今朝、食への認識が大きく変わるシーンがありました。お客様が食卓に「ごぼう茶」なる飲み物を出され、一杯頂くことに。飲んだところ、すっきりとした口当たりと同時に、体全体にエネルギーが満ちわたる感覚になりました。
身近にあるごぼうをお茶にしたら、スタミナドリンクになるなんて。大きな発見でした。
(ごぼうが入った状態のごぼう茶)

(出来上がったごぼう茶)

このごぼう茶は、あかつき屋に一泊されたカップルが紹介して下さいました。お二人は、国際協力団体の海外派遣事業で2年間、ブラジルに赴き、現地の人に日本語を教えてこられました。
その彼が滞在された内陸の村では、不十分な医療環境のため、村人たちは集落内で野菜や薬草を栽培していたそう。「ふだんから漢方薬を育てていました」と彼。そんな感覚で、ごぼうを材料にしたお茶を立てることを思い立ったようです。
このごぼうは、国内の長旅の途中で購入されたものとか。ごぼうは縦長に粗く切って、干ししいたけのように乾燥した状態で、あかつき屋に持って来られました。それをやかんに入れた後、お水を入れて沸かしてお茶にしたのでした。
(ごぼう茶を紹介して下さったブラジル帰りのカップル=写真掲載了解済)

彼に「飲みませんか」と差し出されたごぼう茶。一口飲み干して、びっくりしました。そのすっきりとした口当たりとともに、何とも言えないヘルシー感がありました。そして、何より身体に不思議と元気が出てくるのでした。
暑い夏を乗り切るために、最近動物性タンパクが豊富な牛丼や、ホルモン、レバーなどを食すことが多かったのですが、そんな考え方は、一変しました。身近な食材を見直し、バランスのとれた食事をすることの大切さを痛感。
今度は自分でごぼう茶を作ってみようと思います。
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夏らしいと言えば、それまでですが、暑い日が続いています。夏休みの繁忙期と重なり、体調管理にはことのほか気をつけています。
その夏を乗り切る強い味方と言えるのが、地元金沢の郷土食ドジョウのかば焼です。あかつき屋の近所に、ドジョウのかば焼の専門店浅田さんがあり、国内外のお客様と一緒に通う回数が増えています。
(浅田さんの店頭で焼かれるドジョウのかば焼き)

藩政時代に起源をもつ金沢のドジョウのかば焼。町家造りの浅田さんのお店は、金沢の住宅街では唯一残るドジョウのかば焼き専門店です。
あかつき屋では朝、お客様と金沢の下町お買い物散歩の立ち寄り先として、必ず入るお店です。特に、暑い夏は来訪の回数が増えています。
(国産の元気の良いドジョウが使われます)

(そばで見ているだけで食べたくなります)

(秘伝のタレをかけ、おいしく仕上がります)

多くのお客様は、ドジョウのかば焼きはもとより、ドジョウ自体見るのも初めてと言う方です。
朝の散歩を終えて、あかつき屋で食すドジョウのかば焼き。独特の香ばしさと、うま味をもつ郷土食。
「ご飯と一緒に食べたい」とか「ビールが欲しくなる」などの感想がお客様から聞かれます。
中には、「帰りの新幹線で缶ビールを共につまみます」と昼近く、再びそれを買いに、浅田さんのお店へ出かけられた中年男性もいらっしゃいました。
美味のドジョウのかば焼はもちろんですが、鷹揚に迎えて下さるご主人や、気さくにお話しして下さる女将さんも、このお店の魅力です。お二人とも暑さに負けず、元気に立ち働いている姿は、見習いたいです。
あかつき屋に、うれしいご来訪が相次いでいます。この度お越しになったのは、横浜に学び舎がある慶應義塾普通部地理・GIS研究会(地理研)の生徒さんら。
夏休みを利用しての「大巡検」の一環として金沢を訪問されました。この
地理研の皆さんは、実はあかつき屋へは3年前にお越しになっています。生徒さんは中学生に相当し、3年前の生徒さんたちは既に卒業されていますが、顧問の太田弘先生は変わっておらず、二日間懐かしい感じでご一行様をお世話させて頂きました。
(宿泊された慶應義塾・地理研の生徒さんら=写真掲載了解済)

(朝の打合せ風景。森長さんのパンを食べながら)

北陸新幹線かがやきに乗車して富山到着、その後IRいしかわで金沢に入られた生徒さんらは、ほぼ自由行動で兼六園やひがし茶屋街、近江町市場などを巡られました。3年前と変わっている点と言えば、生徒同士や先生との間の連絡は、スマホのLINEをフルに活用されていることでした。
(地理研さんの今夏の4泊5日の巡検マップ=お宿ノートから)

ほとんどの生徒さんは、金沢は初めてでしたが、街の規模がほど良い広さであることもあって、歩いて街を回られました。夜は、近所の銭湯みろく温泉さんへ行かれ、一日の疲れをいやされました。
にぎやかなご滞在でしたが、春秋に富む子どもさんをお世話させて頂くことは、快いものです。また、元気な姿を見せて下さい。ありがとうございました。
7月は、ヨーロッパからのお客様が相次いでいます。ドイツ、フランス、オランダ等々。あかつき屋の中では、ドイツ語やフランス語、オランダ語などが飛び交っています。
いずれのお客様も、城下町金沢のご観光の一方で、金沢町家のお宿あかつき屋の趣も楽しまれました。こちらにとっては、居ながらにして、お国のご様子の話も聞け、慌しさの中にも興味深い時間を持つことができました。
(ドイツからのご家族ら=写真掲載了解済、以下同じ)

ドイツからお越しになったのは、ハンブルグご在住の日本人男性とドイツ人女性のご夫妻とそのお嬢さんのご家族やドイツのご友人夫妻らでした。お嬢さんは、お宿では、折り紙などをして時間を過ごされました。
(フランスからのご家族)

フランスから来られたのは、学校の先生ご夫妻とそのお子さん二人。歴史を教える奥さんは、日本語に興味をもち、「ありがとうございます」と「ありがとうございました」の違いを私に尋ねられ、返答に窮しました。
(オランダからのご家族)

オランダからは、日本人女性とオランダ人男性夫妻と息子さん、お嬢さんのご家族。工作や絵を描くのが好きな兄妹で、金沢21世紀美術館で手作りしたお寿司の模型や金沢城のクレヨン画を見せて下さいました。
夏はヨーロッパは、長期のバカンスをとるシーズン。日本との国情の違いを実感した日々でした。
皆様遠方からお越し下さり、ありがとうございました。
外国の方は、日本人以上に日本の文化に関心を寄せられているのではないかと思うことが、時々あります。この度あかつき屋にお泊まりになったスウェーデン人男性Danielさんは、そんな方でした。
日本人女性りなさんとお二人で旅をされており、金沢の宿泊先として、町家(屋)のお宿あかつき屋を選んで下さいました。この建物に興味をもたれたのはもちろんですが、あかつき屋の前のお寺・広済寺さんにも心ひかれるものがあったようです。Danielさんは、そのお寺を訪ね、参拝記念に御朱印を頂きました。
(宿泊されたDanielさんと、りなさん=写真掲載了解済)

Danielさんは、京都・同志社大学大学院の修士課程で学んでおられます。スウェーデンと日本の両方で日本語を学んだそうですが、その学習期間が、わずか2年半とは思えないほど、日本語は大変流暢でした。
夜、おしゃべりしている時、「前のお寺は、何宗ですか」と尋ねられるなど、京都にお住まいなだけあって、仏教には基礎知識をもっておられるようでした。「ぜひ、明日にそのお寺へ行きたい」とDanielさんは、希望されました。
そして今朝、お二人と私は、浄土真宗の古刹である前のお寺広済寺さんに足を運びました。
ちょうど新盆の時期とあって、境内は、お墓参りする人が幾組かいらっしゃいました。
(押してもらった広済寺さんの御朱印)

私たちは、玄関でお寺の奥様にごあいさつ。Danielさんは持参した御朱印帳を取り出して、「ここに押してもらえませんか」と奥様にお願いされました。
奥様は、奥の方に行って、すぐに御朱印を持ってこられました。そして、広げられた御朱印帳に「武佐山広済寺」と彫られた朱印を押されました。
Danielさんはもとより、私たちは、うれしくなりました。お二人にとっては、心に残る金沢ステイになったようでした。
台湾を身近に感じた三日間でした。台湾からご家族連れが、あかつき屋にお越しになり、全室貸切で二泊されました。城下町金沢のご観光とともに、この町家(町屋)の和の雰囲気も堪能されました。
ご一行様は、総勢11人。祖父母、ご夫婦、お孫さんのほかに、子どもさんの配偶者ご家族も加わり、一つの大家族のよう。うちとけた、楽しい町家ステイとなったようでした。
(二泊された台湾のご家族=写真掲載了解済)

台湾ご在住のリンさんと、そのご家族、ご親族の皆様です。こちらのお客様はとても印象に残るお客様でした。というのも、ご宿泊代表者のリンさんは、ちょうど一年前の昨年7月に宿泊申し込みされたからです。
今回は、満を持しての金沢、あかつき屋ご宿泊となりました。
ご一行様は、金沢のご観光のほか、リンさんが25年ほど前に留学で来日した際に「お世話になった金沢の人」(リンさん)とのご会食もされ、メモリアルな金沢ステイになったようでした。
お宿では、お母さんやごきょうだいが、赤ちゃんをあやす姿もあり、国内外を問わず、その様子は変わらないなと感じたことでした。
「リンさん、今回はありがとうございました。無事金沢旅行が終わり、良かったですね。また来てください」
お客様が、あかつき屋にご滞在される間、こちらとの間で繰り広げられるコミュニケーション。それは、どんな場合でも心地よいものですが、この町家に興味をもたれ、ご質問などがより突っ込んだものになりますと、手ごたえを感じ、うれしくもなります。
この度、お越しになったのは、香港の女性3人グループ。お二人が建築家さんで、お一人が新聞記者さんでした。お泊まりの間、あかつき屋の建物の説明のほか、金沢の下町風情が色濃く残る近隣をご案内しました。
(お泊まりになった香港からのお客様=写真掲載了解済)

金沢町家(屋)の伝統的建築様式を備えるあかつき屋には、深い感銘を覚えられたようでした。畳とふすま、障子戸、土壁で造られた和室はもちろんですが、お庭にも視線を注がれました。
「お庭はご自身で手入れされているのですか」とお客様。「今は草むしりが中心ですね。小さい木は、私が剪定していますが、高い松の木などは、植木屋さんにしてもらっています」と私。
朝、お客様が縁側でたたずんでおられる間、私は日課の水遣りを行い、低木や苔に水を与えました。
近隣もご案内。町家が点在する横山町、材木町界隈を朝の時間、一緒に歩きました。
「香港にも古い建物があるんですか」と私は尋ねました。
「古い建物はほとんどありません」とお客様。
「戦争でなくなったんですか」(私)
お客様は「開発で新しい建物ばかりになりました」とおっしゃいました。
(お客様が描いたお庭の絵)

(お客様が描いた香港とご自身の絵)

一泊二日のご宿泊でしたが、ここでのステイが印象に残ったようで、お宿ノートにあかつき屋のお庭や香港の町の様子をペンで描いて下さいました。
JOさん、NATALIEさん、KELLYさん、この度のご宿泊ありがとうございました。また来てくださいね。謝謝!!
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