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あかつき太郎の町家日記

金沢町家ゲストハウス あかつき屋をめぐる出来事や思い、人とのふれあいなどをつづるブログ。街角の話題や四季折々の風情も紹介していきます。

あかつき屋のホームページはこちらです。

熊本からイ草製コースター届く

先日、熊本県からお越しになったお客様から特産イ草を使ったコースターが、あかつき屋に届きました。暑くなってきた時期だけに、涼しげな風合いは見ているだけでも心地よく、早速使わせて頂くことにしました。

(熊本県の福祉施設・清香園さんから届いたイ草製コースター)
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コースターを送って頂いたのは、熊本県宇城市の知的障害者更生施設「清香園」さん。清香園さんの幹部職員の方々ら4人が5月中旬に福祉関係施設の視察で石川県入りされ、その日の午後、金沢町家のゲストハウスということで、あかつき屋にお泊りされたのでした。
その夜は、香林坊界隈でお食事された後、2次会をあかつき屋でされ(私も同席いたしました)、主に福祉施設の在り方をめぐって、おしゃべりしました。

コースターは、ご一行がお帰りになってから送って頂きました。
清香園さんは、在園者の生きがいづくりに就労活動に力を入れておられ、その一つとして特産イ草を材料にした工芸品づくりを行っています。その製品は、「肥後花茣蓙(ござ)」として熊本県伝統工芸品に認定されるほどに、レベルの高いものです。

届いたコースターも細やかに丁寧に作られたのが分かるほどに、きれいな仕上がりをしており、園の利用者さんのがんばりと指導される職員さんのご熱意がしのばれます。製品の実物を見て、福祉施設で精励される職員の方々の日頃のご様子が、リアルに分かった気がしました。

(清香園さんの会報「清香園だより 新緑号」)
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このほか、清香園さんの会報「清香園だより 新緑号」も同封されていました。
職員の方々のQC活動発表会や九州新幹線で行く園の温泉旅行などが紹介されており、興味深く拝見させて頂きました。

それぞれの土地で、地域社会のため、こつこつと地道に働き、暮らしている人たちが、いらっしゃるのですね。
あかつき屋も、倦まず、弛まず、がんばっていきます。







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お客様がおしえてくれた金沢土産

日々のゲストハウスの営みの中で、思いがけず素敵な品々と出会うことがあります。それもお泊まりになったお客様がおしえてくれることがあるのです。
今回は、そんなおしゃれな金沢土産を知りました。布でできた飾り物や金沢のことを取り上げた小冊子などです。それらを前にして、お客様と楽しい時間が生まれました。

(金沢土産の鯛の飾り物=左と、風呂敷を利用した壁掛け=右)
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これらのお土産物を買って、あかつき屋で紹介して下さったのは、ここで4連泊されたご家族です。
奥様がドイツ人男性とご結婚された後、ドイツで暮らしておられるのですが、今回長期の休暇を取られて来日し、ご主人と二人のお子様とともに日本の伝統文化が色濃い金沢に初めて来られたのでした。

途中、横浜にお住まいの奥様のご両親も、あかつき屋で合流され、金沢観光を楽しまれました。

金沢のお土産物は、お宿から次の旅先へ向かう前日の夜、ご披露されました。
布製の鯛(たい)の飾り物は、ひがし茶屋街の「招喜屋(まねきや)」さんで、購入されました。鯛が愛嬌のある表情をし、しっぽに笑顔の猫がしがみついているのは、何ともほほえましい。

布製の壁掛けは、実は風呂敷を利用したもの。尾張町の加賀友禅のお店「木倉や」さんで買われたもので、壁にかけるために、プラスチック製のポールを求められたそうです。お宿で早速、華麗な花をあしらった風呂敷をポールにくくりつけ、壁掛けに仕上げられました。

鯛の飾り物と風呂敷製壁掛けは、ご主人が買われたもので、ドイツ在住のお母さんと妹さんにお上げするするそうです。

奥様が金沢21世紀美術館で買ってこられたのは、『日々』という小冊子。東京の出版社が冬の金沢を特集しています。
金沢の古い町並みやお店、食、伝統工芸品などを写真やイラストと合わせ丁寧に紹介しており、好感がもてます。
冊子の中では、私の知り合いも登場しており、親しみがもてました。

(ドイツから来られたご家族と、奥様のご両親=写真掲載了解済み)
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お客様を通じて、金沢の逸品や知られざる風物と出会う。このご家族をお送りした後、胸の内にほのぼのとした余韻が残りました。












近づく百万石まつり モニュメントや提灯

前日の雨から一転して青空が広がった今朝、金沢市の中心部に歩いて来ました。市役所前には、6月3日から開催される金沢百万石まつりのモニュメントが設置されていました。商店街の軒先には、まつりの提灯も吊り下げられていました。
百万石まつりは、初夏の城下を彩る一大時代絵巻、気温の上昇とともに、街はまつりに向けて熱気も次第に高まってきたようです。

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今年の百万石まつりは、60回の記念に当たります。6月5日までの期間中、藩祖前田利家公が金沢城に入城するのを再現する百万石行列(4日)のほか、百万石踊り流しや茶会など多彩な催しが繰り広げられます。
今回は、金沢城近くでゲストハウスを営む立場になったので、これまでと違った興味があります。

実は今日、市役所前まで来たのは、前日からお泊まりのお客様を八坂を通って兼六園までお連れすることになったので、所用もあり市役所のある広坂通りまで足を延ばしたのでした。

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途中、街や自然は、初夏の季節感にあふれていました。
八坂の中ほどから後ろを振り返れば、緑濃い卯辰山が鮮やか。
広坂通りでは、しいのき迎賓館が、ふだんにも増して気品ある佇まい。
お堀通りからの帰り道、石川門が、周囲の緑に包まれて、さわやかにそびえていました。

5月の空。
5月の風。
5月の緑。
5月のせせらぎ。

みずみずしい生命に包まれていることに感謝し、今日も元気でがんばっていきます。





町歩きのコースにあかつき屋 散策後ご歓談

今日のお昼、あかつき屋に女性グループをお迎えしました。近くの小立野台の寺院や坂めぐりをされたご一行で、立ち寄り先の最後にあかつき屋を選んで頂きました。
屋外は、夏の到来を感じさせるほど汗ばむ陽気でしたが、あかつき屋では兼六園方向からの西風が吹き込み涼やかな空気が漂っています。参加された方々は、時間のたつのも忘れて、心おきなくおしゃべりされていました。

(伝統的な金沢町家の雰囲気を楽しみながら歓談される方々=写真掲載了解済み)
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この催しは、金沢・広坂にある観光案内所・クロネコほっとステーションさんが主催されたもので、立ち寄り先にあかつき屋を選ばれたのは、このゲストハウスが金沢の伝統的町家の雰囲気を色濃く残しているということが、理由だそうです。

あかつき屋を一通り見て頂いた後、女性の方々は「金沢の昔の家は、みんなこう(土壁で、ふすまや障子が多い家)だったわよね」「なんか、すごく落ち着くわ」などと感想を語られました。
そして、お寺・天徳院や二十人坂などをコースとした町歩きを振り返りながら、異口同音に「金沢には、観光ガイドブックには出ていないところで、おもしろいところがいっぱいあるわね」と語られました。

私も、おしゃべりに加えてもらったのですが、加賀藩の古文書にお詳しい人や、早朝の兼六園の散歩を日課にしている人もおられ、城下町・金沢について、新たな知識を得ることになりました。

(木々が光沢を増したお庭。お座敷から望む)
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ご一行は、あかつき屋のお庭もご覧になりました。庭の樹木は、ここ数日の強い日差しを受けて、一気に光沢を増してきました。まぶしいほどの緑の輝きに、女性の方々は感嘆しながら、見ておられました。

日が沈んでから、ちょっと郊外に出ると、田植えが終わった水田では、蛙が大合唱しています。
まさに「夏は来ぬ」を感じる頃となりました。

枚方から名物どら焼き「あかつき」届く

大阪府枚方市の名物のどら焼き「あかつき」が、町家ゲストハウスあかつき屋に届きました。
ゴールデンウイーク(GW)中にお迎えしたお客様がこの銘菓と出会うきっかけとなっており、届いた宿の屋号と同じ和菓子を味わったところ、想像以上に美味だったので、心が弾みました。

(枚方から届いたどら焼き「あかつきや」)
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このどら焼きの存在を知らせて下さったのは、GW中にあかつき屋にお泊まりになったご夫妻でした。
夜、掘りごたつに入りながら、おしゃべりしていた時でした。
奥様が「お宿の名前は、どんなふうにして決めたんですか」と尋ねられました。
「(宿が)暁町にあるのと、あかつきという言葉が、明るくシンプルなイメージなので」と答えたところ、
奥様は「私たちが住んでいるまち(枚方)に、同じあかつきという名前で、おいしいどら焼きがありますよ」とおっしゃいました。

(どら焼き専門店・呼人堂=同店HPから)
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私は早速そばにあったパソコンで「枚方 どら焼」で検索しました。画面に出てきたお店を見て「呼人堂(こじんどう)が出しているものですか」と聞くと、
ご夫妻は「そうそう。結構おいしいですよ」と口をそろえておっしゃいました。

「あかつき屋と同じ名前のどら焼きがあるんだ」。私は、新たな発見をした気持ちになり、どら焼きは元々好物でもあるので、枚方名物のそのどら焼きがむしょうに食べたくなりました。

GWが終わり、一息ついたところで早速、そのどら焼きを製造販売している呼人堂さんに注文しました。
そのお店のホームページによると、呼人堂は明治40年創業の老舗で、これまでどら焼き「暁(あかつき)」の専門店として、どら焼き一筋に歩んできたそうです。
商品アイテムは、定番品の「あかつき」のほか、梅入り、栗入り、金柑入り、バター入り、もち入り、生クリーム入りの6種類あるそうです。

希望に応じて、どら焼きの表面に焼き印を入れてくれるとのこと。ただ、文字は平仮名に限られるそうで、お宿の名前にちなんで「あかつきや」を入れてもらうことにしました。

枚方の呼人堂さんから待ちに待ったどら焼きが届きました。袋を開けると、どら焼きの表面にお願いしていた焼き印がしてありました。「あかつきや」と。

「『や』は平仮名だけど、まぁいいじゃないか」とつぶやきながら、口に入れました。
そのお味は、しっとりとした甘さがあり、見た目と同様に、風味に気品がありました。
「素敵な和菓子で良かった」。ほっとすると同時に、じわっと胸の内に喜びが広がりました。

お客様がもたらしてくれた、思いがけない味との出会い。お宿家業の醍醐味をも味わいました。




彦三緑地のツツジが見ごろ

ここ数日の雨が上がり、ツツジの名所と知られる彦三緑地を訪れました。
今が見ごろとばかりに、赤、ピンク、白など色とりどりのツツジが咲き誇っておりました。今週末にあかつき屋にお越しになる遠来のお客様に紹介したいと思います。
(色鮮やかなツツジ)
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彦三緑地は、加賀藩に仕えた遠田家のお屋敷跡で、三代勘右衛門自省(よりみ)が、六代藩主前田吉徳からツツジを賜ったとされています。
園内には72品種、約1400本のツツジがあるとか。いつも5月後半に訪れ、花のピークを見逃していたので、今日は朝から青空が広がったのを幸いに、彦三緑地に足を運んだのでした。

園では、色とりどりのツツジの花が、陽光を受けて輝いていました。樹木の新緑も鮮やかさを増しており、訪れた人たちは、ゆっくりと散策を楽しんでおられました。
(ボタンの花)
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ボタンの花も見ごろを迎えており、大ぶりの花びらが、園に彩りを添えていました。

週末、東京からお客様をお迎えするので、初夏の季節感あふれる名園をご紹介しようと思います。







金沢の四季の風情を収めた写真展

金沢の四季の風情を収めた写真展が、あかつき屋の近く金沢信用金庫鈴見橋支店で開かれています。出品されているのは、桜町にお住まいの山本裕之さん。展示のテーマは、クラカメおろおろ散歩「2010年のご報告」で、昨年撮影された作品の中から逸品12点を紹介されています。

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山本さんは、サラリーマン生活の傍ら、ご趣味の方も秀でておられ、写真のほか、食や読書、ソフトボール、地域活動なども幅広くこなしておられます。

今回の写真展では、兼六園の冬の風情のほか、香林坊大和でのイベント風景、小立野や湯涌の春の表情など主に金沢市内の各所で撮影されたものを紹介されています。作品では、子どものさりげない表情をとらえるなど、親しみと生活感が漂っています。
来店された人は、待ち時間を利用して、作品に見入っておられます。

いつも明るくかっ達な山本さん。作品からも、毎日をポジティブに生きておられることが分かり、とても刺激を受けます。作品展は6月17日まで開かれています。


ちまきを食す 口中に広がる柔らかな甘み

日々の町家暮らしで折にふれて目に留めるのが、「二十四節気・七十二候 歳時記カレンダー」。今日カレンダーを見ると、5月10日の欄には、「粽(ちまき)」の文字が。
ちまきは、「柱のきずはおととしの…」の歌詞で始まる童謡「背くらべ」に出てくる端午の節句にちなんだおもち。早速、近所の和菓子店「水本」さんで買って、頂きました。

(ちまき)
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「二十四節気・七十二候 歳時記カレンダー」は、あかつき屋の開業の際、ご近所からお祝いに頂いたものです。
このカレンダーには、季節の節目や四季折々の風習などが書かれているので、町家暮らしの参考になるとともに、生活のリズムをつくってくれています。

(二十四節気・七十二候 歳時記カレンダー)
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「5月10日」の欄には、「粽 端午の節句の菓子。もち米、うるちや葛の粉などで作ったもちを竹の葉や皮で包んだもの。茅の葉で巻いたのが語源という説もある」と記されています。

「そもそも、ちまきを食べたことがあるのだろうか?」。そんな思いがわくと早速、和菓子屋さんへ足が向かいました。

近所の和菓子店「水本」さんには、竹の葉でくるまれたちまきが、ガラスのショーケースに入っていました。
5本がビニール袋に入っているのを買い求め、あかつき屋に戻りました。

ちまきのひもをほどき竹の葉をはがすと、白いおもちが出てきました。添付されたきな粉をつけて口に運びました。口中には、柔らかな甘さが広がりました。

先のゴールデンウイーク中、かしわ餅を食べる機会も何回かありました。
四季の歩みとともに、時節にちなんだ和菓子に親しむ。
どことなく生活にアクセントと潤いを与えてくれる季節のお菓子。片時とは言え、幸せを感じる時。戸外の雨音を聞きながらのひとときでした。







町家に初夏の息吹 新茶と新緑と

ゴールデンウイーク後半、ゲストハウスあかつき屋を営むこの町家に初夏の息吹が広がりました。
お茶の本場・静岡の新茶の香りが漂い、お庭では新緑が一段と輝きを増したのでした。あかつき屋で休日を過ごされたお客様は、春から夏へと移る季節をゆったりと感じておられるようでした。

(お土産で頂いた静岡の新茶と東京の人形焼)
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静岡の新茶は、5月6日にあかつき屋にお越しになった東京のご夫妻がお土産に持ってこられたものです。奥様のご実家がお茶屋さんをしているとのことで、静岡から取り寄せられた摘みたての新茶とほうじ茶を持参されました。
ご主人は、東京・日本橋の企業にお勤めで、勤務先そばの重盛永信堂から東京名物・人形焼を携えてこられました。

新茶は、先の4月25日に摘み取ったものだそうです。今年は春の低温傾向のため、摘み取りが例年に比べ5日ほど遅くなったとの由。それでも早速新茶を味わったところ、独特の純で清新な香りと味わいがありました。初夏の息吹を身体でたんのうしました。

(あかつき屋のお座敷からからお庭を望む)
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   お庭の新緑輝く
あかつき屋のお庭では、松やツツジなどの緑が、いよいよ輝きを増してきました。掘りごたつがあるコミュニティルームやお座敷からお庭を見ると、心がぐっと引きつけられる風景です。引き戸を開けると、お庭が一幅の日本画のように、和風の景観を見せてくれます。

寒い冬の時期はかないませんでしたが、これからは、お庭に面する戸を開け放ち、お客様に和風庭園の魅力にふれて頂くことにしています。

近江町に、いよいよ旬の竹の子

5月5日の夕方近く、近江町市場に寄りました。青果店の前には、いよいよ地物の旬の竹の子が並び、山里の息吹を放っていました。数本購入し、煮物にしました。

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近江町市場は、金沢に来る観光客の超人気スポット。あかつき屋を訪れるお客様のほとんどと言ってもいい人が、この市場を訪れています。
あかつき屋のお客様の中には、「近江町市場」が読めず、「チカエチョウイチバはどこですか?」と尋ねる韓国人女性もおられました。初め何のことか分からず、戸惑いました。

この日、国内外のお客様をお送りした後、近江町市場を訪れました。早速、お目当ての竹の子がある青果店へ。
というのも、1週間ほど前に来たときは、地物の竹の子は、ほとんどなく、売り場の大部分が徳島県産や福岡県産に占められていたからです。

売り場には、金沢の竹の子の産地・内川のものが数多く並んでいました。
お店の女性は「今年は(竹の子は)裏年やし、最近気温が低く、出が悪いね」と残念そうに言います。
「今からもっと数が多く出ますかね」と聞くと、「さぁ、どうかねー」と少し自信なげでした。
それでも、旬のものは、旬に食べるのが一番と、数本買い求めました。

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店頭には、このほか地物の山菜が並んでいました。
カタハ、タラノメ、山ウド、コシアブラなどで、ほとんどが能登産でした。GWが終わり、時間に余裕ができたら野山に出かけたいな、と思ったことでした。