連泊のお客様が観光に出かけられた後の昼時、ちょっとリフレッシュしたいと車で白山ろくに向かいました。ささやなかグルメ探訪と名所散策です。
訪れたのは、大日川沿いで、山すそにある、そば屋「唐変木」さん。ログハウス風の店内に入りました。12時前に着いたのに、既に中は、大勢のお客さんで混み合っていました。
注文して待つこと30分余り。
出されたおそばを見て、驚きました。おそばが見るからに、しっとり、つややかで、光っているのです。新鮮なお刺身を前にした感じ。
もちろん食感も、さわやかで、おいしく、大満足。
メニューは、ご飯類などなく、おそば一本に絞っており、その意気込みを十分に感じさせる、納得のいくお味でした。
(新緑の中、勢いよく落ちる綿ケ滝=展望台から)

この後、車を走らせ、手取峡谷へ。綿ケ滝そばの駐車場に車を止めました。展望台に向かいました。
そこは誰もおらず、静かな佇まい。手取川上流に視線を向ければ、綿ケ滝がしぶきを上げて、渓谷に落ちていました。
何とも言えない壮観な風景。眼前の新緑といい、滝といい、心身は清涼感で満たされました。
(不老橋からの眺め
写真上は上流、写真下は下流)

続いて、ここから数百㍍下流の不老橋へ。ダイナミックに展開する渓谷の景観。橋の上流と下流で、随分と景色が違います。
崖、岩場、緑、そして川の流れ。季節と時間で、表情を変え、心をとらえます。
近づく梅雨入りを前に、命を洗濯した時間でした。
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ここ数日は、フランス・ウイークとでも言いたくなるくらい、フランスからのお客様が相次ぎました。三組のカップル、それぞれにカラーがあり、多才な方々でした。
いずれのお客様もあかつき屋に二泊され、この金沢町家を堪能されました。特に、春から初夏へと表情を変えるお庭を楽しまれ、金沢ステイの印象的な時間として、それぞれのお客様の胸に刻まれたようでした。
(フランスでアニメのお仕事をされるNOEさん=右とHANNEさん=左
写真掲載了解済)

(お二人が描かれたお庭と、思い出のシーンの絵)


(サツキが咲き誇るお庭を望む)

NOEさんとHANNEさんカップル。お二人は、フランスでアニメの仕事をなさっていて、日本のアニメにもお詳しい方でした。
お宿ノートには、サツキが咲き競うあかつき屋のお庭の絵を描かれたほか、私との愉快なエピソードをユーモラスな漫画にもされました。その絵を見て、私は思わず頬が緩みました。
(ITOさん、CHAUさんのカップル)

ITOさん、CHAUさんカップルも金沢を満喫されました。最後の夜、夕食は近所のお寿司とおでんのお店・まるよしさんで取られました。
その日は、カウンター席は地元の人で混み合っていましたが、お二人は、その常連さんらと日本語、英語でふれあわれ、大いに盛り上がりました。そのお店にいらっしゃること約二時間半。お二人が、あかつき屋に戻って来られた時は、笑顔いっぱいでした。
このほか、日本人女性とフランス人男性のご夫妻もお越しになりました。「キナリノ」というサイトであかつき屋を知ったという奥様。ご夫妻はここの伝統的な建物やお庭の佇まいに満足されたようでした。
皆様ご宿泊ありがとうございました。この出会いに感謝します。
懐かしくも、うれしい大学の後輩たちが、あかつき屋にお泊まりになりました。愛知県立芸術大学の油画科で学ぶ都築さんと清田さんです。お二人は、金沢美術工芸大学で開かれている五芸祭で手作り品を展示販売するために金沢にお越しになりました。
五芸祭とは、東京芸大や金沢美大、愛知県立芸大など我が国の国公立系の五つの大学が毎年開催しているアート、スポーツの交流イベントです。
この催しに、4年前に愛知県芸大の学生さんが参加するため、あかつき屋にお泊まりになっており、それ以来のこの大学の学生さんの来訪です。
それだけに迎えるこちらには、心弾むものがあり、楽しい時間となりました。
(五芸祭で手作り品を展示即売された愛知県立芸大のお二人)

都築さんと清田さんは、大学でのイベントを終えて、あかつき屋に入られました。携えておられたのは、トートバッグや絵葉書、Tシャツ、羊毛フェルトやビーズなどで作ったブローチなどです。お二人が自作したもののほかに、お友達からことづかったものなども。いずれもかわいらしく、おしゃれな感じです。見ていて、楽しい気持ちになりました。
お二人は、あかつき屋の雰囲気も楽しまれ、ぐっすりと休まれた後、翌朝、手作り品の展示販売にここから歩いて金沢美大に向かわれました。
ご宿泊ありがとうございました。また遊びに来て下さいね。
春の大型連休が終わってからこの時期は、各種スポーツ大会の季節なのですね。あかつき屋にこの度お越しになったのは、剣道に打ち込む京都の女子中学生たちでした。
白山市の松任総合運動公園体育館で開かれた第26回若獅子旗争奪中学選抜剣道白山大会に出場するためのお泊まり。この金沢町家で楽しく過ごされ、ご出発の朝、剣道着に着替えられて、ここを後にされた時は、さわやかな雰囲気がお宿に残りました。
(お泊まりになった京都・亀岡市東輝中学校女子剣道部の皆様
=写真掲載了解済)

ご一行様は、京都・亀岡市の東輝中学校女子剣道部の選手たちで、顧問の先生、選手のお母さんと合わせ総勢10人のご宿泊でした。
少女剣士たちは前日、試合とご夕食を終えて、チェックイン。この家の佇まいに、「(NHKの朝の連続ドラマの)「まれ」のうちみたい」「おばあちゃんちみたいで、落ち着く」などと口々に話されました。
(お宿ノートに楽しい思い出を記されました)

近所の温泉銭湯で、この日の試合の疲れをいやされた後、あかつき屋では、しばらく大きな掘りごたつを囲んで団らんされました。
お宿の自由帳には、楽しい感想を残されました。
翌朝は剣道着に着替えて大会会場へ。選手の皆さんは、団体、個人戦で奮闘されました。
皆様ご宿泊ありがとうございました。今度お越しの折は、金沢の観光も楽しんで下さいね。
ゴールデンウイークの忙しさから一息ついた先日、小松市の里山地域にある「日用(ひよう)苔の里」を友人たちと訪れました。噂には聞いていた苔の里、実際に足を踏み入れたそこは、想像以上に豊かな苔のじゅうたんが広がっており、見ごたえがありました。
加賀温泉郷の一つ粟津温泉から車で3分ほどのところにあるこの苔の里は、静かな里山集落の中にあります。いわゆる観光地化による俗化は見られず、素朴な雰囲気が漂います。隠れた名所の感があり、しばし落ち着いた時間を過ごしました。
(ガイドさんの案内で苔の里を見学)

日用町は、過疎化が進み、現在は七戸で集落をつくっています。私たちを案内して下さった、日用苔の里推進協議会の山際富弥康理事によると、この地域は元々杉林であったところに、木を間伐して家を建てたために、絶妙に日向や日陰ができ、苔が生育しやすくなったそうです。
これまでの住民のお世話もあって、スギゴケ、ハイゴケ、ヒノキゴケなどのほか、現在は計48種類の苔が確認されているとのこと。目を凝らすと、その生え方や、色合いなど、様々な苔が育っていることが分かります。開放的な苔の野外ミュージアムの趣があります。
(日用神社に入る)

(神社横には一級河川と言う日用川が流れる)

(緑豊かな苔の絨毯に感嘆)

この日は明るい日差しが注ぐ日でしたが、木立の中は案外と涼しく、森林浴をしているよう。コースには、日用松、能登ヒバや銀杏の大木などがある日用神社や、コンサートや作品展示、結婚式などに利用されているゲストハウス「叡智の杜 Wisdom House」もあります。
80分の説明時間でしたが、散策コースが変化に富んでいる上、ガイドの山際さんの説明が要領を得ているので、全く退屈しませんでした。
(眞子さまが歌会始で詠んだ歌の歌碑)

この苔の里には最近、ビッグな出来事がありました。秋篠宮家のご長女、眞子さまが昨年11月に、この苔の里を訪問なさったのでした。
さらに住民の方々を喜ばせたのは、眞子さまが今年の宮中・歌会始の儀で、ここを訪れたことを題材にした歌を詠まれたのでした。
「広がりし 苔の緑のやはらかく 人々のこめし 思ひ伝はる」
住民の方々の長年のご苦労が、思いがけない形で結実したのでした。
すっかり苔の世界に浸った一日。あかつき屋のお庭に広がる苔を見る目も変わりました。
あかつき屋ではゴールデンウイークの終盤は、二つのグループの全室貸切のご利用がありました。
一つは関西の会社のお仲間の方々、もう一つは、福井県敦賀市内の粟野チビッ子バレーボールスポーツ少年団のメンバーの皆様です。
いずれのお客様もお泊まりの夜、コミュニティルームをフルに使ってご夕食、楽しい時間を過ごされました。
(会社仲間が集い、とり野菜味噌鍋で親ぼく=写真掲載了解済、以下同じ)

関西からお越しになったグループは、会社の同じチームにいたお仲間が、昨年金沢に転勤になり、その方と久しぶりに会うため、ここにお越しになったのでした。
ご観光の後、近江町市場でお刺身や鶏肉、お野菜などの買い物をし、あかつき屋では、金沢グルメのとり野菜みそ鍋を作り、食卓を囲まれました。
気心の知れた者同士、食も会話も進み、楽しい一夜を過ごされました。
(試合前に気合を入れる粟野チビッ子バレーの選手たち)

粟野チビッ子バレーボールスポーツ少年団の皆さんは、金沢市内で開かれた第17回百万石杯金沢市小学生交流バレーボール大会に出場するためのお泊まりでした。
ご夕食は、持参したホットプレートで焼き肉、焼き鳥などをされました。付き添いのお母さん方が台所で下ごしらえし、コミュニティルームでお食事。スタミナのあるお食事で、子供たちは、試合の疲れも吹き飛んだようでした。
子どもたちは翌朝、再び試合に臨むため、気合を入れて出発されました。
皆様、ご宿泊ありがとうございました。
ゴールデンウイークの時季は、一年で最も快適な時であると思います。日差しは明るくなり、吹く風も心地よい。木々は新緑をつけ、すがすがしい精気を放つ。いつまでも外にいたくなる、そんな季節。
そのみずみずしい緑の季節に、首都圏から若者たちが金沢・あかつき屋に相次いで訪れました。一組は、女子学生のお二人。もう一組は、男性3人。それぞれ思い思いに街なかで過ごす一方、あかつき屋では、さわやかにふれあわれました。
(素敵なお着物姿のお二人=写真掲載了解済、以下同じ)


女性お二人は、高校時代のお友達。金沢に着くと早速レンタル着物店で着替えられ、あかつき屋には、お着物姿で入って来られました。
早速お庭や玄関前で記念撮影。お二人はスポーツウーマンですが、素敵なお着物姿になると、和風の落ち着いた雰囲気を醸し出されました。
町家と和服。その絶妙な組み合わせに改めて感じ入りました。お二人は「最高に良い思い出になりました」。
一方の男性3人さん。学生時代はバスケットボールで汗を流した体育会系です。実はその日、早朝に金沢行きを決定されたそうで、車で9時間かけて金沢にやって来られました。
観光の後は夜、近所のまるよしさんでお寿司とおでんをご堪能。続いて温泉銭湯で一日の疲れをいやされました。
(皆で楽しいひと時を過ごされました)

二組のお客様は、夜と翌朝、気さくにおしゃべり。一期一会の貴重な出会いを楽しまれました。
皆様ご宿泊、ありがとうございました。
ゴールデンウイークは、忙しさの中にも、新たな出会いが数多くあり、心弾む時。この度お越しになった台湾からの母娘のお客様は、大の日本ファンで、江戸時代の面影が色濃く残る城下町金沢を心ゆくまで楽しまれました。
あかつき屋やその界隈の風情も快いものだったようで、こちらでゆっくりと過ごされました。
(お泊まりになった台湾からの母娘さんたち=右側)

こちらのお客様は、娘さんの姉妹が、日本語がご堪能で、あかつき屋では、私たちとの間では、日本語でコミュニケーションをとられました。
(台湾のお客様が自由帳に描かれた楽しい絵)

観光では、兼六園、金沢城などをご訪問。あかつき屋では朝、縁側で緑豊かなお庭を見て過ごされました。
近所の温泉銭湯・みろく温泉さんも「すごく気持ちよかった」そうで、「その後、ぐっすり眠れました」。
妹さんは絵がお上手で、お宿の自由帳に楽しい絵を描いていかれました。
ご宿泊、ありがとうございました。また遊びに来て下さいね。
先日、思いがけず春の恵みを体感することとなりました。あかつき屋から歩いて8分ほどのところにある金沢の古刹・永福(ようふく)寺さんの裏山で、タケノコ掘りを行ったのです。
(近所の加賀八家奥村家の菩提寺・永福寺さん)

実はタケノコ掘りは初めての体験。その面白さと難しさを身をもって味わい、掘り出したタケノコは、煮物にして味わいました。
永福寺さんは曹洞宗の寺院で、加賀藩の家老奥村永福が天正年間(1573〜92)、前田利家より寺地を得て建立したことで知られています。小立野寺院群の一角にあり、我が家の散歩コースにもなっています。
近所の方から永福寺さんでタケノコ掘りがあるから参加しませんかとのお誘いを受け、お昼過ぎの空いた時間だったので、おっとりがたなで出かけました。
(永福寺さんの裏山。ひと際目立つ奥村家のお墓)

(あちこちでタケノコが顔を出していました)

お寺では、奥様が待っていて下さいました。裏山に案内されました。竹林で、その空いたところには、お墓が林立しています。藩政時代の古びたお墓が数多くあり、その中で、奥村家のものとされる、ひと際立派なお墓もありました。
丘のあちこちにタケノコが元気そうに顔を出していました。
(上手にタケノコを掘り出すお寺の奥様)

さぁタケノコ掘り。まず奥様がお手本を見せて下さいました。奥様は熊手と鎌などを使って、手際よく作業を進めます。
とても経験豊かな感じです。
「タケノコの周りから広く掘っていくのが、コツですね」。奥様はそうおっしゃって、広さと深さを十分作った上で、鎌をタケノコの株に当て、掘り出されました。
私も挑戦。熊手を使って、土を掘り出す作業は、結構地味で根気のいる仕事。タケノコが姿を現すと我慢できず、取り出すために鎌を横に入れたくなる衝動にかられます。
何とか忍んで、20㌢ほどのそれを収穫しました。
タケノコは、シーズンになると、よく知人から頂きましたが、今ようやくそのご苦労が分かりました(遅過ぎます(-_-;))。
あかつき屋に帰ってから、それ用の米ぬかでゆでた後、だし汁と、醤油、砂糖そして、お酒などを加えて、煮物を手作りしました。新鮮で、さくさくとしたおいしさ。
そして何より、近所で汗して採ったタケノコであるということが、愛着を生み、格別の風味となりました。
永福寺さん、ありがとうございました。
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