴールデンウイーク(GW)が終わりました。ご家族連れや女性のお客様らでにぎやかだったあかつき屋は、落ち着いた雰囲気に戻りました。お宿の中の整理や新たなしつらえなどに時間をさいています。
ここから金沢市中心部に歩いて出かけました。GWの人の波は退き、街自体が一息ついている感じです。
兼六園界隈をそぞろ歩き。いくつか新たな発見があります。
(花がたわわな藤の木。金沢神社裏手)


兼六園に隣接する金沢神社。その裏手の道路際がちょっとした観光スポットに。大きな藤の木があり、今その藤の花が満開になっています。
薄紫の花が、豊かに枝いっぱいに開いています。
そこに通りかかった時、先に女性の方が写真を撮っていました。
「県内で一番大きい藤だそうですよ」。その方は、そうおっしゃました。
高さは10㍍ほどは、あるでしょうか。確かにこんなに大きい藤の木を見たことがありません。私も、県立美術館側と成巽閣側の両方から写真を撮ってみました。
その美しさ、迫力が写真から伝わるでしょうか。
(緑に包まれた金沢城)

(白鳥路も静かな佇まい)

金沢城。新緑に包まれ、ひと際鮮やか。
凛とした佇まいを見ると、胸のすく思いです。
そのふもとにある白鳥路。ここも隠れた、素敵な小径。緑に包まれ、森閑とした雰囲気が漂います。
訪れた時は人通りが少なく、女性の清掃作業員の方が、銅像付近をほうきで掃いていました。
あとひと月ほどでこの小径は、アジサイの道に変わることでしょう。
ゴールデンウイーク(GW)後半。あかつき屋では、こどもの日にちなんで、武者人形を上がりの間に飾っています。
その5月3、4日は毎年最も予約が集中する日。今年も当日宿泊の可否を問うお電話が何件もあり、慌ただしく一日が過ぎていきました。
(上がりの間に飾った武者人形)

その両日、いずれもご家族連れの全室貸切のご利用となり、お宿の中は終日、明るい声で満たされました。観光にお食事に、お客様は、緑したたる城下町金沢を満喫されました。
(岡山県からお越しになったご家族連れ=写真掲載了解済)

お二組のグループは、このGWを家族水入らずで過ごそうと決めておられたようで、数カ月前にあかつき屋にご予約されました。
3日にお泊まりになった一組は、二家族で構成され、広島県境に近い、岡山県西部のまちから車2台でお越しになりました。夜を徹しての運転だったそうで、こちらに着いた時は、少々お疲れ気味でした。
兼六園やひがし茶屋街をご散策後、宿で一休みして夜のお食事は、和食処へ。お刺身などを召し上がったほか、のどぐろの塩焼きがとてもおいしかったとのことでした。
「宿は早々に決めたけど、観光はノープラン」とお客様は、この旅について笑って話され、ご夕食後の団らんでは、翌日回るところをあれこれおしゃべりされていました。
(岐阜県からお越しになった三世代家族=同)

(お子様がお宿ノートに描いた絵)

4日には、岐阜県から親子三世代のご家族が、車で来られました。
お食事は、回転寿司や抹茶パフェなどに舌鼓を打ったとのこと。
早朝訪れた兼六園では、池に鳥と鯉がいたそう。小学生の女の子二人は、お宿では、竹馬や竹ぽっくりをして遊びました。
そんな金沢での休日をお宿ノートに楽しい絵にして残されました。
連休期間中、このほか、国内外から様々なお客様がお泊まりになりました。
心からお礼申し上げます。また、お気軽にお越し下さい。
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