あかつき太郎の町家日記

金沢町家ゲストハウス あかつき屋をめぐる出来事や思い、人とのふれあいなどをつづるブログ。街角の話題や四季折々の風情も紹介していきます。

あかつき屋のホームページはこちらです。

歩いて1分、阿波尾鶏の串焼き屋さん

あかつき屋から歩いて1分のところに、とても頼りになる串焼き屋さんがあります。阿波尾鶏(おどり)を専門とする「かず家(や)」さんです。
あかつき屋のお客様をはじめ、私も夕食に利用することがよくあり、何かと便利なお食事どころです。
(お客さんに応対するかず家のご主人)
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阿波尾鶏とは、徳島県で古くからある地鶏に改良を加え、ブランド化されたもの。高級鶏肉として独特のうまみがあります。
かず家さんは、これを独自のルートで仕入れ、各種の串焼きとして、販売しています。もも肉焼きが一押しで、このほか、手羽先、皮などもなかなかいけます。

このお店は、観光ガイドブックには載っていませんが、マスターが串焼き1本1本を丁寧に作られるのと、値段が割安なので、あかつき屋のお客様に時々利用して頂いています。
これまで、ご夫婦でお店に入って、居酒屋的に過ごされたお客様がおられましたし、つい数日前は、あかつき屋に連泊された関西の大学生グループの場合は、50本ほど焼いてもらい、これらをお宿に持ち帰って、食卓のメーンの料理として、賞味されました。
(かず家の各種串焼き。奥は、串かつ)
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このお店は、私もよく夕食に利用します。380円の「ごはん、味噌汁セット」がしっかりとした内容で、これに串焼き数種類とポテトサラダや手作りコロッケなどを注文すると、お手ごろ価格ながら立派な夕食になります。

そして、私が何と言っても尊敬し、お手本にしているのは、マスターが自らの商売が楽しいと語る、そのお仕事ぶり。お客様には、とても控えめに接し、何事にも手を抜かない姿勢。

睡眠時間はけっして長くはないのですが、疲れた様子を見せず、いつも笑顔でお店に立たれる姿に接すると、自分は、まだまだだなーと、思ってしまいます。
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石引 下馬地蔵盆で奉納踊り

暮れなずむ頃、石引の下馬地蔵がある広場が明るく、人のにぎわいが。立ち寄ってみると、広場の真ん中には、舞台が組まれ、道路際には、お好み焼きなどの露店が並んでいます。
舞台の近くには、着物を着た女性たちや男性の姿があり、「石引良いとこ」などと歌った民謡が流れています。今から踊りが始まる、そんな風情です。

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移動中だったので長居はできず、帰ってから下馬地蔵の近く、笠舞に実家がある妻に、そのことについて聞いてみました。

子どもの健やかな成長を願う地蔵盆にちなんだ盆踊りとのことでした。毎年8月24、25日に、地蔵盆の法要が営まれ、その後、盆踊りが行われるのだということでした。
地蔵盆は、同じ日程で笠舞でもあるのだそうです。

妻の実家では、おばあちゃんや母が熱心で、地蔵盆に行くと必ずお下がりのおやつを持ってきてくれたそうです。

「盆踊りは、私が子どもの頃、天徳院の境内で行われていたの。とてもにぎやかで、よく親と一緒に行ったわ。子どもが少なくなったせいか、いつの頃からか下馬地蔵のとこで行うようになったようね」
妻の口調は、ちょっぴりさみしげです。
「(地蔵盆の)盆踊りは、子どもたちにとっては、夏休み最後の楽しみだったわ」。

石引の奉納盆踊りが行われる会場は今、踊りが繰り広げられているところでしょう。お客様をお迎えしての夜でしたので、あかつき屋で、老若男女がつくる踊りの輪を想像しました。

いいね 手作り加賀八幡起き上がり

台湾のアカペラ・グループに続き、インパクトのあるお客様をお迎えしました。
今度は、山梨県内に住むSさん4きょうだいです。観光、お食事は一緒、さらに県観光物産館が開催している伝統工芸の加賀八幡(はちまん)起き上がりの手描き体験にも共に参加し、出来上がったかわいい作品を見せてくださいました。
(思わず表情がゆるむ手描きの加賀八幡起き上がり)
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このお客様は、20歳前後の長女と長男、二男、三男の4人で構成されています。22日、初めてあかつき屋の玄関に入ってこられた時は、どんなグループなのかしらと、?マークが浮かびました。

とても仲の良いごきょうだいで、今回は金沢や、山中温泉などをめぐる親ぼく旅行のようでした。
金沢は、兼六園や21世紀美術館などを回られ、今日は旅の最後に県観光物産館で加賀八幡起き上がりの手描き体験に挑戦されました。
(力作の加賀八幡起き上がりを見せてくださったSさん4きょうだい=写真掲載了解済)
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加賀八幡起き上がりは、八幡様の祭神・応神天皇の産着姿になぞらえ、子どもたちの健やかな成長と多幸を祈った“七転び八起き”の縁起の良い人形。

Sさん4きょうだいは、県観光物産館でこの起き上がりの人形に思い思いに絵付けをしたそうです。この創作体験を終えて、ごきょうだいは、笑顔であかつき屋に帰って来られました。

早速、掘りごたつの上に描き終えたばかりの起き上がりを並べて見せて下さいました。
とても初めてとは思えない見事な出来栄え、人形のユーモラスな表情を見ていると、私もほのぼの感に包まれました。


台湾アカペラGに安ど感と充実感

金沢アカペラ・タウン2011に出演のため、あかつき屋に4泊5日されていた台湾のアカペラ・グループ「Public Bath House」のメンバー6人が、金沢での全日程を終え、母国に向けて早朝お宿を出発されました。
メンバーは、アカペラ・タウンの街角ライブのほか、しいのき迎賓館での「しいのきコンサート」や、新竪町商店街のまつりにも出演するなど、大車輪の活躍を見せられました。
(出発前に記念写真に納まるPublic Bath Houseのメンバー。右端は北村さん)
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この日の出発の朝、彼らの表情には安ど感と充実感が漂い、お世話させて頂いた私どもは、ほっと一息つくとともに、彼らのパワフルな歌唱に魅せられ、新たな元気が生まれました。

メンバーは打ち上げなどで前日は深夜に宿に帰られたにもかかわらず、小松空港便が朝早かったために、午前6時頃には起床し、慌しく身支度を整えられました。
合い間を縫って、色紙に一人ひとりサインをして下さいました。
(メンバーが色紙に書いて下さった寄せ書き)
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金沢での公演がいろんな意味で刺激的だったようで、メンバーは口をそろえて「来年また金沢に来たい」と話しておられました。

メンバーに同行して、あかつき屋に宿泊して頂いた金沢アカペラ・タウンのアドバイザーの北村嘉一郎さんは「課題はない訳ではないけど、これだけのイベントを成功させられるのは、金沢のアカペラの裾野が広い証拠。今後が楽しみ」と、催しを評価されました。

前日夜に、あかつき屋に数人の実行委員とともに顔を出された本田政孝会長さんも、数ヶ月続いた準備作業から解放されたせいか、ほっと肩の荷を下ろした表情。今年は初めて海外のアカペラグループを招聘するという大仕事が加わったので、これまで以上に大変だったようですが、「海外のプロのアカペラ・グループの優れた演奏を聴けて、国内のグループには、いい勉強になったよう。(ホテルでの)打ち上げも大変盛り上がり、参加者はいい交流ができた」と成果を語っておられました。

私どもは、台湾のアカペラ・グループの皆さんには、良いステージを披露して頂くために、これまで以上に心地よさや安らぎを感じてもらおうと腐心しました。
お陰さまでメンバーからは「Comfortable」だったと言っていただきました。

ところで、グループ名のPublic Bath Houseとは、(日本の)公衆浴場(銭湯)に入っているような気分で気持ちよく歌おうという意味で、その名がつけられたとか。

ところが、メンバーは連日、深夜までスケジュールが詰まっていたため帰りは遅く、あかつき屋の近所の素敵な温泉銭湯には行けずじまい。
これが残念と言えば、残念でした。





金沢の街角に 明るくさわやかな歌声

今日、金沢市内で金沢アカペラ・タウン2011が開かれました。国内外から137グループ、約700人のアカペラー(歌い手)が市内15個所の街角で、明るくさわやかな歌声を響かせました。
このうち、あかつき屋にお泊り頂いた台湾のグループ「Public Bath House」の6人も満を持して、街頭のミニステージに立ち、鍛え抜かれたのどを響かせました。私と妻はすっかり身内が出演する心境で、ワクワク、ドキドキしながら彼らのステージを見守りました。
(Public Bath Houseのステージ=リファーレ前)
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Public Bath Houseは、お昼にまずリファーレ前に出演、日本の歌やお国の台湾の流行歌など3曲を、のびのある声で熱唱しました。台湾の歌は哀愁を帯びた曲調で、心に染み入る感じ。台湾の言葉が分かれば、一層心をとらえただろうと、思いました。

リファーレ前ではこのほか、金沢大学の「dande-lion」など3グループが出演、それぞれのカラーで聴衆を引きつけました。
(リファーレ前では、金沢大学のグループも熱唱)
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Public Bath Houseとともに、あかつき屋に宿泊されているジャズ・ボイスパーカッショニストの北村嘉一郎さんもソロで東別院山門前などの舞台に立ちました。
北村さんは、ドラム、シンバルなど様々な楽器の音を口で器用に奏でるのですが、このステージでは、掃除機の音や飛行機の離着陸する音なども巧みに口で鳴らし、客席を楽しませてくれました。
(芸域の広い北村さんの舞台=東別院山門前)
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歩いて、いくつかのミニライブ会場を回りました。武蔵、香林坊、市役所前等々、ふだんは大勢のビジネスマンや買い物客らで慌しさや、けん騒すら感じられるところですが、この日は、のびやかな歌声が風に乗って、街の隅々にまで響き渡り、通りに、しっとりした潤いを与えていました。
(市役所前のステージ)
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(東別院前のステージ)
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ファイナルステージは、しいのき迎賓館芝生広場で行われました。国内外の精鋭6グループが出演、洗練された歌声を夜空に響かせました。

このステージが始まる頃は小雨が降っていたのですが、途中から雨が上がり、辺りはすっきりした空気が支配しました。
と同時に、芝生広場には、涼やかな風が吹き渡りました。季節は夏から秋へ。やや冷気を帯びた風の肌合いや空気の質感にも、夏が終わりを告げようとしていることが感じられました。
(ファイナルステージで出演者全員による「上を向いて歩こう」の大合唱=しいのき迎賓館広場)
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アカペラ・グループの透き通った歌声、流麗なメロディーは心地よく、お客様のご縁で、思いがけずこのライブ会場に存在し得た幸運を感じずにはおれませんでした。

フィナーレは、出演者全員がステージに立って「上を向いて歩こう」の大合唱。今年が特別な年であることを改めてかみしめ、一日一日の大切さを胸にして、会場を後にしました。





金沢アカペラ・タウン前夜 早くも熱気

金沢アカペラ・タウン2011が、いよいよ20日開催となりました。あかつき屋では、このイベントに出演する台湾のグループ「Public Bath House」をお客様として18日の夜、お迎えしました。
(18日夜、あかつき屋に到着した台湾のアカペラグループ一行ら)
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アカペラ・タウン前夜、金沢市民芸術村では、国際交流アカペラ公開レッスンが開かれ、妻とともに出かけました。その催しでは、あかつき屋に台湾グループとともにお泊り頂いているジャズ・ボイスパーカッショニストの北村嘉一郎さんが講師となって、参加者にボイスパーカッションの実技指導を行いました。
参加者は、皆アカペラの腕を上げようと意欲に燃える若者ばかり、レッスンは明日の本番を前にして早くも熱気を帯びていました。

ボイスパーカッションとは、「口でリズムを作る技術」のこと。舌の使い方などによって、ドラムやシンバル、トランペットなど多彩な音を出す演奏です。
(埼玉大学のアカペラ・グループ「チョコレッツ」を指導する北村さん=右側)
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(公開レッスンで歌声を披露する「Public Bath House」の皆さん)
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北村さんは、日本を代表するボイスパーカッショニストで、公開レッスンでは自ら絶妙な演奏を交えて参加チームを熱心に、細やかに指導に当たられました。

私はアカペラの世界は素人なので、講義はとても新鮮、楽器同様に様々な音色を奏でる、人間の声の底知れない可能性に感銘を受けました。

アカペラ・グループに対する個別指導では、あかつき屋に宿泊中の台湾のPublic Bath Houseがステージに立ちました。
お宿では、時におどけて見せるなど、リラックスムードを漂わせていた彼らが、いざ舞台に立つと、堂々と、のびやかな歌声を披露しました。彼らが歌にかける情熱をひしひしと感じました。

明日の昼12時、金沢駅近くリファーレ前と、夕方4時半、しいのき迎賓館前広場での本番ライブが楽しみです。






竹馬の友 突然の訪問に驚きと懐かしさ

今日のお昼前、思いがけないお客様をお迎えしました。
何と小学校時代などを共にしたT君でした。先日開かれた小学校の同窓会(私は仕事のため出れませんでした)で私どもの町家ゲストハウスあかつき屋のことを聞き、訪ねてきてくれたのでした。

T君とはほぼ30年ぶりでしょうか。玄関で顔を合わせた時は、最初だれか分かりませんでしたが、そのがっちりした体格と、人懐っこそうな表情で、すぐ彼と分かりました。

T君は高校卒業後、音楽関係の道に入ったと聞いていましたが、今はこれまでの経験を生かしてギターを作る仕事をしているとのこと。手先が器用なので、きっといいギターを世に送り出していることでしょう。
(T君がお祝いに下さった九谷焼の花器)
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ゲストハウスの開業祝いにと、九谷焼の花器を下さりました。気を使って頂き、恐縮するばかりでした。
「T君の気持ちも受けとめ、一層いいお宿にするよう、精進します」。

 今週末に「おくりいえプロジェクト9」開催
今日、あかつき屋のスタッフで、建築家のnorinori(やまだのりこ)さんも、お越し下さいました。彼女は、仕事や町家保全の活動などで、相変わらずお忙しそう。

この日は、彼女が中心になって取り組む「おくりいえプロジェクト9&10」を紹介して下さいました。今週末に東山3丁目で「9」、来月17、18日に芳斉1丁目で「10」を開くそう。

彼女の企画力、リダーシップ、実行力は、傑出しており、次回の「おくりいえ」も大きな成果を挙げることでしょう。
ゲストハウスあかつき屋へと生まれ変わったこの町家のリニューアルに当たっては、norinoriさんに設計管理に当たって頂いており、このあかつき屋には、彼女の熱い建築家スピリットが今も息づいています。

一期一会、旅は道連れ 共に兼六園へ

お盆の真っ只中の8月15日。あかつき屋から出発される人、あかつき屋に入られる人と、お客様が交錯される日でもありました。
今朝は、そんな日を象徴するようなことがあり、若者グループと一人旅の女性を共に兼六園までお連れしました。
(豊岡高校サッカー部OBの皆さんと、あかつき屋にお泊りになった女性=写真掲載了解済。以下同じ)
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若者グループは、埼玉県立豊岡高校サッカー部のOB6人で、社会人や学生さんで構成されています。前日にあかつき屋にチェックインされたのですが、車で2泊4日(車中泊含む)の石川県の旅をされており、能登島や内灘の海で海水浴などをされてから金沢に入ってこられました。

皆、日に焼けた精かんな体格をされており、いかにもスポーツマンといった感じ。高校時代、同じ釜の飯を食った気のおけない仲間たち。愉快な旅のようでしたが、「能登島の海でクラゲにさされちゃった」とか「内灘の海岸で車が砂にはまって、車をいためちゃいました」とか、思わぬハプニングにも見舞われたそうです。

でも、いたって元気で、今日は朝から兼六園や21世紀美術館などを回る計画を立てておられました。


一方、今朝あかつき屋に来られた女性は、茨城県内から来られたOLの方。荷物を宿に届けてから観光に行く予定で、この方も、兼六園を最初に訪れることにされていました。

「じゃあ、兼六園を一緒に行くことにして、宿の前で記念写真を撮りましょうか」。
阿吽の呼吸で、玄関の前で、それぞれポーズを撮り、写真に納まりました。

この後、私がご案内して、みんなで兼六園に向けて歩いて行きました。
途中、小立野台に上がる八坂の登り口では、あまりの急さに足腰に自信のある元サッカー選手たちは、驚きの声を上げました。でも、坂道は思ったほど長くない上、振り返れば城下町金沢の見事な瓦屋根と、その背後に連なる卯辰山の景色に、感嘆の声を上げられました。
ここでもう一枚写真をパチリと、撮りました。
(一行は、八坂でも記念写真をパチリ)
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坂を登りきったら、すぐ兼六園。小立野口から入りましたが、名園はこの日、お盆で無料開放しており、「ラッキー」でした。

それにしても、あかつき屋前で撮った写真。若者たちと女性とは、ほんの数分前に会ったばかりなのに、皆、表情は生き生きとしています。女性も屈託のない笑顔で、その絶妙な収まり方は、豊岡高校サッカー部の元マネージャーみたい。

一期一会と言うときれいですが、出合い頭のような顛末を知っているだけに、内心おかしみを禁じ得ませんでした。










金沢の街がアカペラ・タウンに

今月20日、金沢の街がアカペラ・タウンとなります。国内外のアカペラ・グループが金沢に集結し、自慢の歌声を披露する「金沢アカペラ・タウン2011」が開かれるのです。
このイベントの実行委員会の本田政孝会長が、あかつき屋を訪れ、この催しを紹介するパンフレットを持って来られました。若者たちが、のびやかな歌声を響かすこの催し、当日が楽しみです。

(「金沢アカペラ・タウン2011」を紹介するパンフレット)
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金沢アカペラ・タウンは昨年初めて開催されたイベントで、今年は、海外からも含め137グループ、約700人が城下町金沢に集まります。
金沢の街角15ヶ所をミニコンサート会場に仕立て、出演するグループが持ち歌を披露します。

このイベントに当たっては、開催日前後の数日間、あかつき屋が参加グループである台湾からのチーム7人のお宿となったのです。
今年1月のオープン後、様々なご家族、団体さんに泊まって頂いておりますが、今回のように金沢の新しいイベントに出演するグループをお泊めするのは初めて。それも海外からということで、いやがうえにも気持ちが盛り上がります。

(あかつき屋でアカペラタウンの準備作業に当たる実行委員会の皆さん)
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このイベントに向けては先日の夜、実行委員会のメンバーの皆さんに、あかつき屋のコミュニティ・ルームを準備作業の場として使って頂きました。
本田会長ら実行委員会のメンバーは、部屋の大きな掘りごたつの上に、タイムスケジュール表を書いた模造紙を広げ、参加グループの割り振り作業に当たっておられました。

社会人や学生らで構成された実行委員会のメンバー、本業を持ちながらの作業だけに、さぞ多忙で、ご苦労が多かろうと拝察するのですが、メンバーの方々は、意外と落ち着き、冷静な雰囲気で打合せをしておられました。
何かにつけスマートな方たちなんだなと、痛く感心しました。

学生時代、アカペラをやっていた息子を通じて、この無伴奏合唱の魅力を知った私たち。本番当日は街に繰り出し、彼らの生の歌声を間近に聴こうと思います。

あかつき屋の庭 素敵な色鉛筆画に -前回の続き-

あかつき屋のお庭が素敵な色鉛筆画になりました。この度、フランス・パリから来られたカップルの彼Fさんが、宿泊の記念にと色紙に描いて下さったものです。やわらかく温かいタッチの作品で、見ているだけで心がなごみます。上がりの間に飾らせて頂くことにしました。
(フランス人のFさんが描いたお庭の色鉛筆画)
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お客様については、ほとんどがチェックインされるまで、どんな方なのか分からないのですが、お宿でおしゃべりしていると、その方のお仕事やご趣味などについて図らずも知ることがあります。
フランスからのお二人もそんなケースで、彼は、第一線のグラフィックデザイナーとして活躍していることをおしえて頂きました。
仕事の幅は広く、Webのデザインから絵本のイラストのような作品まで手がけておられます。その作品の一部をスマートフォン(略:スマフォ)の画面で見せてもらったのですが、キリンや象などの動物が、ほのぼのとしたタッチで描かれていました。
(描き始めて間もないお庭の絵)
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滞在最終日となった前日の夜、彼が私に記念に金沢の思い出を絵にしてくれると、申し出てくれました。
ひがし茶屋街や兼六園、金沢城公園、尾山神社、21世紀美術館、近江町市場……、2人は金沢市内を精力的に回られました。
どこを絵にしてくれるのでしょう。彼はその中で「金沢駅の鼓門が良かった」と言いました。駅の近代的なデザインの中で、伝統芸能に使われる鼓をイメージした鼓門が、ざん新に映ったようです。
(Fさんの手によるお庭のデッサン)
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今朝6時ごろ、1階の渡り廊下付近でかさこそ音がしていました。「朝早くになんだろう」。私はいぶかしく思い、そこに近づきました。
と、Fさんがお庭に向かって腰を下ろし、色鉛筆を走らせているのでした。じっくりとお庭を眺め、様々な色を使って、灯籠や手水鉢、松、敷石などを丁寧に描き分けていました。
「朝日に輝くお庭がきれいで」。彼はそんなことを口にした後、引き続き色鉛筆を動かしていました。
その絵は、前日に彼のスマフォで見せてもらったのと同じような作風で、やはり、優しい雰囲気が漂うものでした。

そこに彼女のOさんがやってきました。「お庭を描いているんだ」。Oさんは、昨晩の話の内容から、彼は金沢駅の鼓門を、描くとばかり思っていたようでした。私も、そうでした。
しかしFさんは、いろいろと考えた挙句、朝の光で生命感に満ちるお庭を写生の題材に選んだようでした。

几帳面な彼は、一筆一筆おろそかにせず、心を込めて描いていました。「彼 すごくまじめですね」。
私は、独り言をつぶやくように、Oさんにそう言いました。
「フランス人でも、彼ほどまじめな人は、いないくらいよ」。彼女は、そう言いながら、そばにあったスケッチ帳を開いてみせてくれました。
そこには、今彼が描いているお庭のデッサンが描かれているのでした。完璧なものにしようと、事前の準備も怠らない、彼のその念の入れ方には、感服するばかりでした。

2時間ほどかけて、Fさんはお庭の絵を仕上げられました。それは、彼のお人柄が伝わるような、ほんわか感が色紙に満ちあふれていました。そして、私にとって何よりうれしかったのは、彼がこの町家に愛着(愛情)をもってくれたことでした。

色紙の裏には、今日の日付と2人のサインが記されました。
当初予定した3泊が、新潟豪雨によるJRの不通で2泊に短縮されたのは、口惜しいことでしたが、「二人は、また必ず来ます」と出発の言葉をかけて下さいました。

「わずか足掛け3日のあかつき屋でのご滞在に、こんなドラマが生まれるとは」。風雪を越え、幾多の年輪を刻んだこの町家がもたらしてくれた貴重なご縁に、感謝の念を新たにしました。







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