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あかつき太郎の町家日記

金沢町家ゲストハウス あかつき屋をめぐる出来事や思い、人とのふれあいなどをつづるブログ。街角の話題や四季折々の風情も紹介していきます。

あかつき屋のホームページはこちらです。

大学生 あかつき屋で町家について学ぶ

東京の芝浦工大工学部建築工学科大内研究室の学生さんご一行が、9日からゼミ合宿としてあかつき屋に全室貸切でご一泊されました。目的は、金沢の町家について学ぶためです。

あかつき屋にはこれまで、町家の視察を兼ねた観光や出張などでのご宿泊は再三ありましたが、今回は、ストレートに町家を知ろうということなので、こちらとしては、説明資料を作成するとともに、町家リニューアルに当たって設計監理を担当して頂いた一級建築士のやまだのりこさんにも来て頂き、築80年になるこの町家について紹介させて頂きました。

(芝浦工大工学部の大内研究室のゼミ風景。中央左側が大内教授。右側が建築家のやまださん)
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地域計画、国土政策を専門とされる大内浩教授が、このほど金沢市内で開かれた第6回金沢創造都市会議にパネリストとして参加されたのに合わせて、研究室の学生さんたちも金沢入りされたのでした。

金沢の町家は、すぐれた景観的要素をもっているだけでなく、そこには庶民の質実で、創意工夫のスピリットが今も息づいていると、強く感じています。今回は建築を学ぶ学生さんたちが、わざわざ東京からこの町家について学びたいと来られたので、町家あかつき屋の特徴を整理したレジュメを作るなどして、準備しました。

(熱心に話を聞かれる学生さん)
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(私どもが準備したゼミの説明資料)
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私は、専門家からお聞きしたこの町家の基本構造やデザインのほか、お宿をオープンするに当たっての苦労、そして、開業後の取り組みなどをお話させて頂きました。

あかつき屋の設計監理に当たられた、やまだのりこさんも、この町家の立面・平面図を学生さんらに配布して、建築物としての特長を説明され、同時に日ごろ取り組んでおられる、おくりいえプロジェクトについても話されました。

学生さんたちは、日中の創造都市会議への出席、引き続いての金沢の街歩きの疲れも見せず、熱心に話を聞き、質問されました。外は、小雪がちらつき、いよいよ冬の到来を感じさせる天候でしたが、あかつき屋のコミュニティ・ルームは、熱気が漂いました。

この勉強会では、表情がゆるむシーンもありました。
あかつき屋のリニューアル工事に当たって頂いた嶋田工建の社長さんが、ある用務でたまたまお越しになったのでした。私は、せっかくの機会だからと、社長さんをご紹介し、ひと言お話して頂きました。
社長さんは、あかつき屋の特色をお話なさった後、学生さんたちが、日中ひがし茶屋街を訪れたことを踏まえて、そこでお店を利用する時のだんなさんの心構えを教えてくださいました。

そちらの方は、敷居が高いように見えて、学生さんのみならず、私も何か別世界の話を聞いている感覚で、聞き入っていました。

竹トンボ、竹馬…、手作り竹細工頂く

あかつき屋では最近、竹の話題が続いています。友人Hさんが持って来て下さった自作の竹ハンガーの次は、今度は、竹トンボや竹馬、ハト笛、竹スキーなどをご年配の男性Yさんから頂きました。
いずれもYさんが手作りされたもの。早速、玄関先においていたら、子ども時代を思い起こさせるのか、近隣の人がこれらに目を留めました。私たちは童心にかえって、竹で遊んだ時のことに話の花が咲きました。

【Yさんが手作りした竹細工】
(ハト笛=左、弓=右)
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(竹コプター=左、竹トンボ=右)
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知人のYさんは元中学、高校の先生で、80歳になるものの、とてもお元気です。先日あかつき屋にお越しになった際、玄関に竹下駄があるのに刺激を受けられたようで、「自分も昔、よく竹細工をしたもんや。今度竹馬などを作って持ってきますよ」と約束されました。

それから1週間ほどして、今回新たに作った竹馬や竹ぽっくりのほかに、これまで手作りしたものと合わせてあかつき屋に持参されたのでした。
Yさんは昔から、手仕事に慣れ親しんでこられたようで、どの竹細工も立派な出来栄え。Yさんはあかつき屋に来られると早速それぞれの遊び方を見せて下さいました。

(竹馬)
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                     (竹ぽっくり=左、竹スキー=右)

この中では、Yさんオリジナルの竹コプターもありました。「ひもを強く引くと、羽根が勢いよく空に飛んでいって、屋根に引っかかると困るなー」と言って、少し手加減して、ひもを引きました。
すると、羽根は見事にまっすぐ垂直方向に上がり、屋根に引っかかることもなく、しばらく空中で舞って下りてきました。

Yさんは、続いてびゅんびゅんゴマや、ハト笛も実演されました。そんなことをしていると、学校帰りや塾に行く途中の小学生とも出会い、Yさんは、その遊び方を手ほどきされました。

 「八坂で竹スキーしたんですか!?」
また、この竹細工は、ご近所の年配の方の目にもふれました。お隣の御主人は、竹スキーがとても懐かしいようでした。「わしが子どもの頃は、竹スキーで(近くの)八坂をよく滑ったもんや」。

八坂と言えば、あかつき屋のお客様を兼六園までお連れする時に、必ず通る坂です。結構急です。
「あんな(急な)坂で滑ってけがしませんでしたか」。
御主人は、「なーん。意外と大丈夫なもんや」と笑って言われました。

今、八坂の前は、家が建ち並んでおり、前の道は車も通ります。私は、不思議な感じを抱きながら、その様子を想像してみました。

竹ハンガー 小粋ですね

今日、友人のHさんが、珍しいものを持って、あかつき屋にやって来られました。それは、竹で作ったハンガーです。その形とともに、竹独特の質感が、何とも心地いい感じ。その小粋な手作り品を早速お部屋の衣桁(いこう)に掛けさせてもらいました。

(Hさんが手作りした竹ハンガー)
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Hさんは、機械メーカーに勤める若きエンジニアで、昨年は、この町家に合うだろうと、手作りの竹下駄をプレゼントして下さいました。
里山保全の思いから、竹の有効活用に関心があり、間伐されず伸び放題の竹林の竹を使って、様々なものを試作されています。

今回は、あまり流通されていない竹ハンガーに挑戦されました。能登の竹林で切った青竹を竹炭の火であぶって油抜きし、3ヵ月ほど日干しすると、竹の表面は、白っぽくなります。これから各パーツを作り、ハンガー状に組み立てられました。その瀟洒な外観は、お部屋にいい雰囲気を与えてます。

(前に住んだ方が残された竹ハンガー)(竹の中が詰まっているのが特徴です)

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衣桁に自作の竹ハンガーを掛ける際、Hさんはもう一つ別の竹ハンガーに目を留められました。この町家の前の持ち主の方が、置いていかれたものです。
「このハンガーの竹は、国産のものじゃないんじゃないかな」。Hさんはそうおっしゃいます。と言うのは、竹の中が空洞ではなく、中が詰まっているからです。

Hさんは以前、仕事でベトナムに行って、そんな竹を見たからです。「ハンガーの形といい、珍しいものがありますね」。Hさんは、少し驚いた表情を見せられました。

私もHさんを通じて、図らずも以前の持ち主の方が、物を大切にして住まわれたことが分かるこの町家の魅力を再認識しました。


タイのご夫妻 回転寿司店をごたんのう -前回の続き-

金沢の回転寿司店は、日本海の幸がふんだんにあることから、観光客の人気スポットの一つ。あかつき屋に二泊されたタイ・バンコクの建築家の若いご夫妻も近江町市場に出かけられ、回る寿司を味わって来られました。

お宿に帰ったお二人に感想をうかがったところ、「すごく良かった」とおっしゃいます。何がそんなに良かったのかと思ったら、二人は、寿司店で撮った写真を見せて下さいました。ネタやお店の様子が分かる写真が、いっぱい。大満足された理由が分かりました。

(回転寿司店の新鮮なネタの数々=写真掲載了解済。以下同じ)
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ご夫妻によると、タイにおいても日本食の人気が高まっており、首都バンコクにも数店の回転寿司店があるそうです。でも近江町市場の回転寿司店へ行ったら、本場は違うと実感されたようです。

お二人が入られたお店は、もりもり寿し近江町店。明るく落ち着いた店内。そして、何より二人が驚いたのは、ネタの新鮮さだったようです。「Fresh!」。そう印象を話し、トロやウニ、さらにはタイにはないバイ貝などを食べたことをおしえてくださいました。
そして妻のTeeさんは「ウニなんかは、バンコクで食べるととても高い。値段も安いのが良かった」とおっしゃいました。

(もりもり寿し近江町店の職人さん。タイからのお客様は、お店で楽しく会話されたようです
                               =写真掲載は同店の了解済)
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ご夫妻は、寿司店では、お店の人と楽しい会話もされたようでした。写真には、寿司職人の男性二人が笑顔で立っておられるのもありました。

店内では、おもしろいエピソードもあったそうです。だんなさんが、わさびと思って、緑茶の粉を醤油の受け皿に載せたそうです。Teeさんは笑いながら、その写真も見せて下さいました。

(あかつき屋に二泊されたタイの建築家のご夫妻)
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「金沢の人は、みな親切ですね」。あかつき屋の近所にある温泉銭湯へ行ったことも踏まえて、そう笑顔で話して今朝、お宿を後にされました。

目を見張る寺院建築 -タイのお客様が見学-

あまりにも身近にあると気がつかないことが、あるのですね。あかつき屋の前の浄土真宗のお寺・広済寺さんも、その最たる例と言えましょうか。

11月30日から、あかつき屋に二泊して頂いているのは、タイ・バンコクからの若いご夫婦。中部国際空港に到着後、飛騨高山、白川郷に立ち寄られた後、金沢に入られました。

お二人は実は建築家で、古都金沢を精力的に見て回られました。お宿のすぐ前の広済寺さんにも興味をもたれ、今朝お寺のご厚意で見学させて頂きました。お二人はまず本堂に入ると、「おーっ」と驚きとも感心ともつかぬ声を上げられました。
タイ人建築家の目には、そのお寺の建築様式はとても興味深いもので、お二人からその特徴をおしえて頂きました。

(広済寺さんの立派な本堂=タイ人建築家の女性が撮影。写真掲載了解済)
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(凝った造りの本堂の上部=同)
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二人は、お国タイの寺院建築と比較して、この広済寺さんにはすぐれた特徴がいくつもあると言います。
まず、お寺が木をふんだんに使って造られている点を挙げられました。タイの場合、お寺の壁はコンクリートや石で造られているのが多いそうです。

その上、二人が目を見張ったのは、天井下に設置されている彫刻(欄間)の素晴らしさです。広済寺さんの欄間は、富山の井波欄間ですが、その精巧さもさることながら、金をぜいたくに使っていることが驚きだったようです。
本堂の天井を改めてぐるり見回すと、手の込んだ彫刻が随所に施されており、創立が500年前にさかのぼる、そのお寺の由緒とともに、建築技術の高さも痛感せざるを得ませんでした。

お寺の建物の写真は、妻のTeeさんが撮ったものを使わせて頂いたのですが、その独自の着眼と確かな構図から、さすが建築家と感心しました。

(タイ人建築家のご夫妻は、お寺の奥様と記念写真に納まりました)
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お二人は最後に、お寺の奥様とともに記念写真に納まりました。「奥様、朝の慌しい時間、ありがとうございました」。