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あかつき太郎の町家日記

金沢町家ゲストハウス あかつき屋をめぐる出来事や思い、人とのふれあいなどをつづるブログ。街角の話題や四季折々の風情も紹介していきます。

あかつき屋のホームページはこちらです。

思いがけない冬の絶景との出会い

二月最終日の今日、金沢は明るい青空が広がりました。一日中暖かく、ようやく長い冬が終わり、待望の春が来たとの実感を持ちました。
今振り返るとこの冬は、大雪にはならなかったものの、例年になく雪がだらだらと続き、気温の低い日が多くありました。やはり北陸においては、冬はじっと忍んで過ごす時期と改めて思いました。

それでも、そんな中で、この城下町金沢に住んでいればこそ、味わえる歓びのひとときもありました。あかつき屋界隈の散策や移動中、思いがけず素敵な風景と出会ったのです。
長年金沢に住んでいても、毎年新たな発見があります。そんな邂逅とも言える出会いを写真で振り返ってみました。

(馬坂中腹から見下ろす街の風景)
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(馬坂不動尊。竜の口から落ちる霊水が氷結)
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あかつき屋から歩いて5分ほどのところにある馬坂。数日前、そこを登って中腹に差しかかった時、街を見下ろしました。
青空の下、家の屋根に積もった雪は、まばゆく輝き、遠望すると金沢駅付近の高層ビルの数々がりんとした姿をしていました。

さらに少し上がったところには、霊水で有名な馬坂不動尊があります。その社の奥に進むと、珍しい風景が。いつも竜の口から流れ落ちる水が凍り、つらら状になっていたのでした。

(もりの里の山側環状線の植え込みが凍り、樹氷のように)
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こんなこともありました。今月17日の朝のこと。もりの里の山側環状線。その通りのわきの植え込みが、樹氷のように凍っていました。
「金沢でもこんな風景があるんだ」。美しいというか、不思議な気持ちになりました。

(旧県青年会館付近から浅野川を見下ろす。山並みや街の風景が美しい)
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知られざる名所との出会いもありました。浅野川にかかる常盤橋を渡り、坂道を上がっていき、旧県青年会館(現県青少年総合研修センター)前を過ぎた辺り。
見下ろすと、見事な風景。浅野川の左岸には、住宅街が広がり、さらに上れば兼六中学校の校舎があります。
上方に山並みが続き、おそらく白山と思える山容もあります。
左側には、山側環状線に沿って建つビル群。新旧が混在する景観です。

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雛飾りに桃の花、梅は満開

寒い日が続く中、あかつき屋は、一足早く春のムードに包まれています。
先日、友人山本裕之さん(金沢市桜町)の奥様啓子さんの手で据えて頂いた木目込みの雛人形の傍らに、桃の花を中心とした生け花を飾りました。
一方、玄関の円窓の前に置いた梅の花は、今ちょうど満開になりました。

(桃の花などを生けて下さる角尾さん)
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(木目込み雛人形の両側には季節の花と金菓糖を供えました)
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雪が降り、寒い外から、あかつき屋の中に入ると、これらの花々が迎えてくれるので、気持ちは、ぱっと明るくなります。室内の花を愛でながら、本物の春を待つ日々です。

雛人形に添えて花を生けて下さったのは、私たちの友人である華道教師の角尾宏子さん。桃の節句を前に、ピンクの桃の花に加え、ゆり、こでまり、カラー、トルコききょう、ねこやなぎで、春を演出して下さいました。
豊かな彩りが、優美な雛人形と相和して、何とも言えない華やぎと温かな雰囲気をつくってくれています。

この季節の花を供えるのに合わせ、人形の台には、鯛をかたどった金菓糖も置きました。
舞台装置が整い、お内裏様、お雛様も、どこかうれしげに見えます。

(満開になった円窓前の梅の花)
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玄関の円窓前の梅の花は、地元の味噌蔵町小学校から頂いた物。あかつき屋が、ロンドン五輪金メダリストの松本薫選手を描いた水墨画を同小学校に寄贈させて頂いたことに対する返礼のお品。無垢の白い花をいっぱい咲かせています。

いずれの花も人のお心が通っており、日常の人とのふれあいの中からもたらされたもの。その花の美しさを楽しむ時、そんないきさつにも思いをいたしています。

学会終えて木製パズルでリフレッシュ

21日から金沢市内では、保健医療関係の大きな学会が開かれました。参加者一万人規模というかつてないほどの大きな会合。あかつき屋では、これに参加された関係者のご宿泊がありました。

講演や懇親会などを終えて、あかつき屋にお戻りになったお客様たち。近所の温泉のお風呂屋さんへ行かれて、学会の疲れをいやされる一方、あかつき屋に常備している木製パズルに興じられ、リフレッシュされました。

(木製パズルに挑戦されるお客様=写真掲載了解済み)
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(近所の山下さん製作の木製パズル)
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お泊りの方々は、東京都内の病院にお勤めの栄養士さんや看護師さんら。やはり百万石の城下町金沢は魅力的で、ここでの学会は、観光などアフターコンベンションの選択肢も豊富なため、金沢へのご出張は楽しみにしておられたようでした。

あかつき屋では、ご一泊でしたが、町家の魅力を満喫される一方、ゲームもされ、ひととき旅の気分を味わわれました。

そこで大いに役に立ったのが、あかつき屋のご近所の山下伸郎さんが手作りされた干支(エト)の木製パズル。お客様は、この木製パズルに挑戦されました。

木枠にはめ込まれていた十二支をばらした後、その枠にねずみや牛、トラなどを正しい位置にどれだけ多くはめこむかを競います。
参加した三人のお客様は、木製パズルの台に鋭い視線を注ぎ、干支をピタっとはめ込むと、「やった!」などと歓声を上げておられました。

(お客様が挑んだ木製パズルの対戦表)
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お三方は数十分後、見事に木製パズルを完成されました。勝負は対戦表の通り、激しい競り合いを演じ、ほぼ互角の結果となりました。

皆様、お泊りありがとうございました。次は、お仕事抜き、プライベートであかつき屋にお越し頂き、ごゆっくりして頂ければと思います。

春近し それぞれの卒業旅行

あかつき屋では20日、奇しくも三組の大学4年生がお泊りになりました。いずれも大学を巣立つ前の卒業旅行と言えるものです。
一組は地元の金沢大学の学生さんとそのご親族、このほかは関西の大学に通う男女のお二人さんと、東京の大学の男性二人。
雪の降る城下町金沢を観光される一方、あかつき屋ではコミュニティルームの掘りごたつに入りながら、団らんのひとときを過ごされました。

(金大生・右とご親族のお客様=写真掲載了解済み、以下同じ)
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金大生の彼は、実はあかつき屋のご近所に住んでおられます。「あかつき屋はオープンした時から知っていました。一度泊まってみたくて」と、遠方に住むご親族を招いて、ご宿泊になりました。
このお客様は4月に社会人になられますが、就職先への引越しが、近々あるそうです。金沢を後にする前に、一度ご自身が暮らした金沢をご紹介するため、ご親族をお招きしました。
雪の兼六園に行かれる一方、お食事で親睦を深められたようでした。

(今春関西の大学を卒業されるお二人)
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関西の大学に通うお二人は、神戸からお越しになりました。今回の雪は、金沢では大雪と呼ぶほどではないのですが、「雪の多さにびっくりしました」とおっしゃっていました。
兼六園やひがし茶屋街などに行かれましたが、「21世紀美術館は見ごたえがありますね」と数時間にわたって見学されました。

(東京の大学を巣立つお二人)
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東京の大学生のお二人はサークル仲間で、金沢の町家に興味をもってのお泊りです。京都の町家にも宿泊したことがあるそうですが、「あかつき屋は、また違った魅力がありますね」とのこと。雪のお庭もご覧になり、「すごく美しいですね」と写真を撮っておられました。お一人は、こたつでうたた寝されるなど、すっかりここになじんでおられました。

「卒業生の皆さん、健康に注意して、社会人になってもご活躍下さい」

あかつき屋に手作り木目込み雛人形

あかつき屋ではこの度、上がりの間に手作りされた木目込み人形のお雛様を飾りました。
優美な一対のお雛様。お越しになったお客様の目にすぐ留まり、お客様は、その美しさに声を上げておられます。立春が過ぎても寒さが続くこの頃ですが、見る人の気持ちを明るくしてくれます。

(上がりの間に飾られた木目込み雛人形)
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これは、私たち夫婦の友人である桜町にお住まいの山本裕之さんの奥様啓子さんが手作りされたものです。
啓子さんは、木目込み人形の教室をされたことがあるほどに、この手工芸に秀でておられ、ご自宅には、その作品が数多く飾られています。
今回、こちらの展示のご依頼に快く応じて下さり、一対の雛人形をあかつき屋に飾らせて頂くことになりました。

(手作りされた雛人形を整える山本啓子さん)
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先の日曜日、あかつき屋にそのお人形の飾り付けにご夫婦でお越しになりました。奥様がしまっていた箱から雛人形を取り出したとたん、部屋は、明るく、華やいだ雰囲気に包まれました。
人形の背後に置いた屏風と合わせ、優美さに加え、気品や風雅な趣に満ちた雛人形です。見ているだけで、気持ちがやさしくなり、桃の節句を迎えるのが楽しい気分になります。

(雛人形・兼六の間)
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(雛人形・卯辰の間)
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(雛人形・あかつきの間)
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あかつき屋ではこの日、各お部屋に私たちの友人らから贈られた雛人形を飾りました。寒さが残るものの、お部屋はいっぺんに雛祭りムードに変わりました。

こうして、一年の節目の時を迎えることに感謝しつつ、お客様をお迎えしたいと思います。皆様ありがとうございます。

感動の時 兼六園ライトアップ

今月、あかつき屋の近くの兼六園では、冬のライトアップがありました。
雪に白く染められた名園。夜、光に照らされると、ひと際美しく幻想的な風景を見せました。

先の週末、あかつき屋にお泊りになったお客様の多くが、兼六園のその催しに出かけられ、素敵な写真を撮ってこられました。お客様のご厚意で、そのナイスショットのいくつかを紹介させて頂きます。

16日夜。雪はやみ、園内は穏やかでした。
風がないため、水辺は静か。霞ケ池は、時が止まったように、さざ波すらありませんでした。水面は、鏡のように、周囲の雪吊りの松や木々を映していました。

(鮮明に映し出された琴じ灯篭や唐崎松。静寂な佇まいの霞ケ池=Tさんの撮影)
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東京からお越しになったTさんご夫妻。そんな美しい風景を見事にカメラに収められました。
鮮明に照らし出された琴じ灯篭、金色に輝く唐崎松。目が覚めるようです。

(鏡のような瓢池のライトアップ・上。金沢城の夜景も・下=OさんとIさんの撮影)
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同じく東京から来られたOさんとIさん。瓢池では、雪化粧した樹木が池に相似形に映った姿を撮られました。お隣の金沢城にも足を運ばれ、風格を感じる夜の古城を活写されました。

お客様の皆様、秀作を披露させて頂き、ありがとうございました。

元金大生、金沢に戻れば第7ギョーザ

金沢は食の豊かな街。最近では、金沢カレーや金沢おでんなど、頭に「金沢」が付いた食を求めて金沢にお越しになるお客様が大勢いらっしゃり、あかつき屋でも、そのようなお客様が数多くお泊りになっています。

ギョーザもその一つのようで、この度、もりの里にある第7ギョーザを食べにあかつき屋にお泊りになったお客様のご夫妻がいらっしゃいます。そのご主人のTさんは金沢大学の卒業生。学生時代には、よくお住まいの近くにあるそのお店に通われたそうで、昼頃あかつき屋に着いてお荷物を置かれた後、北鉄バスでまずそのお店へ向かわれました。夜、お二人は「とてもおいしかった」と笑顔で帰って来られました。

(第7ギョーザを食べて来られたご夫妻=写真掲載了解済み)
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(ご夫妻が好物というホワイトギョーザ=ご提供写真)
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ご夫妻は現在東京にお住まい。Tさんは学生時代を過ごした金沢に戻る際は、必ず第7ギョーザへ行くという、そのお店の大ファン。
奥様もご主人と金沢に来られる際は、決まってそのお店に行き、ギョーザの魅力にはまったそうです。そのお店では、中でもホワイトギョーザがお気に入り。今回もそれを食べて来られました。
「外皮はカリカリとして、中はあんこのような柔らかな食感。とてもおいしかったです」と奥様。そんな話を聞いていると、私もそのお店で長い列について、また食べたくなりました。

あかつき屋は、国登録有形文化財のゲストハウス。でも、ほかに自慢できることを挙げれば、金沢市内では金沢大学や第7ギョーザに最も近いお宿ということ。そこにご用のある方は、近くて便利なあかつき屋にお泊りになってはいかがでしょうか(笑)。

ジャズバーで熱唱、金沢の夜

百万石の城下町金沢は、旅人にとって歴史と文化にふれるだけの街ではないようです。
あかつき屋にこの度お泊りになった男性のお二人連れ。夜はジャズバーなどに立ち寄られ、ジャズの醍醐味を味わわれました。そのお店ではピアノ伴奏で、熱唱するシーンも。金沢での一夜を燃焼しきったご様子でした。

(夜ジャズバーなどに寄られたお二人=写真掲載了解済み)
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このお二人は兵庫県出身で、中学高校時代にともに音楽活動をなさったそうです。
学校時代からジャズに傾倒され、先輩に当たるIさんはテナーサックスを、後輩のYさんはトランペットをそれぞれ吹いておられたとのこと。

金沢のご旅行では夜、ライブハウスに行くことが目的になっており、あかつき屋にご到着した早々「帰りが遅くなってもいいですか」と尋ねられました。
「お帰りになる時間さえはっきりすれば、いいですよ」と私は答えました。

夜遅くになってからあかつき屋に戻られたお二人。夕食は柿木畠の居酒屋でとられた後、すぐ近くのライブハウスに寄り、お店の人とジャズ談義に興じられたそうです。

(ジャズバーで熱唱されるYさん
            =お客様ご提供写真)
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お二人はさらに片町のジャズバーにも足を延ばされました。そこは、けっこうお客さんで混み合っていたそう。
ジャズナンバーが響く中、テンションが上がってきたお二人。そのうちYさんはピアノの傍らに立ち、数曲を披露されたそうです。

市内のあちこちを歩いて回られ、地元の人ともふれあわれたお二人。「金沢の人は、親切な方が多いですね。また来たいです」と感想を話されていました。

アフガニスタンお客様 町家、スキー体験

この三連休の最後は、あかつき屋では初めてアフガニスタン出身のご家族をお迎えしました。
金沢の伝統的な町家であるこのあかつき屋でのご滞在を楽しまれるとともに、ご家族は金沢市内の医王山スキー場に行かれ、スキーに初挑戦、北国の冬を満喫されました。

(アフガニスタンご出身のご家族を交えたご一行様=写真掲載了解済み)
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アフガニスタン出身のご家族は現在静岡県内にお住まいで、そのお住まいのお近くのHさんご夫妻らとともに金沢にお越しになり、あかつき屋を全室貸切で利用されました。

アフガニスタンのお客様は、もちろん町家は初体験、玄関に入って来られるなり、その造りや演出に「きれい」と声を上げられました。早速、コミュニティルームの掘りごたつに入られ、「すごく幸せ~」などとおしゃべりされながら、団らんのひとときを過ごされました。

ご一行様は夜、手作りされた海鮮鍋を食べられました。お鍋の海の幸は、ホタテとイワシのつみれ。野菜もたくさん入ったお鍋をおいしく召し上がられました。

(医王山スキー場でスキーをされました=お客様ご提供写真)
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初めて尽くしの金沢の旅。雪もスキーも初体験。「転んでばかりでしたけど」などと笑われましたが、いい金沢の思い出になったようでした。

お鍋二つ、ブリしゃぶとカニしゃぶ

金沢は冬も最終盤。今日は雪模様だったものの、大雪とはならず、綿のようなふわふわとした雪でした。やはり立春が過ぎているだけに、雪は淡い降り方で、その晴れ間には明るい日差しがさしていました。

そんな中で、あかつき屋には今日、北陸の冬の魅力を満喫したいと、お客様が各地からお見えになりました。そのお客様グループの今日のハイライトは、あかつき屋でお鍋パーティーをすること。で、作られたのは、ブリしゃぶとカニしゃぶ。日本海の冬の味覚の王者を心ゆくまでたんのうされました。

(お鍋パーティーを楽しみにして来られたお客様グループ=写真掲載了解済み)
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全室貸切でご一泊されたこのお客様グループは、学校時代やお仕事の仲間などで構成され、国内は西は福岡、東は東京まで、そして中国出身の方も含まれています。

グループの幹事さんから、あかつき屋にお申し込みの際、「鍋を二つ準備しておいて下さい」とのご依頼。鍋料理の際、人数が多いからと考えていたのですが、それは違っていました。

(ブリをしゃぶしゃぶと揺らします)
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(ズワイガニも揺らしました)
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ブリしゃぶとカニしゃぶの二種類の鍋を作るためだったのです。おそらく、あかつき屋でしゃぶしゃぶお鍋は初めてだと思います。
食材は例によって近江町市場に買い出しに行かれ、活きのいいいブリとズワイガニ、そしてお野菜などを携えて帰ってこられました。

昆布でだしをとった二つのお鍋の中に、お客様は、それぞれの鍋にブリとカニの身を「しゃぶしゃぶ」と揺らして浸した後、ポン酢につけ、お口に運んでおられました。

「おいしい、おいしい」。お客様のどのお顔も笑顔でいっぱいでした。この後、カニ雑炊にして締められました。
「お腹がいっぱいで動けなーい」などと言いながらも、皆であかつき屋のお風呂セットを手にして、近所の温泉銭湯に行かれました。