一年のうち最も忙しい時期であるのに加え、連日の記録的な猛暑が加わる今年8月。しっかりとお客様をおもてなしする気持ちは堅持しつつ、体調管理にもことのほか気を配っています。そうした中で、私どもは、お客様をお送りした後の昼下がり、オアシスを求めて、少し車で金沢の東方面に足を延ばしました。
あかつき屋から20分ほどで着いたのは、湯涌温泉にあるカフェ「レンテ」さん。温泉街の入り口に立地し、おしゃれな佇まいのお店。若い人らでにぎわっていました。
(レンテさんでゆず茶を味わいながら憩いの時間)
(午後3時半頃、雨が降り出し、濡れたテラス)
テラスの向こう側に、木々の緑を望む窓際の席をとりました。注文したのは、ゆず茶。柑橘類の風味と、甘みが程よく調和し、おいしいお味。ゆっくりと味わいながら、日々の振り返りと、秋の小イベントに向けて、あれこれ思いをめぐらせました。動くオフィスとして、欠かせないハンドブック「和田裕美の営業手帳」を広げながら。
ここの経営者夫妻は、妻の長年来の友人。コロナ禍を経ての再会なので、互いの近況も語らいながら。
(おしゃれな外観のレンテさん)
そうこうしていると、空がやや暗くなり、雨が降り出しました。そんなに強いものではなかったですが、目の前のテラスは、雨でしぶきを上げました。床面は、水に濡れました。
なんか、ほっとする感じ。青息吐息の毎日を送っていただけに、文字通り慈雨と呼べるものでした。
(憩いの水辺・玉泉湖)
雨はやみ、この後、温泉街の奥にある玉泉湖へ。奥の方には、氷を地下に貯える氷室小屋があります。
歩いて、ぐるり一周。湖面をのんびりと移動するカモが数羽いました。
帰り道には、温浴施設「湯楽」さんへ立ち寄りました。久しぶりの訪問。ここの露天風呂はお気に入りで、ゆったりと湯につかりながら、疲れをいやしました。
3時間にも満たない湯涌温泉での滞在。金沢の奥座敷は、カジュアルに利用できるリフレッシュゾーンですね。
スポンサーサイト
あかつき屋から歩いて10数分、浅野川に架かる天神橋たもとに、心和む魅力的なお店があります。その名は「不二(ふに)」。文字通り、二つとないお店で、私どもは時々そこで食事をしながら、くつろぎの時間をもちます。
この度訪れた時は、店内で作品展「28世紀の仏像 土と木の仏像彫刻」が開かれており、出されたお食事を楽しみながら、様々な仏像を観賞しました。
(玄関から入って正面にある仏像)
このお店のオーナーシェフは長谷川琢士さんで、1983年静岡県生まれです。20代に行った世界各国の旅を通じて、仏教に惹かれ、仏教哲学者の鈴木大拙の本に出会い、禅への関心を深めました。
(千体仏)
(火に投げ込み仕上げた焼け仏)
(頭がなく、上半身が欠けた座像)
2013年、その大拙の故郷金沢へ移り、独自の修行を経て、その後この浅野川河畔に夜のお食事処「不二」を開店しました。
ここで出されるお料理は、和洋にこだわらず様々で、この夜、チャーハンや肉料理、エイヒレなどのいくつかを注文しました。
味はいずれもしっかりしていておいしく、長谷川さんが20代の時に、複数のお店で修業したことを十分うかがわせるものです。
(いつもお客様を笑顔でもてなす長谷川さん)
一方で長谷川さんは、仏師、禅僧の顔もあります。仏師の道を歩む傍ら、大工の父親の血を引いてか、仏像制作にも専心し、木彫や陶芸によって渾身の仏像を幾体も完成させています。
その仏像の数々が現在、二階まである店内の各部屋に展示されています。
薄暗がりの中、数多くの仏像を内包した空間は、静謐と神秘性を醸し出しています。
ただ、注目すべきは、長谷川さんはけっして気難しいタイプでなく、店内では、いつも笑顔で気さくにお客さんと会話を繰り広げて下さいます。そのフレンドリーなお人柄と、仏像制作のストイックな姿勢の両面を合わせ持っているところが、長谷川さんの魅力の根源になっているようです。
知る人ぞ知る、この界隈のナイトスポット。作品展は、火曜、水曜日を除いて、7月31日まで開かれています。
大雪とはならないものの、断続的に雪が降る金沢。雪は言うまでもなく、生活のしづらさや除雪の苦労が伴うので、今は降っても10㌢足らずの積雪に、ひとまず胸をなでおろしています。
寒さに加え、例の「オミクロン」がその勢力を広げつつあるので、何となく憂鬱。そんな思いを払しょくしたくて、私たちの知り合いが営むカフェにまで足を延ばしました。そこは湯涌温泉の入り口にある「Cafe Lente (カフェレンテ)」さん。
お店に入って、息をのみました。
絶景と呼ぶにふさわしい雪景色が広がっていたのでした。
(窓外に雪景色が広がるカフェ・レンテさん)
(雪をかぶり木々は見事な造形美)
到着したのは、午後3時頃。ちょうど若者グループのお客さんたちと入れ替わりとなりました。
温泉街は、雪に覆われ、ここの店内も静寂に包まれています。
外は、雪で真っ白。雪を着けた木々は、わずかに幹や枝を露出させ、見事な造形美をつくっています。
店内では、薪ストーブが赤々と炎をくゆらせ、流れる軽やかな洋楽と相和するかのよう。
オーダーしたカフェオレと、スナック菓子でティータイムを楽しみました。
オーナーのご主人としばしおしゃべりしました。
「朝、店に着いたら、雪でいっぱい。デッキなどの除雪で3時間かかりました」とご主人。開店前は、仕込みやお掃除などで大変だったと思います。
しかし、お店にいると、そんなところは微塵も感じません。お客様には、ただただ快適で上質な時間を提供する。これが、人をおもてなしするサービス業の真髄と言えましょうか。
(雪にけむる湯涌温泉街)
窓外を眺めていると、降る雪が激しくなってきました。ここは別天地ですが、帰り道が心配され、店主に「ごちそうさまでした」とお礼を述べ、お店を後にしました。
春は新緑に包まれ、秋は紅葉に彩られる。そんな自然の中で、自身をリセットできる空間と感じています。
兼六園下交差点から東方向に歩いて5、6分のところにある交差点・賢坂辻。そこは、銀行の支店名や寿司店の名前にも冠せられるほどに、この界隈では、ランドマーク的な重要スポットです。その近くにこの4月、素敵なcoffee standが誕生しました。その名は、「COFFEE STAND hana」。明るく、清潔な店内には、英米の雑誌などが置かれ、時にBBCの英語放送が流れたりと、欧米のカルチャーの香りが漂います。
私どもは既にそこを何度も訪問。コーヒーを飲みながら、お店を切り盛りするオーナーご夫妻ともおしゃべりを楽しみました。あかつき屋の生活圏に新たな憩いのスポットが生まれたことを心から喜びました。
(オープンした「COFFEE STAND hana」)
(年代物のピアノが置かれています。)
(店頭には英米の雑誌が並んでいます)
賢坂辻は、この地域の中心点(へそ)と言っても過言ではありません。兼六園や街の中心部が近く、東側は金沢大学(金大)・北陸大学、そして新しい街・もりの里などに通じます。南北には、かつて「繁華街」と呼ばれたほどにぎわった材木町商店街に連なります。
しかし、金大が郊外に移転した頃から、この界隈は店主の高齢化や後継者難もあって、名物のお店が一つまた一つと姿を消していきました。この周辺で暮らす私たちにとっても、寂しい限りです。
そうした中で誕生した新たなお店「COFFEE STAND hana」。賢坂辻界隈の住民らには、手放しで喜べる朗報でした。
お店のオーナーご夫妻は、金沢ご出身で、40年間ほど東京を仕事場に生活して来られました。
東京の拠点を引き払ったという訳ではないのですが、60代半ばとなり、「生まれ故郷のために役立ちたい。街の人の集いの場の一つになれば」と、かつて洋品店だった空き店舗を改築して、4月初めにこの店をオープンさせたのでした。
店内のレイアウトは、オーナーさんがデザイナーだけあって、ご自身でなさったとのこと。また、叔母さんが子ども時代に使ったという年代物のピアノも配置しており、レトロな雰囲気も。このピアノは来店者が自由に弾くことができ、オーナーご夫妻は、そんな姿を見るのは、楽しいのだそう。
(おいしいコーヒーとスイーツ)
開店して一カ月が経過しました。テイクアウトをする付近のOLさんらが出入りする姿もよく見られます。早くもこの通りに定着した感。あかつき屋も、この界隈の盛り上げに共に歩んでいきたいと思います。
ねちっこく人類に立ちはだかる、新型コロナウイルス。様々な分野に大きな影響を与えていますが、食をめぐる風景も一変させました。緊急事態宣言が敷かれた金沢でも、数多くの飲食店が閉店となり、変わって生まれたのが、そうした店舗のテイクアウトの実施です。
あかつき屋のお客様がふだんから多く利用する、老舗おでん居酒屋のあまつぼさん(柿木畠)もこの取り組みを始めたので、注文してみました。バラエティーに富んだオードブルとお寿司の盛り合わせ。いずれもおいしく、楽しい夕食となりました。
(社長さんからテイクアウト料理を受け取る
=あまつぼさん)
実は、家族の誕生日があり、外に出かけることも考えていたのですが、国挙げて「stay home」ということですから、ちょっぴり奮発したテイクアウト料理でのお祝い会となりました。
オードブルは、おでんのつみれや、たけのこや、梅貝、さつま芋の煮物など、地元素材のほか、焼き魚、ローストビーフ、テリーヌなどの内容でした。
見た目の華やかさのみならず、味はしつこくなく、ちょうどいい感じ。ふだんあまつぼさんで食べるのと同様、上品なお味でした。
(食欲をそそるお料理。オードブル=上と、お寿司盛り合わせ=下)
お寿司は、社長さんによると、あまつぼさんのグループ店の寿司職人さんが握ったものだそう。ブリ、甘えび、のどぐろなども交え、海の幸満載といった趣です。
どれもおいしく頂きましたが、少人数の会食だったので、食べきれないほどでした。あまつぼさん、いかなる状況でも、手を抜かないな、と感心しました。
緊急事態宣言を受け営業自粛 なお、あかつき屋では、現下の緊急事態宣言を受けて、5月6日まで営業を自粛させて頂いております。今後は、コロナウイルスの感染状況を踏まえながら、対応してまいります。
皆様、くれぐれもお体に気をつけてお過ごし下さい。落ち着きましたら、ぜひお越し下さいませ。
| ホーム | 次のページ