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あかつき太郎の町家日記

金沢町家ゲストハウス あかつき屋をめぐる出来事や思い、人とのふれあいなどをつづるブログ。街角の話題や四季折々の風情も紹介していきます。

あかつき屋のホームページはこちらです。

絶景雪景色 湯涌のカフェで憩う

大雪とはならないものの、断続的に雪が降る金沢。雪は言うまでもなく、生活のしづらさや除雪の苦労が伴うので、今は降っても10㌢足らずの積雪に、ひとまず胸をなでおろしています。

寒さに加え、例の「オミクロン」がその勢力を広げつつあるので、何となく憂鬱。そんな思いを払しょくしたくて、私たちの知り合いが営むカフェにまで足を延ばしました。そこは湯涌温泉の入り口にある「Cafe Lente (カフェレンテ)」さん。
お店に入って、息をのみました。
絶景と呼ぶにふさわしい雪景色が広がっていたのでした。

(窓外に雪景色が広がるカフェ・レンテさん)
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(雪をかぶり木々は見事な造形美)
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到着したのは、午後3時頃。ちょうど若者グループのお客さんたちと入れ替わりとなりました。
温泉街は、雪に覆われ、ここの店内も静寂に包まれています。

外は、雪で真っ白。雪を着けた木々は、わずかに幹や枝を露出させ、見事な造形美をつくっています。
店内では、薪ストーブが赤々と炎をくゆらせ、流れる軽やかな洋楽と相和するかのよう。
オーダーしたカフェオレと、スナック菓子でティータイムを楽しみました。

オーナーのご主人としばしおしゃべりしました。
「朝、店に着いたら、雪でいっぱい。デッキなどの除雪で3時間かかりました」とご主人。開店前は、仕込みやお掃除などで大変だったと思います。

しかし、お店にいると、そんなところは微塵も感じません。お客様には、ただただ快適で上質な時間を提供する。これが、人をおもてなしするサービス業の真髄と言えましょうか。

(雪にけむる湯涌温泉街)
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窓外を眺めていると、降る雪が激しくなってきました。ここは別天地ですが、帰り道が心配され、店主に「ごちそうさまでした」とお礼を述べ、お店を後にしました。

春は新緑に包まれ、秋は紅葉に彩られる。そんな自然の中で、自身をリセットできる空間と感じています。

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近所に素敵な憩いのお店誕生

兼六園下交差点から東方向に歩いて5、6分のところにある交差点・賢坂辻。そこは、銀行の支店名や寿司店の名前にも冠せられるほどに、この界隈では、ランドマーク的な重要スポットです。その近くにこの4月、素敵なcoffee standが誕生しました。その名は、「COFFEE STAND hana」。明るく、清潔な店内には、英米の雑誌などが置かれ、時にBBCの英語放送が流れたりと、欧米のカルチャーの香りが漂います。

私どもは既にそこを何度も訪問。コーヒーを飲みながら、お店を切り盛りするオーナーご夫妻ともおしゃべりを楽しみました。あかつき屋の生活圏に新たな憩いのスポットが生まれたことを心から喜びました。

(オープンした「COFFEE STAND hana」)
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(年代物のピアノが置かれています。)
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(店頭には英米の雑誌が並んでいます)
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賢坂辻は、この地域の中心点(へそ)と言っても過言ではありません。兼六園や街の中心部が近く、東側は金沢大学(金大)・北陸大学、そして新しい街・もりの里などに通じます。南北には、かつて「繁華街」と呼ばれたほどにぎわった材木町商店街に連なります。

しかし、金大が郊外に移転した頃から、この界隈は店主の高齢化や後継者難もあって、名物のお店が一つまた一つと姿を消していきました。この周辺で暮らす私たちにとっても、寂しい限りです。
そうした中で誕生した新たなお店「COFFEE STAND hana」。賢坂辻界隈の住民らには、手放しで喜べる朗報でした。

お店のオーナーご夫妻は、金沢ご出身で、40年間ほど東京を仕事場に生活して来られました。
東京の拠点を引き払ったという訳ではないのですが、60代半ばとなり、「生まれ故郷のために役立ちたい。街の人の集いの場の一つになれば」と、かつて洋品店だった空き店舗を改築して、4月初めにこの店をオープンさせたのでした。

店内のレイアウトは、オーナーさんがデザイナーだけあって、ご自身でなさったとのこと。また、叔母さんが子ども時代に使ったという年代物のピアノも配置しており、レトロな雰囲気も。このピアノは来店者が自由に弾くことができ、オーナーご夫妻は、そんな姿を見るのは、楽しいのだそう。

(おいしいコーヒーとスイーツ)
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開店して一カ月が経過しました。テイクアウトをする付近のOLさんらが出入りする姿もよく見られます。早くもこの通りに定着した感。あかつき屋も、この界隈の盛り上げに共に歩んでいきたいと思います。

テイクアウト料理で慶事祝う

ねちっこく人類に立ちはだかる、新型コロナウイルス。様々な分野に大きな影響を与えていますが、食をめぐる風景も一変させました。緊急事態宣言が敷かれた金沢でも、数多くの飲食店が閉店となり、変わって生まれたのが、そうした店舗のテイクアウトの実施です。

あかつき屋のお客様がふだんから多く利用する、老舗おでん居酒屋のあまつぼさん(柿木畠)もこの取り組みを始めたので、注文してみました。バラエティーに富んだオードブルとお寿司の盛り合わせ。いずれもおいしく、楽しい夕食となりました。

(社長さんからテイクアウト料理を受け取る
               =あまつぼさん)
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実は、家族の誕生日があり、外に出かけることも考えていたのですが、国挙げて「stay home」ということですから、ちょっぴり奮発したテイクアウト料理でのお祝い会となりました。

オードブルは、おでんのつみれや、たけのこや、梅貝、さつま芋の煮物など、地元素材のほか、焼き魚、ローストビーフ、テリーヌなどの内容でした。
見た目の華やかさのみならず、味はしつこくなく、ちょうどいい感じ。ふだんあまつぼさんで食べるのと同様、上品なお味でした。

(食欲をそそるお料理。オードブル=上と、お寿司盛り合わせ=下)
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お寿司は、社長さんによると、あまつぼさんのグループ店の寿司職人さんが握ったものだそう。ブリ、甘えび、のどぐろなども交え、海の幸満載といった趣です。

どれもおいしく頂きましたが、少人数の会食だったので、食べきれないほどでした。あまつぼさん、いかなる状況でも、手を抜かないな、と感心しました。

     緊急事態宣言を受け営業自粛
なお、あかつき屋では、現下の緊急事態宣言を受けて、5月6日まで営業を自粛させて頂いております。今後は、コロナウイルスの感染状況を踏まえながら、対応してまいります。
皆様、くれぐれもお体に気をつけてお過ごし下さい。落ち着きましたら、ぜひお越し下さいませ。

冬空の下、ふれあい街歩き

例年になく雪のない冬となっている金沢ですが、冬は冬。寒中でもありますので、やはり外に出れば寒さは感じられ、厚手のコートは必要になります。

そんな中で、精力的に街なかを歩いて観光されたあかつき屋のお客様がいらっしゃいました。首都圏からお越しになったご夫妻で、ここに二泊されました。あかつき屋の近隣のいくつかのお店に立ち寄られ、店主の方らと気さくにおしゃべり。ホットな時間をもたれました。

(加賀棒茶の専門店・坂緑香園さん)
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二泊されてご出発の朝。こちらがご案内したのは、歩いて数分のところにある坂緑香園さんです。ご夫妻は、加賀棒茶をお土産にしたいとおっしゃったので、その棒茶の専門店である坂さんのお店をご紹介しました。

(店主の坂さんがご夫妻に熱心にご説明)
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(加賀棒茶の素になるお茶の茎を見せて下さいました)
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坂緑香園さんは加賀棒茶を販売する老舗で、現在のご主人は三代目だそう。坂さんは、ご夫妻にお茶のおいしい入れ方などを手ほどき。
また、加賀棒茶は、坂さんのところでは、厳選した茎だけを焙煎しており、坂さんは実際にお茶の茎を示しながら「お茶の葉っぱを焙煎しているのと違って雑味のない、すっきりとした味が、加賀棒茶の特長」とおっしゃいました。

(坂さんはお茶を焙煎する工場でもご説明)
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坂さんは、お店の隣にある工場にもお二人を案内し、実際にお茶を焙煎するドラムの前で、棒茶づくりの工程を説明して下さいました。

ご夫妻は、加賀棒茶のパックを何袋もご購入。そして、ざっくばらんにおしゃべり。その中で、坂さんが学んだ東京の大学は、ご夫妻の奥様のお母さんと同じ大学で、お二人の年齢も同じであることが分かり、「何という偶然」と互いに驚かれました。

お二人は二泊三日の間、このほか、あかつき屋の近所のふじた酒店さんでは若女将さんと、御朱印を頂いた前のお寺広済寺さんでは奥様と、そして、兼六園下交差点そばの喫茶店「いしかわ門」さんでは、モーニングセットを頂きながら、ママさんとご歓談。地元の人の人情にふれる金沢ステイになったようです。

この度のご宿泊ありがとうございました。この兼六大通り、賢坂辻界隈は、長年、地道にご商売を営み、地元の人らから愛されているお店が、少なくありません。今度お越しの折は、また別のお店も知って頂ければと思います。ぜひまたお越し下さいませ。

梅雨の晴れ間 野菜市に笑顔

梅雨入りすると、街なかは幾分トーンが落ちた感があります。ゴールデンウイークにどっと押し寄せた日本人観光客の客足は後退し、日中は外国人観光客の方々が街を闊歩する姿が目につきます。金沢のここ数年の特徴的な光景です。

そんな街にあって、あかつき屋に近い賢坂辻界隈でひと際、にぎやかな場所があります。毎週火曜日午後一時から開かれる「おしゃべり野菜市」(横山町)です。新鮮な野菜が並ぶとあって、近所の主婦らが大勢訪れ、お目当ての品を買って行かれます。

(近所の主婦らが集う、おしゃべり野菜市。右端はスタッフの女性)
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この野菜市は、旭町に事務所がある「NPO法人クラブぽっと」さんが2年前から金沢町家の古民家を会場に開いています。医王山のふもとの集落や旭町の農家が育てた野菜や加工品などを出荷しています。

この野菜市の魅力は、新鮮な野菜が並ぶだけではありません。近隣の人たちの憩いやふれあいの場としての利用も意図されており、ご近所の主婦らは、お買い物もそこそこに顔見知りの方とおしゃべりを楽しまれます。

(売り場に並ぶ野菜)
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梅雨の晴れ間のこの日も、女性たちが集い、スタッフの方を交え、談笑されていました。
私は、ここに立ち寄った際は、大根の酢漬けのお漬物を買うことにしており、今回もトマトとともにゲットしました。
スタッフの方は「先週末の雨でいい野菜が取れず、今日は品物が少なくて…」と残念そうでしたが、笑顔でお客さんに応対されていました。

このお店の前は毎日のように通っており、火曜日お店が開いているのを見ると、何となくうれしくなります。