8月の最終盤。ここあかつき屋は、学生さんたちの熱気に満たされました。学生さんご一行様がここに貸切で二泊され、研究やお食事、ご歓談に有意義な時間を過ごされたのです。
暑い、暑いの言葉を吐く毎日を送りながらも、9月は目前。朝、晩に多少の冷気を感じることになった最近。学生さんたちの意欲と笑顔にふれて、この夏、今回のお客様とともに有終の美を飾ることができたとの思いを抱きました。
(あかつき屋に二泊された学生さんら)

お泊まりになったのは、京都女子大学家政学部生活造形学科の二瓶晃准教授のゼミで学ぶ学生さんたちで、二瓶先生とともにお越しになりました。
こちらの大学のゼミ旅行でのあかつき屋ステイは、コロナ禍もありましたので10年ぶりでした。
(夜、ここでゼミの時間をもたれました)

旅装を解いた後は、早速街へ出かけられ、金沢建築館などをご訪問。
夜は夕食後、卒業研究の時間に充てられました。各自の研究計画は、プロジェクターで壁面のスクリーンに映し出されました。
二瓶先生は、それぞれの研究について、学生さんとやりとりしながらアドバイス。学生さんたちは、真剣に耳を傾けられました。
その光景は、大学の研究室さながら。緊張感のある引き締まった空気が漂いました。
そして、驚いたのは、学生さんたちの切り替えの鮮やかさ。ご到着後は明るく、にぎやかなご様子だったので、そんな感じでゼミは行われるのかと思ったら、きりっとした表情に変わり、ゼミを繰り広げられたのでちょっと驚きました。
メリハリの利いた態度。ふだんの学生生活の充実ぶりが想像できました。
(加賀水引の体験も=ご提供写真)


ご滞在中は、金沢の伝統工芸の水引体験。加賀水引の津田さんのお店で、素敵な水引の小物を作られました。
(夜は第7ギョーザでご夕食)

一日目の夜は、こちらでご夕食。そこでは、金沢グルメのスタミナ食を召し上がられました。
何と、第7ギョーザのホワイトギョーザをUbereatsで届けてもらい、賞味されました。一日の疲れを吹き飛ばされたのは、言うまでもありません。
また、昭和の香り漂う銭湯にも行かれ、汗を流されました。
ゼミ旅行も復活し、これまでの日常に戻りつつある金沢、そしてあかつき屋。気持ちを新たに秋の段へ向かいます。
京女の二瓶ゼミの皆様、ご宿泊ありがとうございました。健康に留意され、引き続き、キャンパスライフをエンジョイして下さい。
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コロナ禍が続きますが、そんな中でも学生さんたちの奮闘がひしひしと伝わるお便りを頂きました。埼玉県新座市内にキャンパスをもつ立教大学観光学部の西川亮准教授研究室の皆様からのものです。
この研究室の学生さんたちは、フィールドワークの対象地に歴史あふれるまち埼玉・川越を選び、ここ数年調査を続けてこられました。その成果の一つとして、フリーペーパー「KAWAGOE」を制作されたのです。川越の街や商店、人物などを写真や記事で余すところなく伝える力作。見てて楽しくなるもので、寒さも吹き飛ぶような、ホットな気持ちになりました。
(届いた立教大生らの手による川越マップ)

西川研究室のゼミ生さんたちは
3年前、ゼミ合宿で金沢を訪れ、ここあかつき屋に数日宿泊されました。その間、街歩きのほか、あかつき屋で金沢市の街づくり関係の担当者から話を聞かれました。
金沢と同じ歴史都市の川越。新座の立教大キャンパスから近いこともあって、学生さんたちは再三そのまちを訪れ、観光まちづくりの在り方を考えてきたのでした。
その具体的な成果となった川越マップ。歴史的建造物が並ぶ街並みの美しさを伝え、この町をこよなく愛する人々を活き活きと描写しています。
その文章表現や、写真、編集内容に稚拙さは感じられず、完成度の高さに驚くばかりです。
3年前にあかつき屋にお越しになった当時2年生の学生さんたちの奮闘ぶりが目に浮かぶようでした。立派に成長され、そして今春ご卒業を迎えられるそうです。
(届いた年賀状)

先日は、西川研究室様から年賀状を頂きました。学生さんらは地域プロジェクト、学会活動等に活躍されているようです。
立派なマップを送って下さり、ありがとうございました。皆様方の一層のご発展を祈念いたします。
先日、加賀の霊峰・白山で初冠雪があり、朝晩は、肌寒さも感じられるこの頃。金沢は秋が深まり、兼六園一帯や街角の木々は、紅葉が美しくなってきました。
ここあかつき屋も、すっかり秋モード。上がりの間では、小机に栗の実や松かさなどを置き、衝立には、童謡「赤とんぼ」を毛筆でしたためた掛け軸を掛けています。それらは目に優しく、静かな秋をそれとなく演出しています。
そんな日々の中で、うれしく、元気が出るお客様をあかつき屋にお迎えしました。東京からお越しになった女子大生3人さんです。研究調査の目的で金沢入り。金沢町家を活かしたこのお宿の運営等について関心をもたれたとのこと。お話しさせて頂き、質問にお答えしました。
【秋の調度類を整えた館内】
(栗の実や松かさなどと招き猫の置き物)

(童謡「赤とんぼ」をしたためた掛け軸)

来訪されたのは、中央大学(東京)法学部の工藤裕子教授が主宰する FLP 地域公共マネジメントゼミに所属する学生さんたち(三年生)です。地域資源の再発見・再評価を行いながら、これからの公共政策や地域経営を考えていこうとされています。3人は、「空き家の利活用」や「まちづくり」「地域ブランド」をそれぞれ研究テーマに設定されています。
あかつき屋に先立ち、市役所や金澤町家情報館でヒアリングされています。あかつき屋はゲストハウス(簡易宿所)に分類されますので、そうしたお宿はいくつか調査対象になっているのかと思ったら、あかつき屋だけを訪問先に選んだとのこと。
ゲストハウス、民泊等が、ざっと300あるとされる金沢。宝くじに当たったような気分で、大変光栄に感じました。
(ヒアリング調査に訪れた中央大学の学生さんたち
=写真掲載了解済、撮影のためマスクを外しています(^^;))

一年を通じて、ゼミ旅行や卒業旅行などで、数多くの学生さんをお迎えしていますが、今回の学生さんたちも目を輝かせて、私の話に耳を傾けて下さいました。
国登録有形文化財に指定されたこの建物のことや、周辺のお店や寺社などと連携したあかつき屋の取り組みを紹介させてもらいました。
コロナと向き合う日々ですが、地道に暮らしを営む人々がいて、変わらず前向きに学ぶ学生さんたちがいます。頼もしく、充実感を感じる時間でした。
中央大の皆様、ありがとうございました。また、お気軽にお越し下さいませ。
ことのほか、雨の日が多い今年の梅雨。雨が上がっても、なかなか、まぶしい夏の日差しとはいかず、空模様と同様に、トーンの低い日が続いています。
そんな中で、懸命に日本の文化、特に金沢町家について学ぼうとする外国人留学生らをここあかつき屋にお迎えしました。真剣な表情で、国登録有形文化財に指定されている建物の中を見学し、鋭い質問も。鬱陶しい雰囲気も吹き飛び、身が引き締まる時間を過ごしました。
(家の前では、流木に紫陽花などの飾りつけ)

(玄関円窓前でも、生け花爽やかに)

あかつき屋では、梅雨のシーズンでも、快適に過ごしてもらおうと、屋内外で様々なしつらえを施しています。建物の前では、流木を設置。そこに紫陽花の花や沙羅の草木などを配して爽やかさを演出しました。
玄関では、花器に季節の花数種類を生け、円窓の前に彩りを添えています。
この日、あかつき屋を訪問されたのは、金沢大学の外国人留学生9人と、その留学生らの指導に当たる金大国際機構の松田真希子教授、一級建築士事務所を扇町で開く林野紀子さんの両先生です。
留学生の母国は、スペイン、ドイツ、ロシア、中国、インドネシア、タイなど様々でした。
学生さんらがお着きになると、早速、中をご案内。二階のお座敷では、床の間や網代天井、欄間など、日本家屋独特の造りを説明。西側の6畳の間では、「ここから兼六園の森が見えるんですよ」などと説明。皆さん興味深げに、聞き入っておられました。
一通り中を紹介した後、一階コミュニティルームで、準備したペーパーを基に15分ほどレクチャーさせてもらいました。テーマは、「金沢町家を観光的アクティビティーの拠点に」。
お宿の歴史や構造などのほか、私が日頃取り組む活動などについて説明。あかつき屋界隈は町家や寺社のほか、今も特長ある個人商店がいくつも残るところ。この宿を拠点に、お客様と住民や町家、寺社、お店などをつなぐ活動を繰り広げていること。そこから、お客様には、金沢のリアルな日常を感じてもらうように努めていることなどを話させてもらいました。
(お越しになった金大の留学生と先生方=写真掲載了解済)

留学生からは「建物と人々の暮らしのどちらが重要ですか」という質問を受けました。建物と生活は不可分なもので、両者が一体となって、暮らしが営まれており、どちらが重要とは言い切れない。「家屋は、この土地の風土の中で育まれてきたもので、あかつき屋では、お客様には、そうした点を感じてもらいたいし、そのお手伝いをしたい」と返事をしました。
ここでの滞在が、30分ほどの短い時間だったので、どれくらいの成果があったのか、もどかしさもありましたが、留学生たちの真剣な眼差しを見ていたら、学生さんたちには、それなりに得るものがあったのかな、と推察しています。
金沢、さらには、ここ賢坂辻界隈と世界をつなぐ金沢町家。改めて、ここを舞台にしたお宿業の原点を見つめ直すひとときとなりました。皆様ありがとうございました。
金沢町家のゲストハウス、ここあかつき屋でこの度、本格的なゼミ合宿が行われました。お越しになったのは、観光研究では、評価が高い立教大学観光学部の西川亮・助教様のゼミ生ご一行です。
こちらを貸し切って2日から3泊の日程でゼミを実施。座学や建築学会への参加、街に出ての聞き取りなど、学生さんたちはエネルギッシュに日程をこなし、収穫の多い金沢ステイとなりました。
(市の担当者からの話に耳を傾ける学生さんら)

(パワーポイントでの説明)

西川先生は、都市計画を専門とされ、最近は特に歴史的環境を備えたまちの調査研究に力をいれておられます。既に大学から近い埼玉県川越市でも調査を実施されています。
今回北陸新幹線開業後、注目度が高まる金沢を研究対象に選ばれ、あかつき屋を拠点に四日間にわたる調査を実施されました。金沢は新幹線開業後、観光客が急増したことから、これに伴う街の変化について、弊害的な部分も視野に入れて、考えていかれます。
初日の2日は、金沢市の担当者から、金沢の歴史や成り立ち、特徴などについて、パワーポイントを使って説明を受けました。町家などに代表される歴史的建造物の保全や用水の保全、利活用など、市のきめ細かい景観施策について示され、学生さんたちは熱心に耳を傾けられました。
3日は金沢工大で開催された日本建築学会への参加、最終日の4日は、ひがし茶屋街一帯で、住民やお店などから聞き取りを行う、フィールドワークを実施されました。
あかつき屋では、学生さんらは日中の活動後、夜は関係文献の読み込みを行ったほか、ここあかつき屋の取り組みなどについての私からの話も聞かれました。
また、夜遅くまで、先生と学生さんとの間で忌憚のないディスカッションが繰り広げられるなど、ゼミ合宿ならではの光景がありました。
(バラエティーに富んだ夕食の数々)

(楽しい打ち上げの会となりました)

大変中身の濃いゼミ合宿でしたが、最終日の夜はここで打ち上げの夕食会。スーパーでお弁当や惣菜などを買い、ここのキッチンでパスタをゆでるなどして、バラエティーに富んだ食事をテーブルに並べました。
(立教大学観光学部西川ゼミの皆様)

旅の気分も味わってのゼミ合宿。若さを燃焼させた4日間になったようです。
皆様ご宿泊ありがとうございました。また、気軽に遊びに来て下さいね。
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