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あかつき太郎の町家日記

金沢町家ゲストハウス あかつき屋をめぐる出来事や思い、人とのふれあいなどをつづるブログ。街角の話題や四季折々の風情も紹介していきます。

あかつき屋のホームページはこちらです。

3か月の日本旅行、最後は金沢で

6月から3か月にわたって日本各地を一人旅されて、最後に金沢を訪れたスイス人男性がいらっしゃいます。
母国の大学で建築を学ぶDさんで、あかつき屋に一泊されました。

ほがらかなDさん、金沢の伝統的な町家には興味が尽きないらしく、夜や朝、彼と楽しいおしゃべりをしました。

(あかつき屋のお庭を楽しむDさん=写真掲載了解済、以下同じ)
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(Dさん、アマガエルを発見=矢印)
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Dさんは、金沢に来る前に、富士山や河口湖、奈良、京都などを回られました。
富士山は登山して頂上に着きました。「すごい数の人でしたよ」と、デジカメで撮った写真を見せて下さいました。
本当に、大変な人人人。頂上付近には、岩肌を覆いつくすほどに登山者がひしめいていました。

京都では、他の学生さんらとアート関係のインターンシップに臨まれました。インターンシップで制作した作品の数々をWeb上にあるサイトでみせてもらいました。
ざん新な作品群で、彼は写真の腕も確かなので、その作品に魅了されました。

金沢に泊まるなら町家にとあかつき屋を選んで下さったDさん。あかつき屋の構造、建築素材、畳、お庭、いずれも美しく、印象に残ったそうです。

朝、お庭に下駄履きで出て、和の風情を楽しまれました。で、急に「グワっ、グワっ」と声を上げられました。何かと思ったら、木の葉に留まっているアマガエルを見つけられたのでした。
アマガエルは、Dさんに見つめられ、じっとしたままでした。

(暮れなずむひがし茶屋街を撮影するDさん)
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Dさんは前日の夕方は、ひがし茶屋街を散策し、人通りが少なくなった歴史的街並みの情趣を味わわれました。
夕食は「スイスに帰ったら食べられないので」と、好物のラーメンを食べに片町の8番ラーメンへ行かれました。
あかつき屋に帰って来られたら、「とてもおいしかった。お店のお兄さんが、親切だった」と、Dさんは笑顔で話して下さいました。

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大叔父さんの面影探しイタリアから

この度イタリアから男女4人、そしてそのお友達の日本人女性をあかつき屋にお客様としてお迎えしました。
イタリアからのお客様の大叔父さんが生前、金沢市三馬にあるキリスト教三馬教会で牧師をされており、イタリアの方々はその教会を訪れ、大叔父さんの面影にふれたいと、初めて金沢の地を踏んだのでした。

訪問された教会では、大叔父さんのお人柄を感じさせるものがあり、お客様たちは「遠くから来て良かった」と笑顔を見せておられました。

(大叔父さんの面影を探しにイタリアから来られたお客様とお友達の女性・左端=写真掲載了解済)
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イタリアからのお客様は現在、ヴェネツィアやミラノに住んでおられます。4人のお客様は兄弟やいとこで、小さいときは、ヴェネツィア近郊の町の近所に住んでおられ、家族同然に育ったそうです。

(金沢の三馬教会で牧師をされた大叔父さん
          =お客様ご提供写真、以下同じ)
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その4人のお客様は、子どものときから金沢で牧師をする大叔父さん(おじいさんの兄弟)から、金沢がすばらしいところとよく聞かされたそうです。
その大叔父さんは、気に入った金沢で骨を埋めることに決め、1995年、95歳で亡くなったそうです。

イタリアでお知り合いになった日本人女性とお越しになったイタリアの従兄妹(いとこ)さんらは26日昼ごろにあかつき屋に到着され、一休みされた後、炎天下、三馬教会へと向かわれました。

交通手段はいったん金沢駅に戻られ、その後、JRから北鉄石川線の電車を乗り継ぎ、工大前駅で降りて、歩いて目的の教会へ行かれたそうです。

「暑かった」。お客様は口をそろえてそうおっしゃいました。でも、皆さん満足そうでした。残念ながら、教会には大叔父さんを知る人はいなかったそうですが、教会内には大叔父さんのお人柄を示すものがいくつかあったそうです。

(イタリア人のいとこさんらが訪れた金沢・三馬教会)
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(教会内に掲げられているキリスト像のモザイク壁画)
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その一つが、教会内に掛かるキリストをかたどったモザイク壁画でした。「大叔父さんは、おおらかで、何事にも挑戦する人でした。そんな大叔父さんだから、このモザイク壁画を陣頭指揮を取って作ったのでしょう」。
お客様は、教会内で誇りにも思う大叔父さんの息遣いを感じられたようで、大叔父さんのお人柄をしのびつつ、「暑い中、がんばって行ったかいがあった」と、満足そうな表情をされていました。

ご一行様は教会を訪ねた後、兼六園に足を運ばれ、百万石の城下町の風情を味わわれました。

夜あかつき屋に戻って来られた後、近所の温泉銭湯に行かれて、旅の疲れをいやされました。

足と目と舌で金沢体感 東京の学生さんら

暑い日が続くものの、あかつき屋では再び元気いっぱいの学生さんたちをお迎えしました。お越しになったのは、法政大学現代福祉学部の水野雅男教授ゼミの学生さんたち。

東京から夜行バスで22日に金沢に入られ、その日は、レンタサイクルで市内のギャラリーや雑貨屋さん、近江町市場などを回られました。伝統文化と現代が、落ち着いた雰囲気で調和している城下町金沢、学生さんたちにとっては、収穫の多い一泊二日の旅になったようでした。

(あかつき屋に一泊された法政大学の水野雅男先生ゼミの学生さんら=写真掲載了解済)
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ご一行様にはゼミ合宿の一環として、あかつき屋に全室貸切でお泊り頂きました。そうした趣旨ですから、こちらでは、今春国の登録有形文化財に決まったあかつき屋の建物や周辺地域について整理したレジュメを学習資料として、学生さんに配布して説明させて頂きました。

水野先生は、現場重視ということで、学生さんたちは、藩政時代の歴史と伝統が息づく金沢の街を、先生の後に従って自転車で貪欲に回って来られました。美術館やギャラリーだけでなく、街並みの美しさも学生さんにとっては、印象に残ったようでした。

(近江町市場で買ったどじょうの蒲焼きに舌鼓を打つ学生さんたち)
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また、金沢ならではの食文化にもふれる機会を数多くもたれました。
和菓子屋さん、おそば屋さん、パン屋さんなどに立ち寄られ、そして近江町市場では、どじょうの蒲焼きを買われました。
市場からあかつき屋にいったん戻り、その蒲焼きを食されました。タレが利いた香ばしい蒲焼きで元気をつけられ、再び街に出かけられました。

町家の情緒を満喫される一方、学生さんたちは「本では勉強できない金沢の魅力を体で知ることができました。また、金沢に来たいです」と感想を語られました。

皆さん、ありがとうございました。また、お越し下さいね。

「暑かった」。でも夜は涼しい風

立秋が過ぎたというのに、連日うだるような暑さ。今日、金沢は全国でも屈指の気温約36度を記録。外に出ると熱風が身体を包みました。「しっかりとこの夏を乗りきらなくては」。体調管理に気を使う、気が抜けない毎日です。

でも、日が沈み夜になると涼しい風が、辺りに吹き渡っています。少しでも涼をとりたいと、外に出て、しばらく夜風にあたっていました。風に、夏の終わりが近いことを感じました。

(あかつき屋の庭から見えた入道雲)
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夕暮れ時、あかつき屋の庭から空を見上げると、入道雲が出ていました。雷鳴が聞こえるので、雨が降るのかなと思ったら、それはなし。ちょっと残念な思いも。

(夜、風に揺れる玄関ののれん)
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夜になると、玄関ののれんは、風に揺れ、界隈では涼しい風が吹いていました。蒸し暑さを予想していただけに、ちょっとした驚き。外にいると心地よいので、しばらく夜風にあたっていました。

男性のお客様お二人連れも、外が心地よいので、「近所に散歩に出かけます」と、そぞろ歩きに出ていかれました。
30分ほどして戻ってこられると、「風が気持ちよかったです。『夏は夜』ですね」と、枕草子の一節を引き、笑顔を見せておられました。

真夏の金沢 アカペラに燃えた一日

金沢アカペラ・タウン2012に出演のため前日からあかつき屋にお泊りのお客様、今日、本番ステージに臨まれました。

金沢は今日も夏空、まぶしい日射しが照りつけましたが、お客様のアカペラーは、そんな強烈な太陽光線をもはねのけるほど力がみなぎった歌声を街角に響かせられました。

息の合ったさわやかなハーモニー。お客様だけでなく、あかつき屋にとっても、心に残る夏の一日になりました。

(harmonicsさんのステージ=金沢市役所前広場)
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12人のお客様は、それぞれ所属するharmonics、PhewPhewLife、リポDの3つのグループの一員として、ステージに立たれました。

(PhewPhewLifeの皆さん=東別院山門前)
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この日も朝から暑い天候になりましたが、各グループの皆さんは、そんな暑さを力に変えるような、エネルギッシュな舞台を見せて下さいました。
声高らかに響く歌声、情感豊かなメロディー、そばで聞いていて、お客様のグループが、前からこの日にかけていたことが良く分かるステージでした。

(リポDの皆さん=めいてつ・エムザ1Fレストアベニュー)
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にっちゅうのストリートライブ、夜のしいのき迎賓館特設ステージでのファイナルステージ、そして、参加者交流会とすべての日程を終えて、あかつき屋に帰って来られたお客様の表情には、心地よい昂奮と満足感が漂っていました。

「お疲れ様でした」「素敵なステージ、ありがとうございました」。

リフレッシュされ、週明けからは、それぞれ職場や学校などの場で、がんばっていただきたいと思います。

さぁ、アカペラタウン 「見に来てね!」

金沢アカペラ・タウン2012が、いよいよ18日に開催。これに出演されるメンバー11人が今日金沢入りされ、あかつき屋に宿泊されました。

アカペラ・タウンは、全国各地から百万石の城下町金沢に集ったアカペラ・グループが、街角でハーモニーを響かすイベント。その前夜とあって、面々のテンションは高く、熱いミーティングをしながら、楽しい一夜を過ごされていました。

(アカペラ・タウン前夜、誕生日をお祝いされたカメちゃん・前列右から二人目)
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あかつき屋にお泊りになったグループは、harmonics(神戸)とPhewPhewLife(関西)、リポD(石川・富山)に所属する若者たち。夜、あかつき屋の台所で、ご飯を炊き、いくつかのお料理を作って夕食を取られました。

メンバーの中に、この日誕生日を迎えられたカメちゃんがいらっしゃり、サプライズのお祝いをされました。特製のケーキを準備、持ち前の素敵なハーモニーで、ハッピバースデイ・トゥーユーの歌を歌って、新たな門出を祝われました。

カメちゃんは、少し照れくさそうでしたが、古都金沢の思いがけないメモリアルに感激の面持ちでした。

早朝の兼六園、水辺涼しく

大学生のお客様二人が、兼六園を早朝に散策したいということで、午前7時前の無料時間帯を狙って、あかつき屋から歩いて名園を訪れました。

この時間帯は、さすがに人の姿は少なく、園は静けさが支配していました。猛暑が連日続いているとあって、園内のあちこちの水辺は心地よく、兼六園のもう一つ別の表情を見る気がしました。

(一緒に兼六園を訪れた大学生のお客様=写真掲載了解済)
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二人のお客様は、東京の大学に通うお友達。このうちのお一人が名園を見るのがお好きということで、朝一番に兼六園を訪ねることになりました。

(噴水)
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(瓢池)
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(時雨亭そばのせせらぎ)
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七時前の時間帯は、料金所の係りの女性もオフモードで、こちらもゆったりとした気分に。お客様と気ままなおしゃべりをしながら、梅林や霞ヶ池、ことじ灯籠、時雨亭、山崎山など、主なポイントを一通り回りました。

改めて気がついたのは、兼六園は、せせらぎが、あまねく配されている点。立秋が過ぎても、厳しい暑さが続いているだけに、これらの水辺は、見ているだけで気持ちよく、この名勝の大きな特徴であるとの思いを強くしました。

透明な海、浜辺の夕日 「能登は素晴らしい」

格別に暑い夏。でも、それは悪いことばかりでは、ないようです。
あかつき屋に、全室貸切で二泊された埼玉県内からお越しのお客様グループ、12日に車で能登半島の旅に出かけられました。

明るい日差しの下、夏の海は光り輝き、海に沈む夕日も見ることができました。「自分たちは、海のない埼玉に住んでいるので、日本海の景色は素晴らしく、いい夏の思い出になりました」と、お客様は興奮冷めやらない表情で振り返られました。

(埼玉からお越しになったお客様グループ=写真掲載了解済)
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ご一行様は12日朝、「能登半島の先っぽをタッチしに」珠洲に向けて出発されました。
砂浜を車でドライブできる千里浜海岸を通ってさらに北上、奥能登・輪島から珠洲市に入られました。

(珠洲の透き通った海=お客様撮影・以下同)
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輪島との市境にあるお食事どころ滝見亭さんで能登丼のご昼食。前方に広がる日本海は雄大で、透き通った海を見て、爽快な気分になったそうです。

(パワースポットの聖域の岬)
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海岸線をひた走り、半島の先端・聖域の岬にご到着。パワースポットとしても知られるここで、身体いっぱいに大自然のパワーを吸収されました。

(千里浜の夕日)
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あかつき屋に向けての帰途は、珠洲道路から、能登有料道路を車を走らせました。羽咋・千里浜付近で、太陽が海に沈むシーンに遭遇。
ちょうど、大海原に太陽の光が一筋に伸びる「黄金の道」が描き出されていました。
「感動の風景。車窓から何回もカメラのシャッターを切りました。幸運にもぶれずにいい写真が撮れました」(お客様)。

時と場所で変化を見せる、素晴らしい能登の風景。お客様には、熱い感動とともに、等しく忘れ得ぬ夏の思い出になったようでした。

金沢美大で研修、美術館でアートご鑑賞

この度、あかつき屋で四連泊された女性のお客様がいらっしゃいました。
金沢美術工芸大学(金沢美大)で数日間ある研修を受講するために、広島県内からお越しになりました。にっちゅうは大学で研修に臨まれ、その後は、精力的に近くの美術館をめぐられ、様々なジャンルの作品を鑑賞されました。

歴史文化都市金沢のアートをご堪能された4日間。「充実しすぎた滞在でした」。そうご感想を述べられ、お宿を後にされました。

(お客様が金沢美大の研修で描かれた日本画や水墨画=写真掲載了解済、以下同じ)
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(焼き物の力作も)
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この女性の方は、お仕事の関係で美術系大学で研修を受ける必要があるとのこと。金沢には金沢美大があり、様々な個性的な美術館があるということで、この百万石の城下町を研修先に選ばれました。

あかつき屋については、「金沢美大に歩いていけ、近くにも歩いて行ける美術館がたくさんあるので」(女性)ということで、ご宿泊先にされたそうです。

美大での研修は、実習がかなりの割合であり、とても楽しかったそうです。日本画、水墨画の演習あり、焼き物にも取り組む時間があったそうです。

「焼き物実習は、わずか二日間で、練りから成形、乾燥、そして、窯での素焼き、施釉まで行い、作品を完成させたんです。出来上がった作品を持ち帰ることができるなんて、驚きで、うれしかったわ」。
この方にとっては、美大での数日間は、研修の域を越えた魅力的なご体験になったようでした。

お客様が空いた時間を見つけて回った美術館、博物館めぐりも、有意義だったそうです。21世紀美術館は、とても刺激的で3回も足を運ばれました。
そして、感じられたのは、加賀藩の歴史もあり、展開されるアートはうすっぺらでなく、いずれも厚みや深みがあるとのことでした。

お客様がご出発の朝、美大で研修の一環として作成された日本画や水墨画、焼き物を見せて頂きました。絵は清新で、気品のある雰囲気で、この方のお人柄を表しているようにも思えました。

お客様を通して、金沢には豊穣な美と、それを支えるアカデミズムの場があることを改めて実感した数日間でした。

大阪の小学校卒業生 あかつき屋で親ぼく

この夏、再び小学校時代のお仲間が、あかつき屋に来られ親ぼくを深められました。今回お越しになったのは、大阪の小学校を卒業された男女5人さんで、現在年齢は67、68歳になられます。

60代はまだまだお元気で、なごやかに、かっ達にあかつき屋で過ごされました。

(朝食を取られる大阪の小学校を卒業されたお仲間=写真掲載了解済)
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9日朝8時に車で大阪・天王寺を出発されたのですが、琵琶湖付近の高速道で事故による大渋滞に巻き込まれ、あかつき屋に着くまでに12時間近くかかったそうです。

着いた途端、ちょっとしたハプニングがありましたが、それも乗り越え皆さんで夕食に出かけられ、夜はコミュニティ・ルームでおしゃべりを楽しまれました。今では、仕事をリタイアされた人が多いとのことでしたが、子ども時代をほうふつとさせるように、お互いを「君」「さん」で呼び合っておられました。

翌朝、ご一同は朝食前に浅野川べりを、散策に出かけられました。朝のさわやかな空気を吸ってこられたせいか、すっきりとした表情で戻ってこられ、パンとコーヒーなどで朝食を取られました。
メンバーの中に金沢にご友人がいらっしゃり、この日はその方のスイカ畑へ行かれました。

(夜、のれんに留まっていた油蝉)
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ところで前日の夜、大阪の熟年グループがご歓談されていた間、玄関ののれんに黒っぽいものが付いています。近づいてみたら、油蝉でした。

のれんを片付ける深夜12時ごろになっても、のれんに留まっていたので、そっとつまんで、外に放してやりました。