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あかつき太郎の町家日記

金沢町家ゲストハウス あかつき屋をめぐる出来事や思い、人とのふれあいなどをつづるブログ。街角の話題や四季折々の風情も紹介していきます。

あかつき屋のホームページはこちらです。

3年半ぶり帰国 3世代水入らず

“コロナ”へのスタンスが変わる中で(With コロナとも呼ばれます)、あかつき屋もコロナ前の状態へと次第に移行しつつあります。海の向こうからのお客様が再びお泊まりになるようになってきました。

この度、あかつき屋にお越しになったのは、アメリカ・シアトルに在住の母アユミさんと息子さん、そしてアユミさんのお父様の3人。アユミさんは石川県出身の日本人で、母子はコロナ禍があって、3年半ぶりの帰国となりました。この町家で三世代水入らずの和やかな時間を過ごされました。

(金沢町家のステイを楽しまれたご一家=写真掲載了解済)
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アユミさんは金沢町家に以前から興味をもっておられ、アメリカ人の夫との間で生まれた息子Timさん(愛称)にも伝統的な日本家屋を知ってもらいたくて、ここを選ばれたそうです。

国登録有形文化財のこの町家の雰囲気を堪能されたのはもとよりですが、一泊二日の金沢ステイを通じて、金沢の人々の日常にもふれられました。

(金箔ソフトを味わう息子さん=ご提供写真)
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(居酒屋で祖父とお孫さんがビールで乾杯=同)
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観光の後、夜は浅野川沿いの銭湯を体験。きれいなお風呂、いいお湯に満足されました。その後は近くの居酒屋でご夕食。ブリカマや地酒など、ここならではの食を賞味されました。
お父様は「(成人になった)孫と飲むのは、さいこーや」と笑顔を見せられたそうです。
アユミさんは、銭湯から浅野川を渡ってすぐのこの居酒屋までのルートを「ゴールデンコースですね」と高評価されました。

皆様、この度のご宿泊ありがとうございました。お父様はいつまでもお元気で、そしてアユミさんとTimさんは健康に留意されご活躍下さい。また、お越し下さいませ。

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五能線沿線が故郷 仲良く金沢旅

全国各地から城下町金沢、そしてこの金沢町家のあかつき屋にお越しになるお客様たち。いつもそのご縁に感謝し、お客様のお世話をさせて頂いている時間は、この上なく貴重なものであると感じています。一期一会という言葉では終わらない、先々への希望や期待を抱くことがあります。

今回のお客様もそんな思いをもつこととなりました。若い女性お二人。現在、東京にお住まいですが、出身は東北・青森、秋田県の日本海側を走る五能線の沿線。高校時代頃までそこで暮らしておられ、お宿での滞在中では、故郷のことをうかがう機会を頂きました。
この度の金沢の旅では、お二人は旧交を温めながら、仲良く、紅葉に彩られた観光スポットを訪ね歩かれました。

(一日目、金沢駅に到着されたお二人
       =お客様ご提供写真、以下同)
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お二人は、お一人のIさんが青森県深浦町、もう一人のSさんが秋田県能代市のご出身です。いずれも五能線の沿線近くにご実家があります。
特にIさんは能代市内の高校へは、五能線に乗って片道約1時間半かけて通ったそうで、「列車内は、いい勉強の場所になりました」(笑)とのこと。

(五能線沿線の鹿の浦から日本海を望む)
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もちろん、車窓から眺める日本海の風景は素晴らしく、「夕焼けは感動的な美しさ」とお二人は口をそろえられます。途中の秋田県八峰町の「鹿の浦(かのうら)」からも美しい夕日が見ることができるのですが、Sさんは「そこにあるイカ焼き屋さんが美味しいんですよ♪」。

(金沢城内で)
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(鈴木大拙館で)
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東京から夜行バスで来て、夜行バスで帰る二泊三日の金沢旅。兼六園、金沢城、ひがし茶屋街等々、主だったところはすべて回り、最終日は、太陽が丘にあるメタセコイヤの並木道にまで足を延ばされました。

お食事では、自由軒さんで洋食、あまつぼさんで金沢おでんを堪能し、森長さんのおいしいパンにも魅せられました。

(お客様が金沢の思い出をつづられたお宿ノート)
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この度のご宿泊ありがとうございました。これから寒くなりますが、東京では、健康に気をつけ、元気に頑張って下さい。またお越しいただける日を楽しみにしています。

「京浜工業地帯の父」の精神を胸に

「京浜工業地帯の父」のスピリットに満ちた学び舎を巣立った若者たちがこの度、あかつき屋にお泊まりになりました。その学び舎というのは、横浜市内にある学校法人浅野学園で、中学・高校の一貫校です。

浅野学園は1920(大正9)年、実業家・浅野總一郎翁によって創立されました。總一郎翁は東京から横浜にかけての海岸部を工業地帯にするという壮大な事業を企図し、セメントや造船、鉄道など様々な産業を興しました。今日の京浜工業地帯の基礎をつくったことから、「京浜工業地帯の父」と畏敬の念をもって呼ばれています。

(宿泊された浅野学園のOBの皆さん=写真掲載了解済)
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浅野学園は教育事業の中核をなすもので、今回あかつき屋にお泊まりになった3人の学生さんは、そのキャンパスで中高の6年間、共に机を並べたのでした。

その学生さんたちは東京都内の大学で学生生活を送っているのですが、来春、大学を卒業することから、同じ浅野学園の同級生で、現在金沢大学で学ぶ級友との再会のために金沢を訪問されました。
あかつき屋では、お泊まりのお客様に加え、その金大生も交えて夜を過ごしてもらいました。

日中の観光の後、夜は香林坊の居酒屋でカニみそグラタンやノドグロの酒蒸し、ホタルイカなど地元の美味をご堪能。その後は、あかつき屋の近所の温泉銭湯で旅の汗を流されました。

浅野總一郎翁は「九転十起」という不屈の精神で様々な事業を立ち上げ、軌道に乗せた立志伝中の人物。その翁のスピリットを受け継ぐように、今回宿泊された浅野学園OBさんたちは、のびのびとたくましく大学生活を送っておられるようです。

(氷見市の海岸に建つ浅野總一郎翁の像)
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     氷見の海岸に建つ浅野總一郎翁の銅像
実は、私どもが浅野總一郎翁を知ったのは、お隣の富山県氷見市を訪れた際に、その翁の銅像が海に向かって建っていたからです。翁は1848年、氷見の寒村(越中国射水郡藪田村)に生を受けましたが、志を高く持って上京。日本の産業史に足跡を残す大仕事を成し遂げたのでした。

そんな翁についての知識があったものですから、お泊まりされた青年たちに妙な親近感を抱きました。彼らも大学を卒業し、いずれは産業界や政界をリードする人財へと成長していくことでしょう。

皆様、ご宿泊ありがとうございました。また、元気なお顔を見せて下さいね。

広島からサイコロ振って金沢へ

この三連休に広島県内から二家族があかつき屋にお越しになりました。この二組は別の日に泊まられたのですが、同じ広島ですからお互いご縁があったのかと思ったのですが、そうではありませんでした。ただ、そのうちのKさん家族は、ユニークな金沢の旅となりました。

Kさん、JR西日本が実施している「サイコロきっぷ」を利用されたのです。これは、アプリ上の画面でサイコロを振り、出た目で行き先が決まるという仕組みです。
Kさんは見事、金沢を当てられました。広島県内のご家族に加え、県外に遊学する大学生の子どもさん二人も金沢に集まり、楽しい家族旅行を繰り広げられたのでした。

(サイコロきっぷで金沢にお越しになった広島のご一家
                  =写真掲載了解済み)
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このサイコロきっぷの1回のトライは5千円で、広島市内発着で金沢のほか、姫路、松江、博多の計4つの目的地を往復できます。Kさんは約83%と最も割引率の高い金沢を当てられたのでした。

なんと運のいい方でしょう。Kさんは幸運を引き寄せた喜びを身体に漂わせながら、お宿入りされました。
ご一家は金沢の公共レンタサイクルまちのりを駆って、市内を軽快にご観光。天候にも恵まれ、自転車での街なか探訪は、とても快適だったようです。

こんな仲の良いご一家とお会いできて、こちらも幸せな気分になりました。
それにしてもJR西日本さん、なかなか味なことをなさいますね。今後ともよろしくお願いいたします。

金沢が結ぶ縁 今回はご夫婦で

金沢は、様々な人と人の縁を結ぶ土地であることをこの度のGWで実感しました。連休終盤にあかつき屋にご宿泊された若いカップルさん。実は7年前に、金沢のある宿泊施設で初めて出会い、その後の交際を経て、結婚へとゴールインされたお二人なのでした。

「人生を変えてくれた金沢」とおっしゃるお二人。ここあかつき屋では、朝お庭を見て過ごすなど、ごゆっくりと金沢町家ステイを楽しまれました。

(ご夫妻が旅の思い出を描いた自由帳。ご紹介了承済み)
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お二人は男性が建築系、女性がデザイン系のお仕事に従事されています。このため、歴史的建造物が数多く、伝統工芸も盛んな金沢は、旅をするには、最適な場所だったようです。
7年前、それぞれ一人旅でこの地に訪れ、同じ宿泊先で出会ったお二人。まさに運命の出会いになったのでした。

今年の2022年2月22日にご結婚されたとのこと。2にこだわったのは、これからの人生を二人で仲良く歩いて行く決意を込められたようです。

7年ぶりに訪問された金沢では、鈴木大拙館などの優れた建築物を訪れたほか、金箔工芸店で金箔貼り体験を楽しまれたとのこと。
そのご様子をあかつき屋の自由帳にヴィジュアルに描写されました。

若いご夫妻の新たな思い出の場所になった、あかつき屋。その幸運を喜び、お二人に感謝したいと思います。
末永くお幸せに。また、お気軽にお越し下さいませ。