出てみると、倉西畳店(金沢市菊川1丁目)の奥様でした。ご主人と来られたのです。奥様とは、この町家のリニューアルで昨年12月に新調した畳を搬入されて以来ですので、半年ぶりの再会です。
お二人は、手に珍しいものを持って来られました。畳で作った石川県の模型です。あかつき屋にプレゼントしてくれるというのです。「うわー。これはいい」。思わず声が出ました。
(畳でできた石川県の模型)

倉西畳店さんには、この町家の古くなった畳を表替えするなどして、新しくしてもらいました。その畳は、半年たった今も、新調した畳独特のにおいが、ほのかにしています。そんなにおいをかいでいるだけで、いい気持ちになります。
ご夫妻は、あかつき屋がオープンしてからは初めて中に入るので、一通り部屋をご案内しました。
そして掘りごたつのあるコミュニティ・ルームで、ご主人は石川県をかたどった手作り畳を披露されました。
ご夫妻には、小学3年生を筆頭に3人のお子さんがいらっしゃるので、子育てには関心が高いようです。
ご主人は先日、畳を土台にした交通信号ボードを作られており、今回は、新たに石川県の模型を畳を作る要領で製作されました。中は、型崩れしないように木屑を入れたそうですが、表面はイ草でできた畳表を張り、周囲は縁(へり)で閉じています。
これは学校の社会科教材にもなりそうですが、「(観光の)お客様に喜んでもらえれば」(ご主人)と、あえてあかつき屋に下さったのでした。
この石川県模型は、能登島まで付けてある手の込んだもの。見た目がユニークな上に、肌触りが畳そのものなので、どこか安心感があります。貴重な品ですので、玄関横の上がりの間に展示させて頂きます。
(イ草をふんだんに使った合掌造り家屋)

ご夫妻は、加えてイ草をふんだんに使った合掌造り家屋をもお持ち下さいました。これは、もらい物だそうですが、町家の素朴な雰囲気にとても合っています。
いろんな人が、ゲストハウスを営むこの町家に愛情を寄せて下さり、感謝、感謝です。
お泊りのお客様には、そんな方々の思いにもふれて頂けたらと願っています。
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