暖冬ムードで推移するこの冬。この調子で春に、と言う訳にはいきませんでした。
金沢は寒波の急襲で雪が絶え間なく降り続け、今朝起きると街は真っ白。真冬の佇まいへと様変わりしました。
一日の仕事は、雪かき(雪すかし)から。あかつき屋の前の道で、スノーダンプを押して、雪を側溝へと移す作業に汗を流しました。いったん作業を終えて、お宿の中にいると、午後に再び雪。冬空が恨めしくなりました。
(雪に覆われたあかつき屋の前の通り)

(お寺も白く雪化粧)

それでも、あかつき屋には、何人かのお客様がお越しになりました。
あかつき屋、そしてその前のお寺・広済寺さんなど、城下町の風情を感じさせるこの界隈。お客様は、肌寒さを感じながらも、白く染められた古い家並みの趣を楽しんでいるように見えました。
そのお客様たちは、荷物をいったんあかつき屋に置かれた後、兼六園へ行くというので、前の細い道から兼六園へと通じる最短ルートをご案内しました。
(滝のように水が流れる八坂)

(坂の上部は、雪が多く残っています)

兼六園手前の八坂に着きました。
路面を水が滝のように流れていました。雪を溶かすため、松山寺側にある側溝の水の流れを堰き止め、坂に水を流しているためでした。下手にその坂の上に立つと、滑って下まで転げ落ちそうな按配です。
坂の上部は、水が流されていないため、多くの雪が残っていました。人の足跡や車の轍が残り、荒っぽい雰囲気でした。
(八坂からの絶景に感嘆し、写真撮影されるお客様)

そんな中で、圧巻は坂の中ほどから眺める風景。家々の屋根が雪に覆われて真っ白。この時は、晴れ間が広がっていたので、下界は清純な世界でした。
お連れした外国からのお客様は、心が動かされ、カメラを向け、熱心に写真を撮っておられました。
スポンサーサイト
熟度の高い大人の旅をされる方々が、あかつき屋にお泊まりになりました。ワインを愛するお仲間で、金沢で食の粋を求められ、夜は、ここあかつき屋でワインを味わいながら、心ゆくまで食談を楽しまれました。
ワインに疎い私にとっては、ちょっぴり気高くも見える世界。
金沢町家とワイン。こんな組み合わせもオツなものだったようです。
(ワインを愛好されるお客様たち=写真掲載了解済)

今回のお客様は、首都圏にご在住で、ワインスクールで共に学ばれた方々です。
外でのご夕食後、あかつき屋でワインをたしなむ時間をもたれました。その何本ものワインは、野々市のワインショップ「クラ印」さんで購入されたものでした。
グラスを傾けながらのおしゃべりは、夜遅くまで続きました。
(お客様が愛飲されたワインの数々)

そんなお客様たちの二泊三日のあかつき屋ステイ。この町家がワインの風景も似合う場所であることが分かりました。
この度のご宿泊ありがとうございました。またのお越しをお待ち申し上げております。
1月15日。この日は、元日とともに心が改まる日です。
ちょうど5年前、あかつき屋がオープンした日だからです。
その記念すべき日にお泊まりになったのが、四国・香川大学の旅行サークル8人の皆様です。ここを貸し切られ、一泊二日過ごされました。
(お泊まりになった香川大学の学生さんたち=写真掲載了解済)
5年前にオープンした日は、雪が多い日でした。不安と緊張の中で、お宿業の第一歩を踏み出したことが、今もありありと思いだされます。お陰様で丸5年、様々な方々のご支援を賜り、無事にこの日を迎えることができました。ありがとうございます。
(お宿ノートに書いて下さったメッセージ)

お泊まりになった学生さんたちにそのことを話すと、皆さん「おめでとうございます」と祝って下さいました。お宿ノートにその気持ちも表して下さいました。
香川大学の学生さんたち。金沢は初めてとのこと。
やはり北陸の地は、寒かったそうですが、数多くの歴史的な由緒ある建物に感嘆され、観光のほか、日本海の幸なども満喫され、心に残る金沢の旅になったようでした。
この度のご宿泊、ありがとうございました。
香川に戻ったら、再び学生生活をエンジョイして下さい。またのお越しをお待ちしています。
(前回のつづき)
この三連休の最終日の朝、最後に思いがけない逸品との出会いがありました。お泊まりになったもう一組の女性お二人さんが、白えびラーメンなるものを作り、披露されたのです。
白えびは、富山湾の特産の海産物。それを使った即席ラーメンです。お客様があかつき屋の台所で手際よく作り上げたご当地ラーメン。そのお味は、日本海の香り漂う、すっきりとした美味。お客様は、賞味したそのラーメンで北陸・金沢の旅のフィナーレを飾られました。
(お客様が披露した白えびラーメンや白えびかまぼこ、河北潟こまつな)

あかつき屋にお越しになったのは、東京都内の大学でゼミを共にされたお二人。昨年、大学をご卒業後、今は社会人としてがんばっておられます。
ご出発の日の朝、お二人は「台所を使わせて下さい」とおっしゃいます。何を作られるのかと聞いたら「白えびラーメン」。そして「金沢駅の2階のスーパーで買ってきました」。
「こんなラーメンがあるんだ」。初めて知りました。パッケージを見ると、富山県内の食品メーカーが作ったものです。お二人はこれに、やはり富山県内のメーカー製の白えびかまぼこ、そして金沢近郊産の「河北潟こまつな」を具にして、ラーメンを作り上げられました。
(出来上がった白えびラーメン)

(「さぁ、いただきまーす」)

「食べてみませんか」。お二人のお言葉に甘えて、少し頂きました。
白えびの風味がしみた、いいお味。日頃とんこつラーメンをよく食する私には、この何とも言えないすっきりとしたお味が、たまりませんでした。
これに、あぶった白えびかまぼこが、ラーメンのスープと相乗効果をつくり、さらに小松菜が目にも口にも爽やかでした。
人と出会い、美味とも出会う。2016年、お陰様で、いいスタートが切れました。感謝です。
年末年始のお休みを終えて最初の三連休。あかつき屋には、金沢のお正月を彩るかのように、二組の女性グループのお客様がお越しになりました。
いずれも同じ大学でキャンパスライフを共にした方々で、現在は社会人としてご活躍です。あかつき屋での二泊三日、ご観光に、お食事に、城下町の旅を心ゆくまで楽しまれました。
(金沢そして能登を旅されたお客様グループ=写真掲載了解済)

一組は、女性9人グループで、東京都内の大学を2年前にご卒業になりました。学生時代は、大学祭の運営に携わった仲間だそうで、アクティブ・ガールさんたちです。
金沢市内の事業所にお勤めのMさんが幹事となり、お世話されました。
持ち前のバイタリティで、エネルギッシュに各所を回られ、金沢では兼六園・近江町市場などのメーンスポットのほか、車で能登にも出かけられ、羽咋・気多大社や和倉温泉を訪れ、それぞれの魅力を満喫されました。
お食事にもこだわり、お寿司屋さんなど評判のお店ののれんをくぐられました。
(金沢城内のお庭をご散策=ご提供写真)

(寿司処「松の」さんでご昼食)

夜は、近所の温泉銭湯で疲れをいやされた後、同宿された他の女性のお客様と大きな掘りごたつを囲んで女子会。あかつき屋ならではのステイも満喫されました。
この度のご宿泊ありがとうございました。お仕事に、プライベートに素敵な時間をお過ごし下さい。
また遊びに来て下さいね。
(つづく)
あかつき屋では新年、穏やかで、落ち着いた雰囲気の中で、一日一日を重ねています。そんな中、今年外国からのお客様の第一号になったのは、スペイン女性のVictoriaさんでした。
ご友人の日本人女性と一緒にお越しになりました。城下町金沢の、伝統的町家のあかつき屋の雰囲気を十二分に味わいながら、一泊二日を過ごされました。
(「謹賀新年」のポスターを掲げ、笑顔のお客様。左がVictoriaさん=写真掲載了解済)

あかつき屋では、この時季お客様には、金沢のお正月の和菓子辻占をお出しし、城下町の伝統的習俗を体験してもらっています。お二人は、ここに到着された後、花びら形のその辻占を開いて、中の丸まった紙を取り出しました。その紙片を開いて、中に書いてある文言を見て、楽しんでおられました。
Victoriaさんには、「謹賀新年」と書かれた正月用ポスターをお上げしました。書道をたしなむ妻の手によるものですが、いかにも日本という雰囲気で、Victoriaさんは大喜び。
「日本のいいお土産になった」と笑顔を見せておられました。
今年のお正月は、三が日お休みを頂きました。年末が多忙だったので、骨休め、リフレッシュするためです。
あかつき屋の近くの兼六園のほか、能登の方にも出かけました。そこは、冬とは思えない明るい日差しが降り注ぎ、心もからりと晴れ上がりました。命の洗濯ができました。
(雪吊りが見事な兼六園・唐崎松)


兼六園は無料開放の期間中とあって、大勢の観光客が来ていました。私も観光客気分でそぞろ歩き。
降雪による松の木の枝折れを防ぐため設けられている雪吊りは、全く雪がないため、用をなさないのですが、この陽光下、不自然どころか、その見事な幾何学模様は、名園を際立たせていました。
(噴水はどこか涼しげ)

噴水もいつものように水しぶきを上げていましたが、どこか涼しげでした。
(能登半島・高松海岸。明るい日差しを浴び、そこは春の海)

車で能登半島の付け根に位置する高松海岸に出かけました。空も海も砂浜も明るく、輝いていました。「春の渚」。そんな光景で、清々しい空気を胸いっぱいに吸い込みました。
明けまして、おめでとうございます。
旧年中は、お世話になり、ありがとうございました。
2016年(平成28年)がスタート。様々な思いを胸に、新たな年を迎えました。
あかつき屋が、2011年にオープンして丸5年が経過。過ぎてしまえば、あっという間ですが、やはり重い5年間であったと感じます。
国内外を問わず大勢のお客様に泊まっていただき、あかつき屋の魅力、カラーを体感してもらえたことは、大きな喜びでした。お客様の数もさることながら、事故、トラブルもなく日々過ごせたことは、何よりだったと思います。これもお客様のご協力があったからで、改めて感謝申し上げます。
(上がりの間に飾った正月花)

(金沢らしい紅白の鏡餅)

大晦日から新年に向けての時間は、今年も厳かなムードの中で進んでいきました。
上がりの間や玄関には、友人の華道教師・角尾宏子さん(金沢市)に、正月花を生けてもらいました。上がりの間には、老松、ナンテン、白菊、デンファレーを花材にした自由花、玄関には万年青が飾られました。
上がりの間の小机には、近所の饅頭店山本観音堂さんの手による鏡餅を備えました。紅白の鏡餅が、金沢らしいと毎年県外からのお客様の目を引いています。
(お客様が手作りされた年越しそば)

(お出しした郷土料理のかぶら寿司と押し寿司)

(加賀の地酒「無垢」)

この日お泊まりになった女性のお客様が材料を持参し、ご自身で年越しをそばを作られました。
紅白歌合戦を見終わった後、前のお寺広済寺さんに皆で出かけ除夜の鐘をついた後、あかつき屋に戻り、その年越しそばをメーンとして、私たちの親族手作りの郷土料理かぶら寿司と鯖の押し寿司を並べました。
加えて加賀の地酒「無垢」もサービスでお出ししました。
「明けまして、おめでとうございます」。新年のごあいさつをし、お料理に箸をつけました。
食事をしながら、無病息災、家内安全を祈るととともに、この金沢町家で、今年もどんな素敵なドラマが生まれるのだろうと、胸が膨らみました。
今年もよろしくお願い申し上げます。
| ホーム |