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あかつき太郎の町家日記

金沢町家ゲストハウス あかつき屋をめぐる出来事や思い、人とのふれあいなどをつづるブログ。街角の話題や四季折々の風情も紹介していきます。

あかつき屋のホームページはこちらです。

ねんりんピックでまち中に活気

この3連休は、ねんりんピック石川2010が、活発に繰り広げられた期間でもありました。今日は町家ゲストハウスにほど近い、しいのき迎賓館広場で「ゆーりんランド」が繰り広げられていたので、のぞいてみました。
(石川民謡フェスティバル)
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ステージでは、ちょうど石川民謡フェスティバルが開かれていました。歌あり踊りありの舞台、最後に登場した金沢の女性グループは、両側の人と手を取り合ってのポーズもあり、何ともほほえましい感じ。身体や表情からは、はつらつさが、あふれていました。
(城下町・金沢早わかり講座)
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広場の一角には、屋台大学と銘打って、「城下町・金沢早わかり講座 ~CGでよみがえる江戸時代の金沢~」が開かれていました。金沢工大の増田達男教授が、金沢の江戸時代の町の構造を、CGを使って分かりやすく説明されていました。

初めは雨に降られましたが、最終日を好天で締めくくった3連休。町家ゲストハウスの用務をしながら、時にイベント会場にも足を運んだ3日間。元気や潤いも頂きました。



五郎島金時のスイーツ、おいしく

金沢スイーツフェア2010が県中央公園で開かれており、妻に誘われ足を運びました。金沢とその近郊のスイーツのお店20店が並び、会場は甘く、華やいだ雰囲気。私は、五郎島金時のタルトを頂き、秋の味覚を楽しみました。
(金沢スイーツフェアに出店した洋菓子店)
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この催しは2007年から始まり、今年で4年目。出店した20店は、スイーツの実力店とのことで、店頭に並んだスイーツは、どれも色鮮やかで、食べてみたくなるものばかり。

私どもは、金沢市小橋町で店舗を構える「ケーキブティック ラ・パレット」のお店で、私は五郎島金時のタルト、妻はクレームブリュレを注文。
クレームブリュレはお店の人が、目の前で菓子の表面のカスタードにバーナーでしばらく火をつけて、仕上げていました。
(左が五郎島金時のタルト、右がクレームブリュレ)
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わたしが頂いた五郎島金時のタルトはさわやかな甘みがありました。会場は時折雨が降り、気持ち寒かったのですが、甘くおいしいものを食べて元気が出ました。

兼六園幻想、光と音で夜を演出

10月の3連休の初日、兼六園ライトアップに出かけました。ことじ灯籠や唐崎松などがライトアップされ、何とも幻想的。その中で、ミニコンサートが開かれ、横笛、チェロの二重奏が園内に響き渡りました。小雨にけむる名園は、光と音で魅惑的な雰囲気に包まれました。

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兼六園を象徴することじ灯籠前では、カップルらが記念写真を撮っていました。ライトアップされた庭園では、灯籠や名松などが光に浮かび上がり、予想以上に美しいものでした。
(内橋亭で横笛、チェロの二重奏)
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ミニコンサートは内橋亭であり、霞ケ池をぐるりと取り囲む形で来園者が、横笛、チェロのメロディーに聴き入りました。バッハの無伴奏チェロ組曲で演奏はスタートし、もみじ、旅愁とおなじみの曲も流れました。この頃には、雨はほとんど上がり、「秋の夕日に照る山もみじ…」で始まるもみじの歌では、一緒に口ずさむお年寄りもいました。
(美味のスイーツのもてなしも)
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霞ケ池のそばでは「おもてなしカフェ」が設けられ、世界的なパティシエ辻口博啓さんの創作菓子ブルーベリータルトなどが販売されており、買いました。ブルーベリータルトは旧柳田村のブルーベリーを用いており、いつものことながら辻口さんの手による菓子は、洗練されたお味と感心しました。
(色鮮やかな金沢和傘)
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蓮池門そばでは、金沢和傘のオブジェがありました。和傘は色鮮やかに、もみじなどを描いており、その美しさにため息が漏れました。

最後は、金沢城公園を通って帰路へ。五十間長屋や河北門などがライトアップされていました。開始当初の雨のせいか、人影はまばらで、ぜいたくな気持ちで夜の散策を楽しみました。



手作り紙風船、かわいく

町家ゲストハウスで昔懐かしい紙風船を作りました。一辺3㎝ほどの小さな立方体ですが、自分が手をかけたと思うと、かわいく見え、紙風船はお部屋に和のアクセントを与えています。
(紙ふうせんのお菓子と折り紙の紙風船)
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これは本多町の菓子店「高木屋」さんの和菓子「紙ふうせん」の付録です。先日、この町家のリニューアル工事をお願いしている(有)嶋田工建さんの奥様「チビママ」さんとその娘さんらをお客さまとしてお迎えした際、このお菓子を手土産に持ってこられました。
球状のお菓子は、赤ブドウ、白ワイン、黄レモン、黒糖風味のゼリーが中に詰められており、快い甘さがありました。

この町家リニューアルで設計を担当して頂いている「あとりいえ。」の「のりのり」さん(山田憲子さん)との打合せの際、のりのりさんは、この紙風船の折り紙を見て感激、のりのりさんは早速、紙風船を器用に手作りされ、私ものりのりさんのような手際には及びませんでしたが、数個作りました。

紙風船は、1階の共用ルームの和机の上に置きました。小さなものですが、赤、黄色などの紙風船は色鮮やかで、訪れた方の目を引いています。


松の木剪定、スッキリと

今日、町家ゲストハウスの庭にある松の木の剪定を行いました。朝からさわやかな日本晴れとなり、強力な助っ人の手を借りて作業に従事、およそ2時間半で松の木はスッキリと見違えるようになりました。

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剪定作業をお願いしたのは、約20年のお付き合いがある加賀市在住のSさん。Sさんは今年、公務員を定年退職されましたが、造園や植物等にめっぽう詳しく、この方面の「名人」「博士」と言ってもいいほど、造詣が深い方です。

Sさんによると、この松は庭の主木で、庭全体を支配している位置づけにあるそうです。その松が、手入れされない状態がずっと続いていたので気になり、今回Sさんに剪定をお願いしたのでした。

Sさんは学生時代は、アルバイトで植木の剪定などの庭仕事をしていたほどで、造園に関してはプロ級の腕前。この日は高さ8㍍ほどの松の木をするすると上がり、手際よく枝を刈りそろえました。これから冬に向かうので、Sさんは「光合成がしやすいように、剪定は6割ほどにとどめた」そうです。

(頭の部分が切られた松。人におじぎする形になっている)
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 「この町家に哲学がある」
また、Sさんは「この家と庭には哲学がある」とのこと。その一つとして、今回剪定した木の手前にある低い松は、頭の部分が切ってあるのだそうです。私も、その点が前から不思議であり、不恰好に見えたのですが、これは意図されたもので、縁側から松を見る人に「いらっしゃいませ」とおじぎをしている形になるのだというのです。

主軸となる幹が途中でちょんぎられた格好ですが、上部の1本の枝が、縁側に向かって伸びています。確かに人を歓迎するような姿と言えます。

一見しただけでは気がつかないのですが、この町家には、初めに建てた人の独特のこだわりが隠されています。この家に益々興味をもつと同時に、当時の人の「粋」や「美学」というものを感じずにはおれません。



近江町市場に秋の幸続々

朝から晴れ上がった今日、久しぶりに近江町市場を訪れました。鮮魚、青果物とも秋の幸が続々と入荷しており、季節感あふれる市場風景を見せていました。
(中央奥の方に地物のハタハタなど並ぶ)
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(能登ガキが店頭に)
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鮮魚では、地物では、ハタハタや能登の牡蠣(カキ)貝などが並び、サンマは県外産ですが、一山3尾250円とここ最近寒くなってきたせいか、安くなっていました。

青果・野菜関係では、多くの店でマツタケが店頭のかなりの面積を占領していましたが、大方は中国や韓国産などで、「地物はないですか」とお店の人に尋ねると、店の奥に行って特別の木箱に入ったものを出してこられました。まだまだ入荷量が少ないようです。

(青のりを試食し、買いました)
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市場をそぞろ歩いていたら、海産物店のお兄さんの呼び込みに出会いました。自家製の青のりを威勢の良い口上で販売しており、足を止めたら、試食をすることに。その場の勢いもありましたが、青のり独特の風味に納得し、1パック買い求めました。

昼は、9月に私どもの町家ゲストハウスでお世話したアメリカ人ら(2010年9月19日付ブログをご参照下さい)が入った回転寿司店に入り、食事を取りました。

木製ざるを使ってみました。

以前にも書きましたが(2010年9月5日付ブログ)、ゲストハウスに生まれ変わるこの町家では、前の居住者の方から家具や調理器具等々、数多くの品々を譲り受けました。このうちの一つである木製のざるを使う機会がありました。

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スーパーで買った生麺の山いもそばをこの町家で食べる際、ゆでた麺のお湯を切るのに、適当なものはないかと台所を見回したところ、年季の入った木製ざるを見つけたのです。

ざるに麺を載せ、何回か振ってお湯を切り、添付の出汁をつけてとにかく食べました。ところが、後でざるを見たら、細かく、ちぎれたそばが、ざるのすき間や表面ににこびりついてしまっているのでした。

これは、木製ざるのせいなのか、あるいは、そばのゆで方が悪かったのか、それとも、山いもをつなぎに使っているそば自体に原因があるのか、判然としません。

ざるにこびりついたそばは、後でフォークの先で取り除いたのですが、この町家にある古い器具や道具を使って、さらりとものごとをこなしていけば、スマートだろうな、と思いました。

兼六園のライトアップ楽しみ

兼六園の真弓坂口に「開催予告」と大書された立て看板がありました。近づいてみると、10月8日から10日まで開催される「金沢城・兼六園ライトアップ」を知らせるものです。催しでは、ミニコンサートもあるとのこと、秋の夜長、魅力的なイベントに出かけてみようかと思います。

兼六園ライトアップ看板

兼六園ライトアップミニコンサートは、8日が2回、9、10日が3回、兼六園内橋亭(霞ケ池)などで開かれます。8日がソプラノ、ハープ、9、10日が横笛、チェロの各演奏があります。
看板に記されている通り、幻想的な光と音のハーモニーが期待できそう。

 女子高校生が赤い羽根募金
この看板の横で、赤い羽根の募金活動している高校生グループがいました。近くの北陸学院高校生たちで、高い声で道行く人に呼びかけており、私もわずかですが協力しました。

地元に愛される老舗パン屋 

日曜の昼時、材木町のパン屋「森長」さんを訪ねました。町家造りのこのお店、創業は大正だそうですが、今年3月に改築し、お店は明るい雰囲気。応対されたお店の女性も気さくな方で、心軽くパンを買いました。

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地元の人のニーズにこたえるためか、営業時間は朝の6時半からと早いのに、ちょっと驚き。私どもがお店に入った時に、相次いで高齢の女性2人が来店され、長年地域の人に愛されてきているのだなと感じました。

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こちらは、アンパン、メロンパン、バターロールなど数種類のパンを買いました。お店の女性によると、希望があれば早朝、パンの配達もされるとのこと。焼きたてのパンを朝から食べられるなんて、ちょっとしたぜいたく。そんなところも、人気の秘密なのでしょう。


金沢城の魅力を学ぶ

いつも近くから見ている金沢城。今日は、それについて学ぶ機会がありました。大学コンソーシアム石川主催の公開講座「いしかわ学」が県広坂庁舎であり、金沢城調査研究所の木越隆三副所長が「金沢城の魅力と楽しみ方」と題して話されました。

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講師の木越先生は、「金沢城は石垣の博物館」と言われるほどに、江戸初期、前期、中期、後期と建築年代の異なる石垣で築造されていると説明されました。意匠を意識して造られたと考えられる石垣もあるとのことで、見ごたえのある石垣もなるほど理由があるのだなと納得しました。

また、城と周辺の町並みと関連させて考えることが重要だと指摘した上で、金沢城は北からの敵の襲来を想定して、北向きに造られており、石川門周辺には重臣を置き、卯辰山、小立野、寺町には寺院群を配置したと話されました。

身近にある金沢。でも、これを人に語ろうとすると、恥ずかしながら断片的なものしかありません。この方面についても、精力的に吸収していかなければ。