お昼頃、2階の客室で片付けなどの作業をしている時、1階から「ごめん下さい」と女の人の声がしました。
「はーい」と返事をしながら降りていくと玄関には、若い男女2人が笑顔で立っておられます。
昨日結婚式を挙げられたTさん(旧姓)と、そのだんなさんです。Tさんが、宿泊されたあかつき屋を彼に紹介方々ごあいさつ(?)に来て下さったのでした。
(あかつき屋にお越しになった昨日ご結婚されたお二人=写真掲載了解済)

驚きと、うれしさがいっしょくたになった気持ちを胸に、「とにかく上がって下さい」と二人に家に上がって頂きました。
Tさんは、結婚式前日に初めて泊まったあかつき屋について、早速彼に話して下さったようでした。2階の客室やコミュニティルーム、お座敷、お庭などを一通りご案内しました。Tさんもご宿泊の感想を話して下さり、その間彼は笑みを浮かべて部屋を見て回られました。
それにしても、お二人のなんとまぶしいこと。結婚という人生の大きな節目を超えたことにより、お二人には、輝きと揺るぎない安定感が与えられた感がすると言うと大げさでしょうか。
特に初対面だったTさんからは、式をはさんだわずか一日の違いで、何とも言えない落ち着きと自信のような雰囲気が醸し出されているのには、驚きました。
「この人とこれからの人生をともに歩んでいく」。そんな決意が、身体からあふれているように思えました。
お二人をお見送りした後、甚だ僭越で恐縮ですが、ご伴侶と共にこられた親戚の娘さんから、結婚のご報告を受けたような余韻が残りました。
(掘りごたつを勉強机にして、そろばん練習や本読みに励むお子様)
掘りごたつでそろばん練習や本読みところでご家族の結婚式に合わせて連泊された今回のお客様は、いくつかの点で心に残るエピソードを残されました。
その一つが、コミュニティルームが、いっとき勉強部屋に変わったこと。兵庫県からお越しになったご家族の子どもさんが、大きな掘りごたつを勉強机にして、宿題をされたのでした。
小学生の姉と弟さんは夜、計算ドリルや漢字の書き取り、さらには、持参したそろばんで、計算練習もなさいました。
「(あかつき屋が)塾みたいやね」と私がつぶやくと、ごきょうだいのお母さんは「寺子屋みたい」と笑って応じられ、旅先でも進んで宿題に取り組むお子様たちに成長を感じておられるようでした。
そばでごきょうだいのおじいちゃん、おばあちゃんは、いっしんに宿題に取り組むお孫さんの様子を熱心に見守っておられたのが印象的でした。
(出発に当たって記念撮影されるお客様ご一行)

お客様は今朝、出発に当たって、お宿の前で記念撮影に臨まれました。ご一家、ご親族の歴史の1ページをこのあかつき屋で刻んで頂いたことに感謝しながら、カメラのシャッターを切りました。
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週末、あかつき屋は、おめでたいムードに包まれています。今日、結婚式を迎えられた花嫁さんをはじめ、そのご家族や、ご親戚に全室貸切でお泊り頂いているからです。
今朝、朝食を済まされた花嫁さんらのお客様は、雲ひとつない秋晴れの下、結婚式と披露宴会場のある金沢駅前のホテルへ向かわれました。
(今日結婚式を迎えられたTさん=中央正面=を囲んでの朝食)

この花嫁さんは福井県内に住むTさんで、金沢の男性とご結婚されました。Tさんのご家族や、関西に住むきょうだいのご家族ら総勢11人が、28日からお泊り頂いています。
宿泊先にあかつき屋を選ばれたのは、花嫁のTさん。せっかく金沢に一同が集まるのだから、金沢らしい町家に宿泊すれば皆が喜ぶだろう、というのが理由だそうです。
あかつき屋には、福井県内のほか、兵庫県、そして遠くアメリカ・サンフランシスコから、ご親族が集結されました。
お宿は、久しぶりにご親族が集まったとあって、とてもにぎやか。何より、結婚式が目前のお嬢さんがいるとあって、華やいだ雰囲気にあふれています。
今朝は、お客様たちは、材木町のパン屋「森長」さんから買ってきた焼き立てパンなどで食事を取った後、お嫁さんのTさんは、一足早く結婚式会場のホテルへ向かい、そのほかの方々は、あかつき屋で正装に着替えられ、ホテルへと向かわれました。
(結婚のお祝いを兼ねて新たにした生け花)

あかつき屋としては、この慶事を少しでも応援したいと、玄関・円窓の前の生け花を気品があり、さわやかで華やかなものにしました。
花材は、近所の花屋「たけした花店」さんでみつくろってもらった小判柳、ピンクッション、アルストロメリアなど。清楚なたたずまいを見せる生け花は、新婦のTさんにも喜んでいただき、Tさんは、笑顔で式場へと向かわれました。
Tさん、ご結婚おめでとうございます。だんなさんともども末永くお幸せに。
モダンジャパネスク展がしいのき迎賓館で開幕しました。
あかつき屋にお泊りの7人のアーティストが出品されております。書や絵画、版画、写真、陶芸などと多彩な内容。晴れやかで、さわやかな作品が多く、見ていて気持ちの良いものでした。
(モダンジャパネスク展の会場。書や絵画、陶芸など多彩な意欲作が並びます)


抒情書家の室谷一柊さん、朱琴さん、文音さんご一家は、それぞれ個別に制作された作品のほかに、コラボ(合作)した作品も数多く展示されています。
例えば朱琴さんの書画に合わせて、一柊さんが、それにふさわしい言葉を毛筆でしたためたものなどは、絶妙のハーモニーを見せております。
春夏秋冬、能登の自然を題材にしたものが多く、室谷さんが標榜される「抒情」的な気分にさせられます。
イギリス、スイスからお越しになった4人も意欲作を出品されております。絵画、木工、版画、写真などの作品。彼らの多くはこれまでに能登や金沢に足を運んでおり、その時に見聞したものを題材にした作品もあります。
彼らのお宿のあかつき屋では、それらの作品について、制作の動機や、思い入れを直接聞く機会もあり、とても興味がもてました。
この作品展は、11月23日まで開かれています。
あかつき屋にお泊りのアーティスト7人が秀作を披露する
モダンジャパネスク展のオープニングセレモニーが、しいのき迎賓館で開かれ、出席の機会を頂きました。
会場は、お着物姿の女性も見られ、華やいだ雰囲気。出席された方々からは、23日に開幕するこの作品展への期待の声が数多く聞かれ、熱気がありました。
(モダンジャパネスク展のオープニングセレモニー。あいさつされる室谷一柊さん)

この作品展に出品されるのは、能登町在住の抒情書家室谷一柊さん、朱琴さんご夫妻と、その娘さん文音さんのほか、陶芸家のマスヤケイコさん(能登町)や、イギリス、スイスから来られた絵画や木工、版画、写真などの制作に当たる作家5人。
セレモニーでは、一柊さんが、この作品展が開催されるに至った経緯にふれながら、関係者への感謝の言葉を述べられるとともに、意欲作がそろうこの作品展への来場に期待を込められました。
(谷本知事さんもお越しになり、祝辞をされました)

谷本知事さんがお越しになり、祝辞を送られました。知事さんは、世界農業遺産に認定された能登の魅力にふれられながら、この作品展が能登の魅力を世界に発信する絶好の機会になると、その意義と効果について思いを語られました。
(準備が整った会場。魅力的な作品が並びます)

この後、すっかり準備が整った作品展のギャラリーを訪れました。
あかつき屋にお泊りの作家さんの作品がずらりと並ぶ会場。作品は、いずれも制作者の感性と情感にあふれ、魅力がいっぱい。お泊りの方々をトータルに知ることにもなり、それはそれは楽しみなことでした。
23日に、しいのき迎賓館で開幕する「
モダンジャパネスク展」を前に、この作品展に出品するアーティスト7人が現在、あかつき屋に連泊されています。
その作家さんは、能登町を拠点に創作活動に勤しむ抒情書家室谷一柊さん、朱琴さんご夫妻、娘さんの文音さんの3人のほか、イギリス、スイスから来日された絵画、木工、版画、写真などの作家4人です。
(朝食を囲む能登町とイギリス、スイスからの作家さんたち)

作家さんたちは、あかつき屋で町家情緒に親しむ一方、歴史と伝統が息づく百万石の城下町金沢で自作を発表するとあって、気合をみなぎらせながら、会場設営などの準備に当たっておられます。
モダンジャパネスク展では、「能登の風に乗って世界の花を揺らす」をうたい文句に、室谷さんご一家のほか、同じ能登町で活動するマスヤケイコさん、そしてイギリス、スイスから来られた若手芸術家4人が、自信作を披露します。
作家さんご一行は、あかつき屋には20日からお泊りになっています。作品展を前にしているため、観光している時間はなかなか取れないのですが、あかつき屋と会場の行き帰りなどに城下町の風情を味わっておられます。
朝あかつき屋を出発し、八坂を経由して兼六園横から県立美術館前の広坂を下って、しいのき迎賓館まで歩いて行きました。
木々は紅葉が進み、周囲の景色を見ているだけで心地よく、「とてもいい気分。これから作業したくなくなる」と彼らは笑って冗談を飛ばしていました。
(しいのき迎賓館前に貼られたモダンジャパネスク展のポスターを見つけて笑顔のご一行)

しいのき迎賓館前では、モダンジャパネスク展のポスターが貼られており、これを見て、一同は思わずにっこり。指を差して、大勢の人に来場して頂けることを期待していました。
お宿では、大きな掘りごたつを囲んで団らんのひとときを過ごしておられます。朝食では、百貨店のパン屋やスーパーなどから買ってきたパン、フルーツなどをお腹に入れながら、今日一日のスケジュールなどについて、打合わせておられます。
犀川大橋そばの神明宮(お神明さん)で15日、あぶりもち神事が始まり、お参りしてきました。
昨年買い求めたあぶりもちは、あかつき屋の天井に差していましたが、あれから無事一年が経過、感謝しつつ新しい物と取り替えました。
(お神明さんのあぶりもち神事。大勢の人が来ておられました)

(売り場では、お守り用と食用の2種類のあぶりもちが売られています)

お神明さんの、あぶりもち神事は、悪事災難厄除けの伝統神事として300年以上続く、全国唯一の祭礼だそうです。毎年5月、10月の15日から3日間、お神明さんでは、このお祭りが行われています。
あかつき屋のお客様をお送りした昼下がり、お神明さんに出かけました。境内の両側には、たい焼きやたこ焼きなどの露店が並び、太鼓や笛の音が響く中、年配者や若い人らでにぎわっていました。
私も拝殿に進み出て、お参りした後、お守り用のものと食用のものの2種類のあぶりもちを買いました。
あかつき屋に戻り、御幣(ごへい)をかたどったお守り用のあぶりもちは、玄関横の上がりの間と2階卯辰の間の天井に差し込みました。
(あかつき屋の上がりの間の天井に真新しいあぶりもちを差しました)

昨年のこの時期は、ゲストハウスへと生まれ変わる、この町家の工事前。
施工、設計に当たる関係者とともに、あぶりもちを頂きながら、工事の無事を祈りました。
あれから1年、つつがなく、この日を迎えられ、再びあぶりもちを飾ることができたのは、金沢市などの関係機関や、大勢の関係者、そして何よりお客様のご支援があったからこそ。
天井に据えたあぶりもちを眺めながら、感謝の思いを新たにしました。
あかつき屋で今日、初めてお茶会が行われました。参加された女性の方々は、会場のお座敷で、雨上がりでしっとりとした風景を見せるお庭を眺めながら、風雅なひとときを過ごされました。
(お庭を望むお座敷でのお茶会。風雅なひとときを楽しみました)


私のランニング仲間の女性から、あかつき屋を利用してお茶会を開けないかとのご相談があり、それはこの町家にもいいことと、会場のお座敷をボランティアで提供させて頂きました。
お茶会には、その女性を含め、同じスポーツクラブに通う女性が参加されました。
この催しは、お客様がチェックアウトされた後。お座敷はふだん、お客様がお庭を眺めてくつろがれる場所ですが、電熱の炉や年代物の鉄瓶、茶器などが置かれると、何の違和感もないお茶会会場となりました。
お座敷では、お着物姿の女性が、お抹茶のお手前を披露されました。慣れた手さばきで、お抹茶を立てられ、一人ひとりがお茶碗をめでながら、一服。私も同席させて頂きました。
(近所の和菓子店「水本」さんのお菓子を頂きました)

和菓子は、近所の和菓子店「水本」さんから購入されました。お茶会のお菓子といえば、水本さんと言われるだけあって、生菓子などはどれも上品な味わいがありました。
いつも同じスポーツクラブで汗を流す方たち。今日は、お着物姿などの正装をされると雰囲気は一変。話す言葉も穏やかで、ゆっくりしたものになると、別の人と接しているような感覚が生じ、新鮮な印象さえありました。
隣接するお庭は、雨上がりでしっとりした緑を見せており、その景色が視野に入るのも心地よいものでした。
「気持ちが落ち着くね」「いやされるね」という女性たちのご感想は、私も全くその通りで、このお座敷でのお茶会は、とても心なごむ時間となりました。
(仕出し弁当を囲んでの昼食。話が弾みました)

昼食は、コミュニティ・ルームで取りました。掘りごたつを囲んで、金沢市中央卸売市場近くのお食事どころ「凪」さんから取られたお弁当を頂きました。
あかつき屋にお泊まりのお客様をお送りした後の昼下がり。小立野に行く用事があったので、今日は木曽坂を通っていこうと思い、永福寺手前にさしかかったところ、左手に見慣れぬ坂道があります。
細く、薄暗い坂。どこに続く坂だろう。立ち止まって上を眺めていると、近隣に住んでいると思われる男性から声をかけられました。聞けば、その坂、「裏門坂」と言うそうです。
(細く、昼なお暗い「裏門坂」)

私が、この坂に興味をもった雰囲気を漂わせていたのか、その男性はもの慣れた調子で、問わず語りにいろいろと教えて下さいました。
聞けば、この坂は、「裏門坂」と言い、前田家の菩提寺として知られる宝町の宝円寺へと続く坂道だそうです。
宝円寺は以前に小立野から行ったことがありますが、そのふもとからは、こんな坂道から行けるのか。不思議な気持ちになりながら坂を上がって行くと、道々、男性はいろいろと教えて下さいました。
「裏門坂というのは、宝円寺がかつて正門がこちら側(ふもとの扇町側)にあったのが、藩政時代、火事や大雨などの災害により、宝円寺が再建され、正門が馬坂側に移ったそうです。このため、ここが裏側になったため、その名前が付いたんです」
(裏門坂中腹から見下ろす。賢坂辻界隈の家並みと卯辰山が望めます)

さらに男性は話しを続けます。木曽坂がある木曽谷は、深閑とした様子が、信州の木曽に似ているからその名が付いたこと。
またこの裏門坂付近で起こった藩政時代の秘話や、この坂付近は自然が多いことから、ムジナのような小動物が見られることなども説明されました。
そんな話しに素直に頷けるほど、この坂道付近は、身も縮むような神秘さを備えています。よく通る八坂と違って、この坂は両側から木々が坂にせり出し、日の光と視界を遮っています。
外灯が、数カ所に設けられているとはいえ、夜、男でも一人歩きするのには、勇気がいる感じです。
そうこうするうちに坂道を登り切り、さらにその男性の後を付いていくと、墓地群に出ました。そこは、宝円寺の裏手にある墓地だそうです。
(宝円寺の墓地にある前田家ゆかりのお墓)

お寺でありながら、鳥居が続く珍しい一角がありました。なんか、恭しい佇まいです。
男性は、言葉を添えました。
「前田家ゆかりのお墓です。江戸時代までは、そんなことがなかったのですが、鳥居があるのは、明治になって(葬祭が)神式になったからではないでしょうか」。
鳥居は、明治になってから建てられたとの見方があるようです。
あかつき屋からお客様を兼六園までご案内する通り道にある八坂。そこに、フランスの都市の名前があることを知りました。
今朝、日本人女性とフランス人女性2人の3人のお客様をお連れして、八坂を上っている途中、フランス人女性が驚きの声を上げられました。「あっ!ディジョン!!」。立て看板にフランスの都市ディジョンが書かれているというのです。
(八坂にあるDijonと記された看板)

あかつき屋にお泊りになったこのお客様は、建築を学ばれる3人です。現在大学院生である日本人女性Kさんが、フランスに留学された際にお知り合いになったフランスのお友達2人とともに、あかつき屋にお越しになりました。
兼六園へと行くいつもの坂道である八坂。そこに意外な発見がありました。
坂の石段を上がっている途中、フランス人女性から声が上がったのです。「ディジョン!」と。
思わず振り返ると、看板を指しておられます。
それは、ユニーク看板で知られる「のうか不動産」さんのアパートのそれです。
「Dijon」と記されていました。
何のことか分からず尋ねると、フランスの都市の名前だそうです。
「え?そうなんですか。そこは、どこにあるんですか」。
するとKさんが説明して下さいました。
「フランス内陸にある都市です。マスタードで有名です」
そこは歴史的建造物も多く、「きれいな町」(Kさん)だそうです。
へぇー。そうなんだ。で、何でここにそんなフランスの町の名前が付いたアパートがあるんだろう。
こればっかりは、のうか不動産さんに聞かないと分からないところです。
八坂は、坂の町・金沢の風情を漂わせているだけではないのですね。
(八坂を登りきったら、前方に紅葉始まった兼六園が)

坂を登りきったら、一同からまた声が出ました。兼六園の木々の紅葉が始まっているのです。
昨日通った時は、気がつかなかったのに。わずか一日の違いで。
百万石の城下町、秋深まる、ですね。
あかつき屋に香港からのご一家がお泊りになりました。ご一泊でしたが、築約80年の金沢町家をご堪能されたようで、「金沢のいい思い出になった」と、満足されたご様子で今朝、次の旅先へと向かわれました。
(香港から来られたウーさんご一家。お庭を随分と気に入られました
=写真掲載了解済)

お客様はWoo(ウー)さんといい、ご夫妻と娘さんで金沢のほか、黒部峡谷や岐阜の高山、合掌集落のある白川郷などを回る計画で日本を旅されています。あかつき屋へは黒部峡谷や宇奈月温泉に寄られた後、入られました。
金沢町家には随分と興味をもっておられるようで、お宿に着いたら、何もかも新鮮に映ったよう。畳、ふすま、障子はもちろん、玄関の円窓や
上がりの間の掛け軸にも目を留められました。
その掛け軸は、妻が毛筆で童謡「赤とんぼ」の歌詞をしたためたものです。
「これ、どういう意味ですか」と英語でウーさんは尋ねられました。
「夕焼けは、サンセットかな。」「赤とんぼは、何だっけ?」
早くも詰まってしまいました。
朝、お庭を随分と気に入って頂きました。ウーさんご一家は、香港では50階ほどある高層マンションの31階に住んでおられます。家にお庭があること自体驚きのようです。
「(香港の自宅は)周りに高いビルばっかりで、自然はほとんどありません」
「きれいにされていますが、お一人で手入れされたんですか」
ウーさんは、そんなご感想などを話されました。
(八坂からの景色。時期によって微妙に雰囲気が変わります)

チェックアウト前に、ウーさんご一家は、兼六園を散策される予定を立てられていました。
兼六園までは、八坂を通る最短ルートがあるので、ご案内しました。ちょうど通勤、通学の時間帯で、そんな人たちと一緒に坂の石段を上がっていきました。
坂の途中で後ろを振り返れば、見事な景観が。瓦屋根の家並み、卯辰山が広がる。
ウーさんは早速、カメラで秋の空気が漂う眼下の景色を撮られました。
お客様をお連れして、兼六園まで歩く。実は、私がこの八坂からの美景を見たくて、この坂へと足を向けるのかもしれません。
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