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あかつき太郎の町家日記

金沢町家ゲストハウス あかつき屋をめぐる出来事や思い、人とのふれあいなどをつづるブログ。街角の話題や四季折々の風情も紹介していきます。

あかつき屋のホームページはこちらです。

国際色豊かに黄金週間入り

ゴールデンウイーク(GW)に入りました。ゲストハウスとして開業して初めてのGWなので、どれぐらいお客様に来て頂けるか不安だったのですが、お陰さまでGW2日目の30日、満室となりました。
それも東海地区から来て頂いたグループは、遠路イタリアからお越しのご夫婦もおられ、国際色豊かな一日となりました。

(あかつき屋に来られたイタリア人夫妻も交えたグループ=写真掲載了解済み)
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このグループは、愛知県や岐阜県のご家族で構成され、そのご家族のうちの女性の方が、イタリア人男性と結婚されています。そのご縁で、イタリア人男性のご両親が、日本のGWを利用して、初めて金沢に来られたのでした。

あかつき屋としては、初めてのイタリア人のお客様。はなから、イタリア語は分からないので、お客様のご家族に通訳をお任せし、専ら宿内の掃除や寝具などのセッティングを中心にお世話させて頂きました。

日本人のご家族によると、イタリア人のご家族は、ふすまや障子など、紙でできた建具に大変興味をもたれ、ふすまの前で記念写真を撮られていました。
浴衣を着るのもお楽しみだったようで、私が浴衣を着たイタリア人のお母さんと宿内で出くわした時、そのお母さんは、照れくさいのか、思わず笑みを浮かべられ、私は「ビューティフル」と笑顔で応じました(でも、後で知ったのですが、英語はお分かりにならなかったそうです)。

(広済寺を見学されるお客様グループ)
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あかつき屋の前のお寺・広済寺にも興味津々のようで、市内観光に向かう前に境内に入らせていただきました。お寺の住職さん、奥様は突然のお客様にもかかわらず、気持ちよく迎えて下さりました。
ふだんは、閉じられている正面の本堂の扉も開けて下さり、本堂に上がらせて頂きました。
住職さんは、500年余りに及ぶお寺の歴史について、説明して下さり、お客様たちは、その重厚な歴史にイタリア人ならずとも感銘を深くされたようでした。














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金沢駅で白山そばを食す幸せ

用件があり、JR金沢駅を訪れました。で、金沢駅と言えば、立ち食いの白山そば。昼ごはんに天玉そばを注文し、旅人のような気分になって頂きました。
やはり「うまい!」。期待を裏切らないおいしさ。幸せな気分になったランチタイムでした。
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白山そばは、なぜこんなにおいしいのか。私は、うどん派か、そば派かと言えば、うどん派なのですが、金沢駅のこの売店に関して言えば、迷うことなく、そばをチョイスします。
麺が穏やかで、しっかりした食味であるのに加え、何と言っても、だし汁が絶品。鶏がらなどを材料にしているのでしょうか、よく分かりませんが、しつこくない程度の脂っこさが、私好みなんです。食べると元気が出る感じで、このつゆにひかれて、いつも食べていると言っても過言ではありません。

このつゆの味、以前にこのブログで書きましたが、北陸自動車道女形谷(おながたに)サービスエリアの売店のおそばに通じるものがあります。

今日、金沢駅では、あえて入場券を買って改札口を通り、中2階にある白山そばの売店に入りました。
で早速、天玉そばを注文しました。様々な天ぷらの惣菜がある中で、今日は、200円の白エビのかき揚げを選びました。おそばは「大」で、50円の玉子を付けて、締めて650円。
店員さんは、私のわがままを聞いてくれて、汁を多めにして下さいました。

列車の発車時間を気にしているわけでもないので、ゆっくりと味わい、だし汁のおいしさも十分に堪能しました。

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 駅前大通りの新緑もまぶしく
行き帰りに通った金沢駅前の大通りの並木は、いよいよ新緑がまぶしいほどに輝きだしました。
今冬は、記録的な大雪に見舞われましたが、春は必ずやって来る。
ゴールデンウイークに向けて、緑も準備万端というところでしょうか。







椿原天満宮で春祭り 無事祈る

椿原天満宮(神社)で春祭りが今日から3日間の日程で始まりました。あかつき屋を含むこの地域の氏神様であるこのお宮さんに詣で、家内安全、商売繁盛を祈りました。

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菅原道真公をまつる椿原神社は、ここで暮らしているとよく住民の方々の会話に出てきます。それほどに、人々に親しまれ、崇敬を集める存在のようです。

あかつき屋は、オープンが今年1月の中旬と雪の多い冬の真ん中でしたから、春を迎え、気持ちを新たに神社に夫婦ともどもお参りさせて頂きました。
拝殿に上がり、宮司さん直々に祝詞を奏上して頂く中、神前に玉ぐしを奉げ、かしわ手を打ちました。気持ちが引き締まり、再び開店して間もない時期の心境がよみがえりました。

開店して3ヶ月余りがたちましたが、地域の方々に温かく迎えて頂いたことが、私たちの何よりの喜びとするところです。観光のお客様に限らず、地域の方々にも親しんで頂けるお宿になるよう、引き続き尽力していきたいと思います。

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神社の鳥居へと続く天神町の通りには、いくつもの露店が並んでいました。家族連れらが、そこにいること自体が楽しみであるかのように、気ままに歩いたり、立ち止まってお店をのぞきこむ姿があり、お祭りに露店は、やはり欠かせないものだなーと、つくづく感じました。






震災義援金 寄託しました。

本日、東日本大震災の義援金を北國新聞社に寄託しました。
震災後、お客様からお寄せ頂いた善意に加え、あかつき屋としてのささやかな気持ちも合わせた3万円です。

震災後、あちこちで義援金の募集がありました。その中で、あかつき屋でも義援金受付箱を置き、義援金を募集させて頂きました。お客様をはじめ、関係者の皆様、ご協力ありがとうございました。

小企業ですから、けっして派手な額ではないですが、この義援金には、かけがえのない気持ちがこもっています。
わずかですが、被災された地域の明日をひらく礎の一つになればと念じています。


武者人形でお出迎え

あかつき屋のあがりの間に武者人形を飾りました。玄関から入って最初のお部屋なので、お客様の目にすぐ留まります。花見などをされてチェックインされたお客様は、しばしこの人形を眺められ、端午の節句の近いことを感じておられるようです。

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この武者人形は、私の息子が誕生した時、妻の実家から贈られたものです。当時、金沢市内の人形店に行って数多くの武者人形から選ぶ際、値段もさることながら、人形の色合いとデザインは、あまり荒々しい雰囲気ではなく、どこか穏やかさと優雅さを備えているものにしようと、これを選んだことを覚えています。

息子が生まれて数年は飾っていたのですが、その後、箱にしまったままだったので、20年余ぶりのお披露目になります。

お陰さまで息子は昨年無事大学を卒業し、現在元気に社会人として働いています。人形にも感謝しないといけないと思います。

武者人形は、特にご年配のお客様の気持ちに響くようです。子どもさんが女の子だけの方ですと、新鮮に映るようです。

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 玄関のお花も新しく
玄関には、素敵な花も生けられました。友人の華道教師Kさんがボランティアで生けて下さったものです。
今回は斬新さと華やかさ、気品を備えた作品です。円窓を背後にして、ひと際映えます。
「Kさん、いつもありがとうございます」






広済寺さんのしだれ桜満開、花見の宴

あかつき屋の前の広済寺さんのしだれ桜が満開になりました。したたり落ちるようなピンクの花びらは、この界隈を桜色に染め、春爛漫の雰囲気に。
週末、お宿では花見会のお客様をお迎えし、桜談義などで楽しい夜となりました。

(広済寺のしだれ桜)
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広済寺さんにしだれ桜があることは、最近まで気がつきませんでした。ところが、ここ数日の晴天で花が一気に満開になり、その存在を知ったのでした。花の濃いピンク色は、ひと際その存在を際立たせ、あたりに光彩を放っています。

あかつき屋では桜の満開に合わせ、花見会をするお客様をお迎えしました。このグループは、金沢市内のマラソン愛好者の人たち。手作り料理を持ち込まれ、会食を楽しまれました。

(ランニング愛好者の花見会)
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私も一応マラソン愛好者ということで、お食事会に混ぜて頂きました。お客様は私より10歳以上も上の人たちばかりでしたが、フルマラソンどころか、100㌔のウルトラマラソンの完走者も大勢おり、そのパワーに感心するばかり。人生は、こうじゃなくっちゃと、生き方のお手本を見るようでした。

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  百間堀通りの桜満開
毎日行き来する百間堀通りでは、道の両側の桜が満開になりました。石川門下の沈床園では、明るいうちから青いビニールシートを広げ、花見の準備をする若者の姿が見られました。

桜が開花、兼六園 無料開放

金沢市内で桜の開花宣言があった後の最初の日曜日、お客様をお送りした後の昼下がりに無料開放の兼六園に出かけました。
気温の上昇に伴い、桜は一気に花を開き、それに伴い花見客も大勢繰り出していました。桜は4分、5分咲きぐらいでしょうか、花びらの色合いは淡く、それだけに初々しさを感じる花模様を描いていました。

(大勢の花見客が訪れた兼六園界隈)
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あかつき屋から兼六園までは以前から近い距離にあると感じていましたが、最近さらにそれを実感することになりました。というのは、あかつき屋から、ほぼ直線で兼六園に着く道を知ったからです。
広済寺さん前の道をまっすぐ歩き、小立野台に通じる八坂の階段を登り、金沢医療センター(旧国立病院)の横に出れば、兼六園の小立野口に着きます。あかつき屋から兼六園までは時間にしてわずか8分ほどです。

時間が短くて済む上に、八坂の階段を上がれば、賢坂辻界隈や卯辰山の穏やかな風景が望め、ほっとした気持ちにもなるのです。
兼六園にまで至る小道と、その坂道の風情は、金沢の人にもそう知られていないのでないかと思われ、自分だけが知る秘密の道のような感を抱きます。

余談が長くなりました。
今日は朝から青空が広がったので、兼六園では家族連れから若いカップル、高齢者と、それこそ老若男女が園内の散策を楽しんでおられました。
東日本において未曾有の自然災害があったとあって、花を観賞する姿にも例年と違って、浮かれる様子はなく、どこかかみしめるように見えたのは、気のせいでしょうか。
私自身、こうして天下の名園の春の息吹を身体で受け止めることができ、感謝したい気持ちにもなりました。
いつも通りのこととは言え、百間堀通りを見下ろす歩道に露店が並ぶ風景も、心が和みました。
(昼の石川門)
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(夜の石川門)
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夜、再び兼六園そばを通る機会がありました。行燈に灯がともされ、昼と違って幽遠な趣も。前方の石川門も深く気高い佇まいを見せていました。











ハントンライスと言えばラッキーさん

今や金沢のご当地グルメとなったハントンライス。この食事を看板メニューにしているのが、賢坂辻そばの洋食店「ラッキー」さんです。あかつき屋からは歩いて3分ほどのところにあるので、今日のお昼は、ちょっぴり観光客気分になって、これを頂きました。

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ハントンライスは、オムライスに似た洋食ですが、ご飯を包む卵焼きの上に魚のフライをのせるのが特長。もともとは、40年以上前に片町のレストランで調理場のシェフらがまかない料理として考案したのが始まりだそう。
「ハントン」の「ハン」は東欧の「ハンガリー」から取り、「トン」はフランス語で「マグロ」を意味するのは、フライの魚は、初めマグロを使ったことによるからのようです。

この戦後生まれの洋食が金沢で人気が出たのは、うなずけます。上にのっているフライがお魚であるのが、重要なポイントだと思います。
私が思うには、お肉と違ってお魚であることが、しつこさをやわらげ、ヘルシー感を与える効果があるのでは。そこが、ふだんから海の幸の恩恵に浴している金沢人の舌と体にフィットしたのかもしれません。

このラッキーさんも30年ほど前からハントンライスを出しており、今では店の名物料理になっています。
「金大がお城(現在の金沢城公園)の中にあった時は、よく学生さんが食べに来てくれてにぎわいましたよ」とマスターは振り返ります。でも、それは古き良き時代として回顧の対象になっている訳ではありません。
「今でも大阪などからでもグループでハントンライスを目当てに食べに来てくれるんですよ」とマスターは手ごたえを話します。

(マスター手作りのタルタルソース)
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ラッキーさんのハントンライスが今も人気が高いのは、秘密があるようです。マスターはこう企業秘密に近いようなことを語ります。
「フライの魚は、オヒョウを使ってます。ヒラメの大きいやつです。値段は高いけど、これがお客さんの口に一番合っているみたいやわ」。
さらにタルタルソースやマヨネーズは自家製で、ご飯はやや硬めに炊き、卵は柔らかめに焼くのが、ポイントだそうです。

ラッキーさんにハントンライスを注文すると、お皿にレタスやトマト、イチゴなどのミニサラダが添えられ、ワカメや麩などの具が入ったお味噌汁が付いてきます。

私は食生活については、結構栄養バランスを気にする方なので、こんな取り合わせは、とてもうれしいもの。気さくなママさんとのおしゃべりも気が晴れるので、お客様をお送りした後の「ラッキー通い」は今後も続きそうです。