国登録有形文化財のあかつき屋にとっては、幸せなことが続いています。このところ、歴史的建築遺産の保全に尽力されている専門家の方々の全室貸切のご宿泊が相次いでいます。
10月29日は、全国ヘリテージマネージャーネットワーク協議会総会に出席された建築家の方々がお泊まりになりました。会合を終えて、あかつき屋に入られてからは、二次会を開かれ、ヘリテージ(建築遺産)の保全や活用の取り組みのほか、協議会の今後などについて、ざっくばらんにお話し合いされました。
(お泊まりになったヘリテージマネージャーの方々=写真掲載了解済)

全国ヘリテージマネージャー協議会総会は、金沢市民芸術村で開かれました。あかつき屋には、この総会に出席するため、ひょうごヘリテージ機構や古材文化の会伝統建築保存活用マネージャー会(京都)、NPO法人阪神文化財建造物研究会、静岡県ヘリテージセンターの役員の方々が宿泊されました。
ご一行様は、あかつき屋の建築内容に関心をもたれ、熱心に建物を観察され、私の方からは、このお宿の運営についてお話しさせて頂きました。
10月24日には、NPO法人金澤町家研究会の関係者の方々が貸切で宿泊されました。この研究会が今年設立10周年を迎え、その記念シンポジウムが金沢学生のまち市民交流館で開かれました。
その催しに参加されたパネリストの方らがあかつき屋にお泊まりになったのです。その夜は、お泊まりのお客様から北陸の歴史的な街並みや、町家の保全の取り組みなどを生で聞くことができ、大変有意義でした。
金澤町家のお宿あかつき屋が、「寝る」場所にとどまらず、その道の第一線で活躍する人たちのコミュニケーションや刺激をし合う場であることが、実際に示された形です。
そうした方面の方々のご期待に応えていく意味において、今後もここの維持、管理に心血を注いでいく覚悟です。
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10月後半。日ごとに深まる秋。朝夕肌寒さも感じるようになりましたが、あかつき屋に城下町金沢の旅を楽しまれた女性二人のお客様がいらっしゃいました。
首都圏からお越しになったまりなさん、まいさんです。お二人で旅行するのは初めてとのことでしたが、ご滞在の二泊三日、金沢そして、能登の旅は、見るもの、食べるもの、すべて新鮮で魅力的。笑顔が絶えない最高の北陸の旅になったようです。
(あかつき屋にお泊まりになった、まりなさん・右と、まいさん
=写真掲載了解済)

(縁側でお庭も楽しまれました)

お二人は、金沢入りされた初日からヒートアップしました。百万石の城下町の色濃い兼六園、金沢城。「最高に落ち着くところで、3時間たっぷりいました」(笑)。
(兼六園をご堪能=ご提供者写真、以下同じ」)

夜は、片町のおでん居酒屋三幸さんで、金沢おでんなど地元料理に舌鼓を打ちました。近所の温泉銭湯で汗を流した後、あかつき屋に戻って楽しいおしゃべりを繰り広げられました。
(千里浜で。「風がめっちゃ強い」)

二日目は、レンタカーで能登巡り。途中止まった千里浜渚ドライブウエーは「すごい風が強かったんです」。そのほか、能登島、和倉温泉と足を延ばされたのでした。
(浅野川大橋で)

(ひがし茶屋街で金箔貼り体験)

三日目は、再び金沢。武家屋敷やひがし茶屋街をそぞろ歩き。
茶屋街では、金箔工芸店でお箸に金箔を貼る体験も。
お二人の金沢の旅は、金箔のように黄金色に輝く、素晴らしいものになったようです。
お泊まり、ありがとうございました。また、遊びに来てくださいね。
熟年時代の日々を生き生き、輝いておくっておられる女性グループが、この度あかつき屋にお泊まりになりました。埼玉県川越市の女性たちで、金沢市内を活発に歩いてご観光、夜はあかつき屋でごゆっくりされ、城下町金沢の秋を楽しまれました。
(埼玉・川越からお越しになった皆様=写真掲載了解済)

こちらの女性グループは、川越市で開催された、いきがい大学の朗読講座に参加された方々で構成されています。
そこを修了された生徒さんが4年前、朗読サークル「卯月の会」をつくられました。現在月2回、講師の萩野安美さんのご指導の下、本に親しみながら、朗読活動を行っておられます。
会では年一回泊まりがけのご旅行を行っており、今回萩野先生と6人の会員の方で、北陸新幹線開通で今最も熱い都市・金沢を旅先に選ばれました。
金沢城、ひがし茶屋街などの市内観光やショッピングを楽しまれ、夜はあかつき屋の近所の温泉銭湯で旅の疲れをいやされました。翌朝は、森長さんのパンでブレックファスト。
途中道に迷うハプニングもあったようですが、好天に恵まれ、忘れ得ぬ金沢珍道中?になったようです。
皆様この度は、ありがとうございました。お身体に気をつけ、これからも元気にお過ごし下さい。
旅を人生の活力源にされているお客様たちが、この週末あかつき屋にお泊まりになり、金沢そして、この金沢町家の魅力を満喫されました。
こちらのグループは2005年秋に、旅行会社のツアーで南米ペルーを8泊9日旅された方々です。その時のご縁でお友達になり、その後共に旅行されたり、バーベキューをされたりと親ぼくを深めておられます。
金沢ではご観光のほか、あかつき屋ではブリや加賀野菜の料理を手作りされ、北陸の味をご堪能、さらにご一同様の絆が強まったようでした。
(久しぶりに集い食卓を囲まれるお客様たち=写真掲載了解済)

このグループのお付き合いが生まれたのは、全く偶然の出来事でした。ペルーを旅行した際、帰路はアメリカ経由で帰国する予定でしたが、その経由地ヒューストンから来るはずの飛行機が、ハリケーンのために飛ばず、ペルー・リマで足止めになったのでした。
このため、最長で4泊ペルー・リマのホテルにとどまることになった人もいたそうです。
「ここでじたばたしても始まらない。どうせなら楽しく過ごそう」と、お客さんたちは、そのホテルでちょっとした宴会をしながら、飛行機が出るのを待ったのでした。
(肉厚のブリを手際よく調理)

(ブリ尽くしの食卓)

久しぶりに会った仲間たち。金沢では、早速近江町市場へ出かけ、今宵のお食事会のために、食材を購入されました。
ブリのほか、加賀野菜の金時草やレンコン、加賀太きゅうりなどを手にして、あかつき屋へ。
ブリは、お刺身や、ブリかまの塩焼き、タタキ、あら汁、カルパッチョと多彩な料理に。
金時草は、おひたしに、太きゅうりはサラダに、レンコンは、すりおろしてハンバーグにされました。
(新潟のお仲間から日本酒が届きました)

この会には、都合で参加できなかった新潟にお住まいのお仲間から日本酒の差し入れも届き、さらに食卓はにぎやかに。
秋の夜長、皆様、おいしい、おいしいと笑顔満開で金沢の夜を楽しまれました。
三連休の中日は、思いがけずエキサイティングな夜となりました。主に学生さんら若い人があかつき屋にお泊まりになったのですが、その内の三人が、東京海洋大学の3人の女子学生さんでした。
その彼女たち、実は長い航海の途中に金沢に立ち寄られたのでした。「久しぶりに陸(おか)に上がって、泊まった先が、金沢町家のあかつき屋」(学生さんたち)だったのです。
他のお客様たちは、彼女たちとの稀有な出会いに俄然昂奮、その夜は大いに語り、盛り上がりました。
(東京海洋大学の学生さん=手前右側3人と、楽しい夜を過ごされたお客様たち=写真掲載了解済)

三人の女子大生さんは、この大学で航海士や機関士になるための学習に励んでおられます。
今回は航海実習として、練習船「銀河丸」に乗り込み、今月3日に東京湾を出港したのでした。最終目的地の神戸港には今月31日に到着する予定で、ひと月にわたる船上生活です。
太平洋を北上、そして津軽海峡を横断し日本海に入り、8日に七尾港に到着。ここで数日間停泊することになり、学生さんたちは自由行動が許されました。で、先の三人の学生さんたちは、またとない貴重な機会であると考え、百万石の城下町金沢に足を踏み入れることにし、七尾からJR電車で金沢入りされました。
ふるっているのは、北海道に近づいた台風23号の影響で急きょ予定を変更し、七尾に寄港することになったため、先の学生さんたちは、金沢観光を思い立ち、「(ネット環境に入ることが可能な)陸に近いところからメールであかつき屋に予約」したことでした。
彼女たちがお泊まりになった日は、このほかに東京の大学出身で、海外留学経験のある若者たちの集まりと、東北のラジオ局でアナウンサーをされている女性が同宿という、何とも言えない絶妙な組み合わせでした。
(練習船「銀河丸」からの感動的な風景=お客様ご提供)


団らんの時間、他のお客様たちは海洋大の彼女たちに、興味津々と言った表情で質問を繰り出しました。
海洋大進学の動機から、この大学ならではの訓練、さらには恋愛事情まで、何とも愉快な受け答えが繰り広げられました。
他の皆をうらやましがらせたのは、船でいろんな場所に行け、そこで美しい景色を眺め、文化を体験し、おいしいものが食べられること。出色なのは、「航海中は人工的な光がほとんどないので、夜は星がすごくきれいに見えます」とのことでした。
金沢は、兼六園や茶屋街などを訪れ、その落ち着いた風情を満喫されたのでしたが、「金沢の人はいい人ばかりで、どのバスに乗ればいいか迷っている時、皆さん親切に教えて下さいました」。
船旅から一転、あかつき屋は、陸にある古くからの日本の家。そこでの一泊ということで、「とてもリラックスできました」とのこと。
私にとっても格別の時間となりました。
皆様、ご宿泊ありがとうございました。海洋大生さん、引き続き、安全、快適な航海を続けて下さい。Good Luck!
あかつき屋にお泊まりになるお客様は、観光の方ばかりでは、ありません。お仕事で金沢にお越しになり、その用務を終えて一夜を過ごす宿として、ここを選んで下さる方が、時々いらっしゃいます。
今回そんなお客様として、お迎えしたのは、東北・仙台にお住まいの伊藤祐一さんです。伊藤さんはあかつき屋にお泊まりになった翌早朝、近くの兼六園をご散策。ひんやりとした空気の中、紅葉が進む名園の風情を楽しまれました。
(兼六園を楽しむ、出張でお越しになったお客様=写真掲載了解済)

伊藤さんは、医療機器関係の会社にお勤めで、金沢にはその関係の会合で初めてお越しになりました。
写真撮影がご趣味で、立派なカメラを携えておられました。
(木立ちの間から差す朝日)

兼六園は早朝が入園無料となっており、その時間帯は静かなこともあり、あかつき屋から一緒に兼六園へ歩いて行きました。
10分ほどで着いた兼六園。医王山の方向を見ると、日が昇りつつあり、園は次第に明るくなってきました。
木々は、次第に赤みを増しており、いよいよ紅葉の季節到来の感。園内を流れるせせらぎは、空の色を映し、深みを帯びていました。
(のんびりと水面を行き来する二羽のカモ)

霞ケ池の周囲をそぞろ歩き。雄雌のつがいでしょうか、二羽のカモが、水面をのんびりと行き来していました。
栄螺(さざえ)山で一息。前の霞ケ池、そしてその向こうに見える卯辰山。ことじ灯篭に劣らぬ絶景ポイントと感じました。
(栄螺山からの見事な風景)

伊藤さんにとってはお仕事に出かける前、貴重なリフレッシュタイムになったようでした。
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