蒸し暑く、鬱陶しい季節となりました。金沢も梅雨入り。日々寒暖差があり、雨の日は、暑いのか、寒いのか、分からなくなるほどです。体調管理が難しい時でもあります。
そんな時季でも快く過ごしたいと、この度、梅酒作りに勤しみました。自宅の庭などで育つ梅の木から採取した梅の実を材料にしたもの。1時間ほどの作業でしたが、試飲の時を思い描いて、心が弾みました。
(収穫した梅の実)

梅酒作りは、近くの兼六園の梅林での梅の実の収穫時期を目安にしています。兼六園でその収穫が始まったとのニュースを見て、自宅でも数本の梅の木から実を収穫。サイズにばらつきがありましたが、約1㌔ほど確保しました。
(購入したホワイトリカーと氷砂糖)

(出来上がった梅酒。熟成を待ちます)

その後、あかつき屋の近所のふじた酒店さんで、梅酒作りに必要なホワイトリカーと氷砂糖を購入。
あかつき屋の台所で、梅の実を入念に洗い乾かした後、瓶の中に実と氷砂糖を交互に重ねて、その後、ホワイトリカーを注ぎ入れました。
作った梅酒は数か月後に飲めるようになると、説明書には書いてありましたが、来年に飲んでみようと思っています。
これまで2度梅酒作りにチャレンジしています。
私は、いわゆる酒飲みではないので、飲むことより、専ら作ること自体を楽しんでいるといったあんばい。瓶の中で満たされたアルコールの液体の中でひしめいているる梅の実を見ているだけで、心が和みました。
(洗面所に置いたアジサイ)
お宿の各所にアジサイの花梅雨時は、アジサイの花が見頃な時。お客様には、さわやかな気分になってもらおうと、洗面所や上がりの間などの各所にアジサイを配しています。見ているだけで、鬱陶しさが和らぎます。
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お客様には四季折々の美しさを身体いっぱいで感じてほしい。金沢でお宿業あかつき屋を営む私たちの願いです。そして、今回お客様にその機会を提供させて頂きました。卯辰山中腹にある花菖蒲園へのご案内です。
花菖蒲園はこのところ、かれんな花を相次いで咲かせており、いよいよ見頃な時季に。ご案内したのは、日本一周旅行中の若いご夫妻で、思いがけない風景との出会いに、満足され、笑顔を見せておられました。
(爽やかな花が咲き誇る花菖蒲園)

(お二人は花をバックにパチリ=写真掲載了解済)

こちらのご夫妻は、2年ほど前にご結婚されたそうですが、このコロナ禍により、当時は新婚旅行は見合わせられ、今回のマイカーでのご旅行は、遅めのハネムーンと呼べるものでした。
お二人は、ご出身の中国地方を昨年11月に出発し、各地を回られた後、飛彈・高山、白川郷を経て金沢入りされました。
お泊まり後の朝ごはんについては、材木町のパン屋・森長さんでお好みのパンを購入した後、花菖蒲園へ。園内を歩き、爽やかな色あいの花菖蒲や紫陽花を楽しんだ後、あずまやの長椅子に腰を下ろして、ブレックファスト。
(あかつき屋でも楽しい時間を過ごされました)

爽やかな風がそよぐ中、人がまばらな花園で、心おきないおしゃべりで朝の時間を過ごしました。ご夫妻にとっては、この園での朝食は予期せぬことだったので、前日の温泉銭湯入浴と合わせ、長旅の疲れをいやすのに、十分だったようです。
私にとっても、心地よい時間を過ごせ、忘れ得ぬ出来事となりました。
Yさん、この度のご宿泊ありがとうございました。お二人の夢がかなうよう、金沢の地から応援しています。
春の到来を象徴するとも言える桜の花。いったん咲き始めると、気温の上昇とともに花びらを広げ、一週間もたたないうちに満開にもなります。満開の状態でとどまってほしいと願っても、それはかなわぬことで、それだからこそ人は桜花の見頃を逃すものかと、時間をやりくりしてでも花見の名所を訪ねるようです。
あかつき屋の徒歩圏内にある兼六園。先の週末は桜の満開時期とも重なり、大勢の人が訪れました。私どももこれまで夜桜見学を含めて数回訪れ、降り注ぐような花々に魅せられました。
(満開となった広済寺さんのシダレ桜)

それらソメイヨシノの桜が主役を譲るように、シダレ桜が見頃を迎えました。あかつき屋の前のお寺・広済寺さん。知る人ぞ知るシダレ桜の名所です。このお宿のお客様も観賞させて頂き、満開の桜花に酔いしれられました。
広済寺さんのシダレ桜は毎年、兼六園の桜から数日遅れて開花し、やはり数日遅れて満開となります。この度二泊されたお客様は、その満開の時季と重なりました。
お寺の境内を散策させて頂きました。古刹の天空を覆うように広がる桜花。時折風で花が散り落ちていきます。
カップルのそのお客様。「見事です。心が洗われますね」。
こちらのお客様は、前日には兼六園、金沢城公園を花見方々三時間ほど歩いたそうで、このお寺での花見は予期せぬことでした。感嘆の声を漏らされる姿に、こちらも和みました。
新緑が広がり、美しいあかつき屋のお庭あかつき屋のお庭も、新緑が一層増してきました。日ごとに明るくなっています。
ツツジは、花のつぼみを数多くつけ、ゴールデンウイーク頃には、咲き競うかのよう。お庭の手入れも苦にならず、楽しみな毎日です。
いよいよ冬本番。北陸に本格的な寒波が到来し、間断なく雪が降る天候に。時折、鰤起こしと呼ばれる雷鳴もとどろき、その音が鳴るたびに体が揺さぶられるようです。
あかつき屋も一気に冬の風景になりました。雪吊りが施されたお庭は、木々が雪で白くなりました。雪は、そんなに重たくなく、風が吹けば飛散し、そして再度の降雪でまた白くなるといった按配。
寒いので、この風景を引き戸を開放して、ゆっくり観賞するという訳にはいきませんが、お客様には、片時でも見て頂ければ、金沢町家の冬を体感することになるのでは、と思っています。
(雪で白くなったお庭)

クリスマスが間近。あかつき屋では、その飾りつけを行い、お客様を迎えています。
コロナ対策のビニールカーテンに色とりどりのカラーボールなどを付けました。玄関の下足箱には、苔玉のわきに、きらびやかな球形や立方体のデコレーション、コミュニティルームの小机には、サンタさんが様々なポーズを取る置物などを据えました。
そのかわいらしさは、外の寒さを忘れさせてくれます。
(ビニールカーテンにクリスマス飾り)

(玄関の下足箱にも)

(ミニサンタが様々なパフォーマンス)

年が押し詰まってきました。雪の風情を味わいながら、この時季ならではの習わしを一つ一つこなしていきます。
11月も後半。晩秋。この時季、北陸は曇天で肌寒い日が多くなりがちですが、今年は暖かく、外に出るのもそんなに億劫になりません。街路樹や、個人宅のお庭の木々は紅葉がピークを迎え、目を楽しませてくれます。
今日は午後、市役所に用務があり、あかつき屋から歩いて、中心部にあるそこへ向かいました。扇町、東兼六町、そして八坂を登り切れば兼六園。その名園の外周をなぞるように歩いて行けば、21世紀美術館に行き着く広坂。その坂道は美しい紅葉に彩られ、思わず足を止めて見入ってしまいました。
(紅葉に彩られた広坂)

そこは、歴史文化ゾーン。兼六園や県立美術館、国立工芸館、県立歴史博物館などが林立し、歴史的な景観と相まって、片時、日常を忘れさせてくれるような、洗練された雰囲気にあふれています。
通った時は午後4時頃。ちょうど学校の下校時に重なっていたので、近くの高校の生徒らが、足早に坂を降りて行きました。こちらは、またとない機会とばかりに、色づいた木々を写真に納めることにしました。
(赤、黄と様々な木々が美しい犀川緑地)

(木の下には、落ち葉の吹きだまり)

本日昼頃。犀川河畔。ここも紅葉が見頃を迎えていました。桜の木は、ほとんど葉を落としていましたが、そのほかの木々は、黄色く色づくもの、赤く染まるものと様々で、晩秋を謳歌していました。犬を散歩させる人、幼児を連れてそぞろ歩く若いママさんなどの姿。口には出さないけれど、晴れ渡った空の下に広がる、秋の風景に心身が満たされているかのようでした。
(ドウダンツツジの紅葉が美しい寺島蔵人邸)
寺島蔵人邸のお庭も美しくもちろん、金沢は名園を備えた歴史的建造物も紅葉を楽しむ絶好のタイミングとなっています。
大手町にある武家屋敷・寺島蔵人邸。そのお庭の代名詞ともなっているドウダンツツジが紅葉の時季となりました。
ある催しで10日ほど前に訪れました。一口に紅葉と言っても、色づきの進度に差があり、それがかえって色のグラデュエーションをつくり、お庭を多彩なものにしていました。
紅葉に包まれる古都・金沢。名園を訪ねるも良し、街を歩くも良し、というところでしょうか。
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