時は流れ、10月も終わり近く。城下町金沢は、秋の色を濃く、深くしています。兼六園・金沢城とその周辺は紅葉が進み、古都の晩秋は見事な風景を見せています。
そんな中で、あかつき屋にお越しになったのは、横浜市内にキャンパスがある女子大生のお二人。一泊二日のご滞在中、兼六園やひがし茶屋街、近江町市場などを歩いて回られ、城下町の秋を満喫されました。
お客様は巧みな撮影技術で生き生きとその模様をとらえられました。あかつき屋で団らんの時、お二人は街なかであったことをその写真を披露しながら、笑顔で話して下さいました。
晩秋の穏やかな一日。自然も景観も、そして人も輝く時。写真を拝見しながら、お客様の感動に歓びを覚えるとともに、この地で暮らす幸せもかみしめました。
提供して頂いたお写真でそのお二人と城下町金沢の表情をご紹介します。(写真はまりちゃんが撮影)
(夜行バスで金沢駅に到着。
めぐさん、鼓門前で喜びのジャンプ)

(武蔵ケ辻。雪の結晶をかたどった金箔のオブジェ。空とのコントラストが鮮やか)

(近江町市場で生がきを食べました。「おいしかったー」)

(兼六園・琴じ灯ろう前でパチリ)

(あかつき屋の兼六の間。セルフタイマーで撮影されました)
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あかつき屋が今夕、テレビ金沢さんの情報番組「となりのテレ金ちゃん」で紹介されました。「外国人に大人気 ゲストハウスの魅力」のコーナーの中で、泊まり心地を重視した良質のお宿として取り上げられました。
あかつき屋ではオープン当初から、素泊まりとは言うものの、ただ一晩寝れればいい、という簡素な宿泊施設にするのではなく、そこに城下町金沢ならではの潤いや豊かさをお客様に感じて頂けるお宿にするというスタンスで努力してきたので、こうした点に目を留め、放送して頂いたことは、とてもありがたく感じました。
<テレビ金沢さんの番組で紹介されたあかつき屋の場面>
(タイのお客様がインタビューを受けました)


ゲストハウスは一般に食事、アメニティーを省き、宿泊代を安くした素泊まりの宿とされています。そして、その多くが施設内にドミトリーと呼ばれる相部屋をもっています。
そのため、ゲストハウスには、いわゆるバックパッカーなどのような一人客が利用するイメージがあります。
(あかつき屋のお部屋などが紹介されました)


私たちも、あかつき屋を始めるに当たっては初め、そのようなことも視野に入れてはいたのですが、ゲストハウスを目指したこの建物が、町家建築物としての価値が極めて高いことが建築の専門家や行政関係者の指摘で分かり、それなら、そうしたベース(土台)を最大限に生かしたお宿にしようと、ハード面では相部屋をもたない施設整備を行うとともに、地域の魅力をも感じられるソフト展開を図ってきたのでした。
最近そうした取り組みが、徐々に周辺に認識されてきたようで、今回のような放送も含めて、メディア関係からの問い合わせが出てきました。
テレビ金沢さんの制作の担当者の方も今回の取材では、その点に着目されての取材となりました。数日前にあかつき屋で行われた取材では、担当者さんはお部屋のほか、上がりの間や玄関の飾りつけ、お庭などを撮影される一方、上述したようなあかつき屋の運営のあり方についても聞かれました。
この取材では、タイからお越しになったお客様グループが協力して下さいました。タイの方々は取材があることに最初驚かれたようでしたが、日本の旅行の記念になると、カメラが向けられ、インタビューされることを楽しんでもいられるご様子でした。
私も戸惑いがありましたが、今回の機会では、あかつき屋の基本方針や取り組みをきちっとお伝えすべきと考え、お話させて頂きました。
(最後に制作スタッフの方=中央=と記念撮影を行いました)

取材が終わると、タイのお客様はテレビ金沢の担当者さんとご一緒に記念撮影を行いました。
担当者さん当日はご苦労さまでした。また、放送ありがとうございました。
あかつき屋は、放送に恥じないよう、今後もいいお宿づくりに全力を尽くしてまいります。
おいしいものと出会うと単純に幸せで、ちょっと得した気分になります。先の日曜日に、私の好物のレパートリーに新たな食べ物が加わりました。
それは、鯖カレーうどんです。福井県小浜市にある道の駅若狭おばまの食堂で出されているものです。注文して食べてみると、鯖本来の風味がいい具合に出ていて、とてもおいしいお味。カレーの辛味と合わせ、食後元気が出てきました。
(道の駅若狭おばまの外観)

小浜のこの道の駅は、同日午前に福井県高浜町で行われた第17回若狭高浜はまなすマラソンに出場した帰り道、やや遅めの昼食を取ろうと立ち寄ったのです。
メニュー一覧を見ていると、なぜかしら鯖カレーうどんに惹かれました。
実は私は、鯖が好物なのです。時々鯖味噌料理が無性に食べたくなることがあり、鯖味噌定食が評判の金沢市小橋町にある食堂いなばやさんへ行くことがあります。
小浜は鯖街道の起点であり、焼き鯖、鯖寿司などに代表されるように鯖料理の本場。鯖カレーうどんは、十分期待できると、わくわくしながら、それが運ばれてくるのを待ちました。
(おいしかった鯖カレーうどん)

お値段500円のそのおうどんは、食欲をそそるカレー汁に鯖がふた切れほどのり、その周囲にワカメやネギが散らされていました。
お店の人に聞けば、鯖は竜田揚げ風に油で揚げたもので、サクサクと食べやすく、ワカメも海辺の町を印象づけるもので、ヘルシー感がありました。カレー自体は、辛すぎず、甘すぎず、ほど良い辛さでした。
肌寒くなってくるとカレーはいっそうおいしくなります。鯖に健康増進効果があるとされるDHAが多く含まれていることも、食べごたえがあるのでしょう。
シンプルながらも存在感のある一品でした。
ところで、あかつき屋の仕事の合い間を縫って10㌔の部に出場した若狭高浜はまなすマラソンですが、タイム的には
昨年のリベンジを果たすことができませんでしたが、ここ二ヶ月ほど週一のペースでランニングしたかいあってか、走り終わった後もばてばてにならず、体力は少しついたかなと感じました。
走力をさらにつけ、次の大会を目指したいと思います。
旅は、すべてが必ずしも順調にいくとは限らないようです。今回あかつき屋に三泊されたタイのお客様は、旅先でちょっとしたハプニングに遭遇されました。
それでもあかつき屋で最後の夜となった今晩、タイのお客様は笑顔で過ごされています。何といっても金沢での観光やお食事がとても楽しかったからです。
(あかつき屋で三泊されたタイのお客様=写真掲載了解済み)

この度お泊まりになったお客様は、タイ・バンコクの職場のご同僚で、今月20日に来日され、箱根、河口湖などを回られました。ただその時はあいにく台風27号が日本列島に近づいていた頃で、「箱根などはほとんど一日中雨が降っていました。富士山は霧で見ることができませんでした」とちょっと残念そうでした。
金沢に入られてからは天候も良く、昨日は、兼六園、金沢城、近江町市場、ひがし茶屋街、忍者寺(妙立寺)などを精力的に回られました。
今日は朝早くに起きて、6時半にJR経由で飛騨・高山と白川郷を目指して出発されました。
夜、お客様があかつき屋に帰って来て最初に発せられた言葉が、「列車がストップした」でした。そのため、富山-高山間が不通になり、高山へ行けなかったというのです。JR西日本の運行状況を知らせるサイトによると、倒木が線路をふさぐ事故があったようです。
そのことが知らされた時は、随分と困惑したようですが、目的地を高山から五箇山に変更し、バスで五箇山と白川郷を訪れられたのでした。
そこは、日本が誇る世界遺産の合掌造り家屋の村ですから、観光は、もちろん満足のゆくものだったようです。
今回の金沢の旅でタイのお客様の心をつかんだのは、スケジュールにないドラマがあったことでした。
ひがし茶屋街では、花嫁行列に出くわしたそうです。きれいなお着物姿の新郎・新婦の姿は、思わず見とれてしまったそうです。
(焼き鳥店のかず屋さんでのお食事を楽しむお客様=お客様ご提供写真)

夜のお食事も最高に楽しかったとのこと。昨日は、あかつき屋の近所の焼き鳥屋・かず家さんに行かれました。そこで同席した男性のお客さんは、とても気さくで親切だったそう。
お客さんによると、その男性は、自分たちにメニューを説明し、注文をとってくれたり、少しおごってくれもしたそうです。
とても楽しい時間を過ごすことができたと、昂奮冷めやらない表情で、その焼き鳥屋さんであったことを話して下さいました。
お客様が意に沿わないことに出くわしたりすると、こちらもつらくなるのですが、今回お客様は、遭遇したハプニングをはるかに上回る人とのふれあいや出会いを体験し、十分満足できる金沢ステイになったようでした。
終わり良ければ、すべて良し。今宵お客様が掘りごたつを囲んで談笑するご様子に、正直ほっとしました。
(前回のつづき)あかつき屋のお客様のスイス人ご夫妻との街歩きは、改めて金沢に城下町ならではのお店があることを知ることになりました。
このご夫妻はご宿泊中、特にのれんに興味を示され、私にのれんを売っている店はないかと何度か尋ねられました。そう聞かれても、適当なのれん屋さんは思いつきませんでした。
お二人と街歩きしていると、いくつかの店の前に立ち、「こんなのれんがいい」とお二人は、指を差されました。それは、白地の生地にシンプルに店の名前が入ったものでした。うかがえば、スイスのお住まいに、オリジナルののれんを掲げようというお心積もりのようです。
(京屋染呉服店さんで花嫁のれんなどを見せてもらいました)

何とかお二人の願いをかなえてあげたいなと思いながら、尾張町界隈を歩いていると、染め物屋さんが目に留まりました。そこは、京屋染呉服店さんでした。思い切ってのれんをくぐりました。
「ごめん下さい」と中に入ると、店のご主人が出て来られました。ご主人に来意をお伝えすると、ご主人は「うちはオーダーのものを作っているんでねー」と困惑した表情を浮かべて、話されました。
そして「(のれんの)問屋さんには、いろんなのれんがたくさんあるかもしれないけれど」と付け足されました。
でも、そのご主人は、海外のスペシャルなお客さんには、スペシャルなおもてなしをして下さいました。お店にある、いくつかの花嫁のれんを見せて下さったのです。
花嫁のれんは金沢では婚礼の際、お嫁さんが花嫁道具として持参したそののれんを嫁ぎ先の入り口に吊るし、そこをくぐるという、しきたりで使われるもの。
目の前で披露された、その花嫁のれんには、松竹梅など縁起の良いものが描かれていました。
ご主人は、さらに婚礼に用いる風呂敷や袱紗(ふくさ)も広げて見せて下さいました。鶴などが描かれ、いずれもきらびやかな装飾が施されていました。
私たちは引き込まれるようにご主人の話に聞き入り、金沢に古くから伝わる雅な世界の中に入り込んだような感覚になりました。
(朝食で「宝の麩」を楽しまれるスイス人のご夫妻=写真掲載了解済)

(お湯を注いで出来上がった「宝の麩」)
朝食も金沢ならではのものをスイスのご夫妻は、食の面でも独特の金沢体験をされました。ひがし茶屋街を歩いた時、加賀麩の老舗・不室屋さんに入り、汁物の材料「宝の麩」を買われたのです。
あかつき屋での朝食。その宝の麩は、まずお椀に添付の昆布だしか味噌を入れ、そのお椀に、ふやきをいれ、その皮の中央に穴を開け、そこにお湯をそそいで作るもの。
その手順でお吸い物を作ると、ふやきの最中から、乾燥した野菜などの具が花びらのようにぱっと出てきました。
ご夫妻はこれを見て「アートだね」と印象を話され、スーパーで買ったおにぎりと、しば漬けなどとともに、朝ごはんを楽しまれました。
この仕事に携わっているからこそと言えるのでしょうか。あかつき屋のお客様と城下町金沢の街歩きをしていると、新たな発見をすることが多々あります。
今回こちらも得がたい見聞をさせてもらったのは、スイス人ご夫妻を通じてです。ご夫妻は、あかつき屋に三泊四日されており、ご滞在中、時間があったので、ひがし茶屋街や尾張町界隈をご案内させてもらいました。その中で、こちらも金沢の伝統文化や作法に関する新たな発見をさせてもらいました。
(ひがし茶屋街を散策されたスイス人ご夫妻=写真掲載了解済、以下同じ)

スイス人のご夫妻はジュネーブにお住まいで、芸能関係のお仕事に携わっています。日本は初めてのご旅行です。
半日ほどを使って、ご夫妻を兼六園やひがし茶屋街などをご案内しました。その中で、ひがし茶屋街(東山)の散策は圧巻でした。
やはりご夫妻は、日本の伝統文化や芸能に関心をもたれました。東山では、伝統のお茶屋・懐華楼さんに入りました。屋内では、かつて芸者さんが唄い踊り、旦那さんらがそれを愛でたお部屋などを見学。いっとき、いにしえのその場にタイムスリップした感覚になりました。
見学が終わり、外に出ようとした時、玄関先でスイス人のご主人が足元にあるものに目を留められました。
「これは何ですか」。
それは、木桶でした。桶には、ひしゃくが入っていました。
(打ち水を楽しむスイス人のご主人)

ちょうど懐華楼さんの係りの女性がいらっしゃったので、この桶の役目を尋ねました。
その女性は「暑い夏に、辺りを涼しくするために打ち水をするためのものです。清めの意味もありますし、これからお店を開くという合図にもなるんですよ」とおっしゃり、通りに出て、打ち水を実演して下さいました。
そのパフォーマンスに触発されたのか、ご主人は、桶とひしゃくを受け取り、ご自身も打ち水に挑戦されました。お仕事柄というのか、その機敏で身軽な身のこなしに感心してしまいました。
帰り道に、三味線の専門店・福嶋三絃店さんに立ち寄りました。そこでは、奥様が特に関心を示されました。
奥様は、作曲もなさる人で、お店で歌舞伎勧進帳の楽譜や三味線のばちを購入されました。
(三味線を弾く奥さん)

お店の若奥さんとおしゃべりしていると、中から三味線の音が聞こえてきました。そうこうしていると、中から若主人さんが出て来られました。ご主人は三味線の音の調整をしている最中だったとかで、偶然にも勧進帳の曲を弾いておられたのでした。
興味を持ったスイス人の奥さん、三味線を渡され、見よう見まねで、ばちで三味線を奏でられました。初めてにしては、そのメロディーは不思議としっくりとくるものでした。(つづく)
あかつき屋にヨーロッパとアジアを結ぶ国トルコから初めてお客様がお越しになりました。日本人女性のご案内で日本旅行をされている中で、金沢を訪問されたのです。
にっちゅうのご観光の後、夜はあかつき屋でおしゃべり。トルコの方々からは、いろいろとお国のことを聞かせて頂き、興味深く、楽しい時間になりました。
(あかつき屋にお泊まりになったトルコからのお客様・左端から二人と右端の女性。真ん中はFさん。その右が建築家のアメリカ人男性=写真掲載了解済)

日本人女性のFさんは長年アメリカにお住まいで、そのご滞在中にアメリカ留学されていたトルコ人の男女3人とお知り合いになりました。
今回の日本旅行では、Fさんが幹事となり、その後お国に戻られたトルコ・イスタンブールの方とアメリカの建築家とともに金沢に来られ、あかつき屋には全室貸切でお泊まりになりました。
ご一行は兼六園やひがし茶屋街など、城下町金沢の伝統美が色濃く残る観光地を中心に回られました。
せっかくの機会なので、私はトルコの方にお国のことをいくつか尋ねました。トルコの魅力的な場所として、お客様が真っ先に挙げられたのは、奇岩が数多くある自然の景勝地カッパドキアでした。
あかつき屋に、2020年東京オリンピック開催決定を祝うポスターがあり、それを目にされたので、オリンピックのことが話題に。
トルコの皆さんには申し訳ないことになったと話すと、トルコの方々は「自国は、交通機関やインフラがまだ不十分。五輪が開催されることになれば、トルコにある古いものが損なわれるかもしれないし、東京開催で良かったんですよ」と笑って話されました。
こちらに気を使っての言葉かもしれませんが、そう言って下さって、ほっとした気持ちになりました。
アメリカからお越しになったのは、建築家です。あかつき屋の前のお寺・広済寺さんに関心を示され、今朝お寺を拝観されました。
欄間など、あちこちに精巧な彫刻が施された立派な建物で、古い歴史のあるお寺が、住宅が多いこの下町にしっくりと違和感なく存在する姿に、金沢の懐の深さを感じられたようでした。
40年ほど前に卒業した大学の恩師と教え子の方々との交歓がこの三連休、あかつき屋で繰り広げられています。
先生はこのほど喜寿を迎えられ、その先生の教えを受けたかつての学生さんたちは還暦を迎えられ、人生の節目を刻まれました。
金沢・あかつき屋に集われたこのお客様たちは、旧交を温めるとともに、互いの健康と今後のさらなる活躍を確認しあっておられました。
(あかつき屋で同窓会をされた東京学芸大学の卒業生の皆様。
前列左から2人目が杉山先生。その右が奥様)

(談笑される杉山先生ご夫妻)

今回のお客様は、東京学芸大学教育学部中等教育教員養成課程数学科を昭和46年に入学された方々です。その入学時にクラス担任として指導を受けた杉山吉茂先生(東京学芸大学名誉教授)を金沢にお招きして、同窓会を開かれたのです。
この催しの幹事は大学時代に同じクラスで机を並べられ、その後ゴールインされた藤森さんご夫妻が務められました。
お客様によると、自分たちは、昭和46年大学院を修了された杉山先生が、東京学芸大に赴任されて初めて受け持ったクラスの学生だったそうです。
お兄さんのような親近感があり、「当時空いた時間によくソフトボールやテニス、スケートをして遊んでもらいました」(お客様)とのことでした。
もちろん学問に対する姿勢には学ぶことが多く、「数学する心を教わりました」と長年の教職生活を定年で今春終えられた藤森さんご夫妻は、敬意の念を込めて振り返られます。
杉山先生は現在日本数学教育学会名誉会長の要職にありますが、そんなことを感じさせない親しみやすさも魅力のようです。
杉山先生は「長年、東京学芸大学に勤めたが、このクラスは特に仲が良く、まとまりが良い。私が学芸大に赴任した時、時間があったので、よく一緒に遊ぶことができたからかもしれないね」と笑って話されました。
この同窓会にご一緒された妻の由紀子さんは「今回で金沢に招いて頂いたのは3回目となります。教え子の皆さんが立派な先生になられて、頼もしく感じています」と目を細めながら感謝の言葉を口にされました。
(白山スーパー林道ふくべの大滝前で記念撮影
=お客様ご提供写真)

この東京学芸大学の先生と教え子の皆様のあかつき屋でのご宿泊は二泊三日で、三連休を存分に使われました。今日は、紅葉が見頃な白山スーパー林道と越中・五箇山に行かれました。おすし屋さんでのご夕食の後、あかつき屋では木工パズルに興じながら、夜遅くまで楽しいひとときを過ごされました。
金沢の観光の裾野の広さを感じることがよくあります。今回あかつき屋にお迎えした女性お二人連れのお客様が、観光で最初に向かわれたのは、駅西にある、金沢海みらい図書館です。
この建物は、平成23年にオープンしたまだ新しい施設。蔵書もさることながら、ざん新な建築デザインが高く評価され、「世界で最も美しい公共図書館ベスト25」にも選ばれています。金沢には、古い建築物を見る楽しみがある一方で、現代の建築技術の粋を集めた建築物を見る醍醐味もあります。
お二人のお客様は、そんな金沢の新しい顔にもふれられた旅になったようでした。
(東京からお越しになった大学生のお二人=写真掲載了解済み)

お二人は東京の別々の大学の4年生で、お一人は美術を、もう一人の方は経営学を学んでおられます。大学をご卒業後は留学や社会人とそれぞれ進路が決まっており、今回の金沢の旅は、卒業を前にして、リフレッシュを兼ねたものだったようです。
夜行バスで東京から来られ、金沢駅に着いて、バスでまず向かったのは、海みらい図書館だったそうです。米の大手ネットサービスサイトが「世界で最も美しい公共図書館ベスト25」に選出していることもあり、一度この目で見てみようという思いからでした。
(建築物としても注目される海みらい図書館=お客様ご提供写真)

広々とした敷地にシャープに建つ四角い建物。中は、「採光する窓が数多くあり、思いのほか明るく、開放的だった」とお二人は感想を話されました。
私も幾度かこの図書館を訪れ、一度
ここのグループ活動室で勉強会を開いたことがあります。壁の水玉模様が印象的で、清潔感が漂う室内でした。
東京からのお二人は、あかつき屋に二泊されました。海みらい図書館を皮切りに、公共レンタサイクルまちのりもフルに活用され、エネルギッシュにまちを回られました。
金沢の食もたんのうされ、鋭気を養われたご様子。大学生活を有終の美で飾られ、その後のさらなるご活躍を祈りたいと思います。
金沢はこのところずっと、いいお天気が続いています。空の色、木々の色、空気の感触、いずれも深まる秋を感じさせてくれるもので、本当にいい季節になったなーと、歓びを感じます。
あかつき屋には、そんな北の城下町で休日を過ごそうと、観光のお客様が相次いでお越しになっています。そんな方々をお迎えするため、お宿のしつらえを変えて、町家の秋を感じて頂いています。
(玄関の円窓の前に生けた秋の花)

玄関の円窓は、あかつき屋のビュースポット。その前には、秋にふさわしい花を生けました。
花材は、野ばら、りんどう、和ぶどう、ストロベリーフィールズ。近所の花屋たけした花店さんに選んで頂きました。
秋の草花は、玄関全体の雰囲気をも変えてくれるようです。
(上がりの間の衝立に飾った赤とんぼの歌の掛け軸や一輪の花ナス)

玄関から続く上がりの間でも、折々に飾り付けを行っています。そこの衝立には、童謡「赤とんぼ」の歌詞をしたためた掛け軸と、一輪の花ナスなどを掛けています。
赤とんぼの歌の歌詞は、書道をたしなむ妻の手によるもの。神奈川県茅ヶ崎からお越しになったお客様は、その掛け軸を見てすぐに「山田耕筰の歌ですね」と言われました。
茅ヶ崎には、この歌を作曲した耕筰の歌碑があるから、とのことでした。
(お庭で満開になった金木犀。手前はナンテン)

お庭では、金木犀が満開となり、いい香りを放っています。外を歩いていても、家々のお庭から金木犀の香りがしてきて、散策がとても心地よい。
家も街も金木犀の香りの中にあるようです。
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